「今と昔の女子の50m走るの記録を比べてみよう」
このように投げかけます。前日は男子を比べました。平均では昔が速かったのですが,最速値など別の視点だと今が速いことが見えてきました。
女子のデータを順に提示していきます。カードが貼られるたびに,「あー」「やったー」「やばい」などの声が聞こえてきまます。これらの声があげながらも,子どもたちはデータを分析していきます。
「速いねえ」
「8秒台が多いよ」
「8秒後半が多いんじゃない」
「7秒台もいるよ」
ここまでが今の子どもたちのカードを見た際に生まれてきた声です。
次に,15年前(昔)のデータを提示します。ここでも様々な声が聞こえてきます。
「9秒台だ。よしよし」
「次の11秒台だ。やったー」
「8秒前半が来たー」
「でも,9〜10秒が多いよ」
「今の方が勝ったかなあ」
「平均見ないとわからないよ」
「今は8秒前半が多いから勝ったんじゃない」
「昨日やったドットプロットを使えば,8秒前半が多いか分かるよ」
ドットプロットを使うアイディアが,自然に子どもから生まれてきました。そこで,ドットプロットにそれぞれのデータを位置付けていきます。
作図を終えた子どもからは,次の声が聞こえてきました。
「今は8秒台が多いね」
「昔も8秒台から9秒台が多いよ」
「でも,遅い11秒台を見ると昔の方が多いね」
「今は11秒台は1人でタイムも速い」
「最速も今の方が速いね」
「さっきの集まっているところだけど,よく見ると今は8秒台の前半が多くて,昔は8秒台後半から9秒台が多いから,今の方が速いね」
ドットプロットを見ることで,データを分析的に見る視点が生まれてきました。ドットプロット学習を重ねることで,データの見方もブラッシュアップしてきました。