2021年1月18日月曜日

教室は1mだらけだ!

算数の学習で,1mという新しい長さの単位があることを学習しました。その後,紙テープを使って,My1m定規を作成しました。紙テープに,先ずは10㎝刻みで目盛りを入れます。次に,それらの刻みの中間地点に,今度は5㎝刻みの目盛りを入れていくという手順でMy1m定規を作成しました。

 

 完成したMy1m定規を使って,教室にある様々な長さを測定します。自分の机の高さ,床からホワイトボードまでの高さ,大きなテーブルの横幅は全員で測定します。この3つの測定が終わった子どもから,好きな場所の長さを測定することにしました。

 子どもたちは,教室中のありとあらゆる場所の長さの測定を始めました。しばらくすると,「ぴったり1mだ」という声が聞こえてきました。右写真の踏み台の横幅が,ぴったり1mあることを発見したのです。


すると,この発見をきっかけに子どもたちの視点は,学校にある1mぴったりの長さ探しへと向かいます。


 1mぴったりの長さは,他にもあるのでしょうか?
 子どもたちの再測定が始まってしばらくすると,それらが見つかります。


廊下側窓枠の横幅

掲示板の縦

ハンガー掛けの縦のポール


この結果から,次の声が聞こえてきます。

「掲示板の縦が1mということは,窓は正方形だね」

「本当だ。窓は正方形なんだ」


以前に学んだ正方形の図形学習と長さの学習が,ここでリンクしてきました。よい視点が生まれてきました。また,次の声も聞こえてきました。


「教室は1mだらけだ」


本当に1mの長さは意外に多いのです。これも実測を行ったからこそ感じることができたのでしょう!やはり,このような実測体験は大切ですね。

2021年1月13日水曜日

もっと長い定規がほしい!

 前回の授業の続きです。子どもたちに次のように投げかけます。

「30㎝定規をテープでつないで,廊下の長さを調べよう」

30㎝定規をテープでつなげば,真っ直ぐに長さを測定できると前時の子どもたちは考えました。そこで,チームで協力して長さを測定します。

床に定規を置いてから,テープでつなぐチームもあれば,机の上でガムテープで定規をつないでから測定場所へと移動するチームもありました。テープでつなぐイメージも,子どもによって違います。

さて,子どもたちの測定結果は次のようになりました。

280㎝7㎜,233㎝8㎜,233㎝3㎜

後半の2チームは,ほぼ同じ長さです。しかし,最初のチームはかなり長さが異なります。この結果を見た子どもたちから,次のような声があがります。

「また,長さが違う」

「2つのチームは㎜だけ違うだけだけど・・・」

「どうしたらうまくいくのかな」

「隙間を空けないようにすればいいのかな」

「もっと長い定規があればいいのに」

「30㎝よりももっと長ければ簡単」

うまく測定できない事実から,子どもたちはもっと長い定規があればもっと正確に,しかも簡単に測定できそうだと考えました。

そこで,100㎝の竹尺定規を提示します。これを見た子どもから,次の声があがります。

「3本あれば調べられるね」

これまでに調べた廊下の長さは,いずれも200〜300㎝の間でした。従って,3本の100㎝定規があれば,測定できると考えたのです。

そこで,各チームに3本ずつの100㎝定規を配布します。今度は,この3本の定規をつなげて長さを測定します。結果は次の通りです。

230㎝,230㎝,230㎝,234㎝,234㎝,234㎝,234㎝

今度は,ほとんどのチームが同じ長さになりました。

「十の位までの数字は,全部のチームが同じだ」

「100㎝は100のまとまりだから簡単だ」

「30のまとまりは面倒だった」

30㎝定規と100㎝定規の両方を体験することで,子どもたちは100㎝定規のよさも実感することができました。

この後,100㎝=1mであることを教えます。

1mとの出会いを感動的に演出していった長さの授業風景でした。

廊下の幅は何㎝?

 子どもたちに,次のように投げかけます。

「廊下の幅は何㎝あるでしょう?」

普段,見慣れている廊下ですが,改めて「何㎝でしょう」と問われると分からないものです。子どもたちからは,「廊下を見に行きたい」と声をあがります。

そこで,廊下を見学に行かせることにしました。じっくりと廊下を眺める子,自分の歩幅で何歩分あるのかを確かめる子,廊下の幅に合わせて寝転がる子・・・,子どもたちは自分なりの基準量を決めて,その何倍くらいの長さがあるのかを確かめていました。2年生でも自然に倍概念を使いこなせることが見えた瞬間でもあります。

教室に戻った子どもたちが,自分の予想の長さをノートに書きます。100㎝〜300㎝まで様々な予想が生まれてきました。ところが,予想値の中の「100㎝」に対して,「それは絶対にあり得ない」と声があがります。「絶対にあり得ない」という自信はどこから来るのでしょうか?

「僕は廊下に寝ました。僕の身長は116㎝です。廊下はぼくの身長よりも長かったから,100㎝はあり得ません」

自分の身長の高さを基準量として,廊下の長さを考えたのです。2年生らしい素晴らしい発想力です。

さて,子どもたちの予想値はバラバラです。子どもからは「本当の長さを測りたい」と声があがります。すると,この声に続いて次の声があがってきます。

「30㎝定規を合わせるといいね」

「だったら,何人かでいっしょにやればいいね」

「30㎝定規をつないでいけばいいね」

数人でチームを組んで測定する考えが生まれてきました。そこで,5人1組で測定することにしました。子どもたちは,廊下に30㎝定規をつないでいきます。ところが,5人分の定規をつないでも廊下の端から端までには足りないのです。そこで,子どもたちはミニ定規をさらに付け足したり,30㎝定規の位置を置き換えたりしながら測定を行います。

結果は次のようになりました。

201㎝,233㎝,226㎝,220㎝,238㎝,225㎝

この結果を見た子どもから,次の声があがります。

「みんなバラバラだ」

「数え間違いしているのかな?」

「プラスチック定規は,端っこが0じゃないから間違えているのかもしれない」

「竹(30㎝)定規は端が0だから,竹定規を使えばいいよ」

「でも,5人だと竹定規がたりないから,2つのチームで合体して測ればいいんだ」

竹定規だけでは測定仕切れなかったことが,測定値にズレが生まれた原因だと子どもたちは考えました。そこで,2チームが合同で測定すれば,竹定規だけで測定ができると考えたのです。1回目の測定にズレがあったからこそ生まれて来たアイディアです。

そこで,今度は2チーム合同で測定を行いました。結果は,次のようになりました。

293㎝4㎜,235㎝,236㎝

後半の2チームはかなり近いデータになりました。しかし,前半のチームはかなり結果が異なります。この結果を受け,子どもたちは次のように考えました。

「まだ同じじゃないね」

「なんでかな?」

「定規をつなげていくときに,真っ直ぐじゃなくて,曲がってつなげるから長さが違うんじゃないかな」

「だったら,定規と定規をテープでつなげば真っ直ぐになるね」

測定のズレが,定規の並べ方にあると子どもたちは考えたのです。そこで,真っ直ぐに並ぶように定規同士をテープでつなげばいいと考えたのです。これも素敵なアイディアです。

この日はここで時間切れとなりました。廊下を実際に測定することを通して,長い長さを正確に測定する方法を考えた時間となりました。


第2回愉しい算数授業をつくる研修会 延期のお知らせ

 2月20日(土)に予定していました「第2回愉しい算数授業をつくる研修会」は,新型コロナ感染拡大のため延期させていただきます。すでに申し込みされていた先生方,申し訳ありません。

現段階では,4月以降の開催を検討しています。すでに申し込みされた先生方は改めて申し込みいただく必要はありません。自動的に参加の手続きを取らせていただきます。

1日も早くコロナが収束し,対面での研修会が再開できる日が来ることを楽しみにしています。

2021年1月12日火曜日

教科書セミナーplus 開催のお知らせ

 これまで教科書活用セミナーを通して,教科書をベースにした算数授業の在り方を参加された先生方と学ぶ会を開催してきました。

今回,これまでに学んだことをベースに,ワンランク上の授業作りをめざす勉強会を開催します。名付けて「教科書セミナーplus」です。

教科書をベースに教材研究を行うことはこれまで通りです。その上で,教科書教材からランクアップした授業の創り方を探る勉強会です。この会では,実際の授業をビデオ提案することをメインにしています。実際の授業を参加された先生方で見合うことで,授業を見る眼も鍛える勉強会にしたいと考えています。

新型コロナの感染拡大もあり,実際の授業公開の機会を激減しています。本会では,ビデオ提案ではありますが,実際の授業を参観することを通して,子どもが愉しいと実感できる授業創りの在り方を学ぶ会にしていきたいと考えています。

第1回目のZoomによる開催は春休み中の週末を予定しています。正式なことが決まりましたらお知らせします。お楽しみに!

2021年1月11日月曜日

「算数授業ニューノーマル」(明治図書)3月発刊!

 GIGAスクール構想で,全国の子どもたちにタブレット端末が配備されていきます。タブレットを使って授業を行うことで,これまでのさまざま問題点が一気に解決できる・・・という空気感が広がり始めています。

これって本当でしょうか? 学習指導要領が改訂されました。そこでは,主体的・対話的で深い学びを具現する授業改善を行うことが求めれられています。タブレットを使うことで,これらの授業改善が進むのでしょうか?

タブレットはあくまでも学習道具です。それを使うことで,主体的・対話的で深い学びを具現する授業改善ができるわけではありません。

タブレットを活用するにしろしないにしろ,大切なことは子どもたちがワクワクするような授業をしっかりと構想することです。その構想の上で,教師の効果的な演技(動的スキル)を加味していきます。

本書では,私のオンライン授業を写真とそこでの発問・指示,授業解説を時間経過とともに掲載しています。授業ビデオをコマ送りで再生しながら解説が加えられているイメージです。

発刊迄,もうしばらくお待ちください!


目次

第1章 なぜその授業動画は学力を向上させるのか

第2章 教師は俳優になれ! 算数授業スキル・ニューノーマル基礎編

第3章 授業の前後,細部にもこだわれ! 算数授業スキル・ニューノーマル応用編

第4章 ビジュアルに解説! 算数授業スキル・ニューノーマル実践編

第5章 オンライン授業の先に待ち受ける世界


2021年1月1日金曜日

2021年もよろしくお願いします!

 2021年が明けました。新型コロナの感染拡大がまだまだ心配ですが,今年も子どもたちが「算数が愉しい」と感じてくれる授業をめざして授業改革や情報発信を進めていきます。

今年は,春以降に3冊の新刊本を発刊予定です。

1冊目は,前回お知らせした本です。

「問いをつくり出す力」を育てる 算数の授業開発ー教材研究・教材開発・授業展開ー(仮題)

2冊目は,明治図書から発刊します。タブレットが全ての子どもたちに配布されます。それに対してとまどっている先生も多いのではないでしょうか? 教育現場にICTが導入されることで,よりよく変わっていく部分と変えてはいけない部分があります。それを,私のリクルート・スタディーサプリでの撮影経験をもとに,これからの授業創りのポイントをまとめたものです。タイトルは,次の通りです。

算数授業ニューノーマル(仮題)

3冊目は,子どもが持つ論理の力に焦点を当てた本です。算数授業で最も大切な目的は子どもの論理力を鍛えることです。子どもの論理力に焦点を当てて,その鍛え方をまとめたものです。東洋館出版社からの発刊です。

子どもの論理を鍛える算数授業(仮題)

書店に本が並ぶまで,もうしばらくお待ちください。

また,今年もZoomなどのアプリを活用した研修会も進めていきます。1月開催分まではすでに定員オーバーとなっています。2月以降の企画も決まり次第,お知らせします。こちらもお楽しみに!