事前に子どもたちに「好きな果物調べ」を行いました。その結果を,授業の冒頭に発表します。
「パイナップル,りんご,いちご・・・」
次々と果物の名前を発表していきます。子どもの様子を見ていると,ニコニコしながら発表を聞いている子どもが多数です。しかし,子どもたちの中にはノートに一生懸命にメモをしている子どももいます。正の字でメモをする子ども,〇をその都度つけている子どもがいました。なかなかいい活動をしています。
全ての発表が終わった後で,子どもたちに次のように聞きます。
「人気3位は何だった?」
「えー」「メモしてなかったよ」という声があがります。一方,「分かります」という声も聞こえてきます。その声をあげて子どもを指名します。
「みかんです」
「ぶどうだよ」
「いちごだよ」
「ブルーベリーだよ」
「さくらんぼです」
「パイナップルです」
「桃だよ」
「マンゴーです」
「メロンです」
なんと,人気3位が9種類も発表されました。そこで,次のように子どもに投げかけます。
「人気3位は9つもあるんだね?」
子どもからは,「違う!」と声があがり,次々と声が続きます。
「数えていなかったから分からない」
「ノートにメモもしていない」
「2年生のグラフのように,〇を付けていけばいいよ」
「メモをすれば大丈夫だよ」
「メモするなら,正の字でするといいね」
「正は5画だから,きりのいい数」
「正は,メモが途中で終わっても,7人なら5画と2画だからわかりやすいね」
「縦と横だけでできているし,曲がっていないから分かりやすい」
「パット見て,分かるね」
「他の5画は,例えば田なら,曲がる部分があるから分かりにくいね」
正の字でメモを行えば,正しく3位が判断できるという声が生まれてきました。
そこで,好きな果物を再度,発表していきます。子どもたちは,メモをするから時間がほしいと声をあげます。子どもたちは,ノートに果物の名前11種類を書いていきます。
その後,果物の名前を順次発表していきます。子どもたちは,発表に合わせてノートに正の字でメモを行っていきます。
その結果,第3位はブルーベリー,さくらんぼ,パイナップルの2人であることが分かりました。子どもたちは,正の字でメモする方法のよさを発表します。
「分かりやすかった」
「真っすぐな棒で書くから,すぐメモできた」
「他のゲームで正の字をつかっているね」
複数の情報がある際には正の字を使ってメモをしていくことで,情報の状況を正しく判定できることが見えた1時間でした。子どもたちがメモしたノートは,表の原型そのものです。