2024年11月18日月曜日

子どもが違えば異なる反応!

前号でお知らせした「人と犬の速さ比べ」ですが,クラスが違うと反応も異なります。

こちらのクラスでは,道のりも走った時間も異なる人と犬の比べ方のアイディアとして,公倍数・1m当たり・1秒当たりの3種類が生まれてきました。

当初は1m当たりが分かりやすいと考える子どもが多くいました。ところが計算結果が目の前に現れると,異なった反応が生まれてきました。

「答えが多いと遅いんだよ」

「分かりにくい」

「答えが少ないと速いんだよ」

「???」

一方,1秒当たりは,答えが多い方が速いと判断できます。この判断基準は既習の学習内容と同じです。そのため,子どもたちが分かりやすいと判断する解決方法は1秒当たりに大きくシフトしていきました。

その後,野ウサギを加えて速さ比べを行います。野ウサギが加わると公倍数方式は,とても大変な数になってしまいます。最後は,ほぼ全員が1秒当たりが分かりやすいと考えが変わっていきました。

クラスが異なると,反応の大きく異なる時間でした。 


人間VS犬

「人間と犬,速いのはどちら?」

子どもたちに投げかけます。 これを聞いた子どもたちが声をあげます。

「同じ長さを同時にスタートしたら分かるよ」

「同時じゃなくて別々でも分かるよ」

「例えば50m走なら,それぞれ何秒か調べたら分かるよ」

「秒をそろえても分かるよ。1秒で何m走るかでも分かるね」

子どもたちは,長さか時間をそろえたら比べられると考えました。

そこで,子どもたちにそれぞれが走った動画を見せます。見ただけでは,長さも時間も分かりません。子どもたちは,それぞれの情報が欲しいと声をあげます。そこでこれらの情報を提示します。

人 31m 5.9秒

犬 21m 3.9秒

子どもたちは「中途半端」と声をあげます。それと同時に次の声が続きます。

「1秒の平均が使えそう」

「1秒で何m走るかを調べたらいい」

「4ます表にしたらわかりやすい」

そこで,4ます表から1秒当たりに走る長さを計算していきます。

結果は,人は5.3mで犬は5.4mでした。わずかな差で犬が速いことが分かりました。

一方,1m当たりに進む道のりを計算した子どももいます。人は0.19秒で,犬は0.18秒でした。

子どもたちは,1秒当たりの方が比べやすいと考えました。

その後,人が勝てそうな動物を速さを考えていきました。カンガルー,ペンギン,野ウサギを調べました。いずれも人間の方が速いことが分かりました。

ここまでの比べ方は,1秒当たりの道のりにそろえることで速さを比較しています。秒速の導入でした。


2024年11月17日日曜日

「算数授業で大切にしたい考え方」講座IN新潟

 「算数授業で大切にしたい考え方」をテーマにして対面の研修会を,2025年1月25日(土)に新潟市立中央図書館ほんぽーとで開催します。

地元新潟の若き先生方からの提案と,私の授業ビデオ上映を行います。私の講座では,実際の授業ビデオを上映しながら「考え方」について解説を加えていきます。
このスタイルの研修を,今年度いくつかの地域で試してみましたが,どの地域でも先生方に大好評でした。写真や本からイメージする授業展開像には,どうしてもズレが生まれてしまいます。しかし,授業ビデオであれば全員が共通のイメージを持つことができます。さらに,そこに解説を加えていきます。「百聞は一見に如かず」効果ですね。

研修会の詳細とお申し込み先は以下からお願いします。今回は少数精鋭企画なので,定員は20名限定です。お申し込みはお早めに!

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfg45MaCeGUSm44y1kXoSKMdRDR7W5-l1Bec2hrPApW-8eB0w/viewform




授業伴走企画

 今日はオンラインで授業伴走企画を行いました。この企画は,授業提案者と私が,ほぼマンツーマンで公開された授業ビデオに対して意見を交換する研修です。今回は某私立学校の1年生担任の先生の授業公開でした。

子どもの声に耳を傾けて,的確にその声を子どもたちに返していける素晴らしい力量を持たれた先生です。

授業伴走企画は,授業テラスが募集しているものです。現在は2名の伴走者の先生と研修を進めています。半年ほどの長期戦の企画です。次年度も同様の企画を進めます。ご希望の方は,それまでお待ちください。

授業力アップにつながることは,間違いない企画ですね。授業公開を行うことは大変かもしれませんが,この経験を経ないと授業力は高まりませんね。

GAKUTOセミナーへのご参加ありがとうございました

 GAKUTOセミナー大阪が終わりました。関西の2人の先生から模擬授業提案がありました。その2つの授業について,私を含めた3人でパネルディスカッションを行いました。このパネルが大いに盛り上がりました。2人とも授業を見る切り口が鋭いものがありました。また代案をしっかりと提示することができたことが,盛り上がった要因の一つです。さすが全国算数授業研究会幹事だけあるなあと感心しました。

来年度もGAKUTOセミナーを開催予定です。お楽しみに!

2024年11月16日土曜日

今日はGAKUTO大阪セミナー!

 今日はGAKUTO大阪セミナーです。すでにセミナー,懇親会とも満席です。早めにお申し込みいただいた先生方,ありがとうございます。

遠くは東北,九州,四国から参加される先生もいらっしゃいます。休日にも学ぶ先生方の熱心さに頭が下がります。きっとよいクラス運営をされていらっしゃるのではないでしょうか。

私は教科書をベースに,子どもの見方・考え方を引き出す授業つくりのあり方を提案していきます。お楽しみに!

2024年11月15日金曜日

単位量当たりの大きさの様々な問題に取り組みました。問題場面は異なりますが,どの問題にも共通しているのが,異なるる量を1つ分にそろえて考えるという見方です。
どの問題も,子どもたちは4ます関係表を活用しながら,問題と向き合っていきました。