3年生「重さ」の学習で,身の回りのいろいろな物の重さの測定を行いました。
最初に重さの予想をしてから,実測を行います。
最初に測定するのは,算数ノートです。子どもたちは,予想段階で次のように考えました。
「ノート1枚は1g位じゃない? ノートは30枚あるから30gかな」
「でも,表紙やテープ,糸もあるからもっと重いよ」
「字が濃い人は,薄い人より重くなるよ」
「プリントが貼ってあると,もっと重くなるね」
さまざまな条件を考えていきます。予想の範囲は50g〜300gでした。実際に秤で測定すると125g前後となりました。子どもによる差は,ほとんどありませんでした。鉛筆の濃さは,さほど影響はなかったようです。
次に測定したのは,国語辞典です。これも直前の筆箱と比較して,重さを予想する子どもが多数いました。よい見方・考え方で予想ができました。実測結果は840g前後でした。
最後は,箱入りのパターンブロックです。ここでも国語辞典と比較する姿が見られました。片手に辞典,もう片方の手にパターンブロックを持って,重さの予想をしています。1000g前後の予想が多くありました。
その後,実測を行うと「やばい」と声があがります。なにが「やばい」でのしょうか?
「1周して1000gを超えた。1125g?」
「1周でリセットするから,125gじゃない?」
「そんなに軽いはずはないよ」
「本当はもっと重いんじゃないかな」
「1000gを超えると秤がもう耐えられなくなるんじゃないかな」
「1000gを超える重さが測れる秤がほしい」
子どもたちが測定に使った秤は,1000gまで測れます。この秤の限界があることに子どもたちは気付いたのです。そこで,2000gまで測れる秤を取り出します。ここにパターンブロックを載せると,1周する前に針は止まります。限界までは行かない1320gを指しました。これなら重さに耐えられます。
ここで「1000g=1㎏」の新しい単位を教えます。すると,今度は次の声があがります。
「長さと同じだ。1mを1000倍したら1㎞。重さも,1gを1000倍したら1㎏になった」
「でも,水のかさには『k』がないね」
1000gを超えるパターンブロックを測定したことで,これまでの学習との共通点が浮き彫りになってきました。量と測定の単位相互に共通点があることの発見です。子どもの見方・考え方は素晴らしいものがありますね。