2020年1月31日金曜日

二次元表の必要感を引き出す

3年生の子どもたちに,「4~6月の種類別本の貸し出し調べをしました」と提示します。

まずは,右の4月の本の貸し出し表を提示します。子どもたちは,ノートに表を写していきます。

子どもたちがノートに写し終わったことを確認したあと,今度は5月の表を提示します。子どもたちは,ノートに5月の表を写し始めます。
その時です。S子が「あれ?」と呟きます。なにかに気付いたのです。しかし,S子の気付きはまだクラス全員のものとはなっていません。そこで,
「S子さんが『あれ?』と言った気持ちは分かるかな」
と投げかけます。

「4月は,物語→図鑑→伝記→その他の順。多い順になっていた」
「でも,5月は図鑑→物語になっている」
「5月も多い順だよ」
「前の勉強で『誕生月調べ』をしたときは,(データの)多い順よりも月の順番が分かりやすかった。目的に応じてグラフを使い分けたでしょ」
「前の『1・2組の好きな給食調べ』も,から揚げだったら1・2組のデータを隣同士のグラフにしたのも同じだ」
「4・5月は順番は違うけど,多い順ならこれでいい」
「ばらばらだから,やっぱり順番は揃えて方がいい」

既習の目的に応じてグラフの種類を変えた学習と関連付ける見方が生まれてきました。多くの子どもたちは,種類を揃えた方が分かりやすいと考えました。一方,多い順にデータを並べた方が分かりやすいと考える子どももいました。この場面では,ノートへのデータの写し方は子どもたちに選択させることにしました。

6月のデータを提示します。その後,
「貸し出し3位はなんでしたか?」
と尋ねます。

「伝記の39人」
「えっ?違うよ。44人だよ」
「そうかな?図鑑の48人だよ」

子どもの考えにズレが生まれました。本当の3位は「伝記の44人」です。そこで,
「伝記を39人と考えた人の気持ちは分かるかな?」
と尋ねます。

「だって,種類がバラバラだよ」
「例えば物語は,4月は1位,5月は2位,6月は3位とバラバラだから間違えるんだよ」

多い順にデータを並べるデメリットを指摘する声です。同じ種類の本のデータの見やすさや,合計も同じ種類の延長線上に位置づけた方が分かりやすいなどの理由で,子どもたちは種類を揃えてまとめるよさに気付くことができました。これは,二次元表そのものです。二次元表を教師から提示して使わせるのではなく,このように展開していくことで二次元表につながる見方自体を子どもから引き出すことができた1時間でした。