水のかさの算数の授業です。これまで子どもたちは,プリンカップなどでマイ1dLカップを作りました。自主学習では,家庭にある様々な入れ物のかさを調べる子どもがたくさんいました。
この日は,コーラの瓶の水のかさを予想しました。子どもたちから生まれた予想は,次のものでした。
9dL,8dL,2dL,3dLちょっと
最後の「3dLちょっと」が発表された時です。
「『ちょっと』って,なーに?」
と声があがります。
それと同時に,
「単位はあるの?」
という声も聞こえてきます。
これらの声の意味を,クラス全体で共有していきます。
「8dL,2dLはいい数でしょ」
子どもらしい素敵な表現が生まれてきました。そこで,「いい数」の意味も共有していきます。
「9dL,8dL,2dLはすっきりとした数」
「ちょうどの数」
「でも,3dLちょっとの『ちょっと』はすっきりしていない。だから,Lの次がdLだったみたいに,もっと小さい単位があるんじゃないかな」
「長さも,2本の鉛筆の長さ比べをしたとき,8㎝と8㎝ちょっとでははっきりしなかった。でも,㎜があったら(差が)はっきりした」
「だから,水のかさももっと小さい単位があるといい」
「いい数」という素敵な言葉の意味を共有することで,dLの下位単位の必要性に子どもたちが気付いていくことができました。
この後,mLというdLの1/100のかさの単位があることを教えました。新しい単位を使ってコーラの瓶の水のかさを調べると,2dL24 mLになることが分かりました。残念ながら子どもから生まれた「いい数」ではありませんでしたが,mLを使うことではっきりしないかさも明確に表すことができました。mLのよさを実感することができました。