15分で子どもたちの論理的思考力を鍛える問題を出しました。次の問題です。
「AとBのピースがたくさんあります。みあさんはAとBのピースを合計10個ケースの中に隙間なくぴったり入れます。AとBのピースはそれぞれ何個入りますか」問題に出会った子どもたちからは「(問題)なが!」と声があがります。そこで,問題文を少しずつ読み解いていきます。
「式にしたら,A+Bで10個ということだね」
「大きい箱は,全部で36マスだね」
「Aは4マスBは3マスだから,式にしたら4×□+3×〇=36だね」
「大きい箱を半分にしたら18マス。半分なら,AとBで5個入るということだね」
「それって,線対称だね」
文字式や線対称など,これまでに学習してきた内容が子どもの中から生まれてきました。算数で大切なことは,このように子ども自らが既習事項を使いたくなる瞬間を引き出していくことですね。
しかし,このままではまだA・Bが何個ずつあればいいのかははっきりとはしません。するとここで,仮定法を使った考え方が生まれてきます。
「もし,Aが0個でBが5個なら,4×0+3×5=15」
「Aが1個でBが4個なら,4×1+3×4=16」
「順番に計算すると,答えは1個ずつ減るね」
「Aが3個でBが2個なら,4×3+3×2=18だから,これでぴったり」
「線対称で考えているから本当はその2倍だから,Aが6個でBが4個」
文字式・線対称・仮定法の考えを活用し論理的に考えることで,A・Bそれぞれの個数を求めることができました。その後,この個数が本当に正しいのかを図を使って確かめました。実験の結果,子どもたちの計算通り「Aが6個でBが4個」でぴったり大きい箱に入ることが分かりました。
本問題は,「5分で論理的思考力ドリル」(ソニー)から出題しています。