「時計型ケーキがあります。赤いところは,ケーキ全体のどれだけですか」
右のようなケーキの赤い部分の表現の仕方を考えさせました。多くの子どもが考えたのが,「4個分の1つ」という表現でした。
「4個分の1つ」は,ふわっとした表現です。そこで,この言葉の意味を読解していきます。
「部屋が4つあるってことだよ」
「赤いのは,その中の1つ分」
「4つ分は,全部同じ形になっている」
時計を分割している4つの形が,全て同じ形・大きさだと子どもたちは考えました。そこで,「どうして絶対に同じ大きさといえるのか」を尋ねます。
「だって,全部15分になっている」
「青も15分,紫も15分,緑も15分,赤も15分。だから,4つとも同じ大きさ」
子どもたちが「4個分の1つ」と表現したのは,4等分した1つ分という意味だったことが,15分という時計の学習と関連付けることで見えてきました。時計型ケーキを題材とすることで,子どもたちの視点は分割された部分の時間(分)を数値化することへと向かいます。数値化することで,4等分されていることが明確になります。
この読解活動をきっかけに,子どもたちの発想はさらに広がっていきます。
「他にも4つに分けた1つ分ができる」
「十字架でなく,×でもできる」
「3つに分けた1つ分もできる」
「それなら,2つに分けた1つ分もできる」
前半の声は,他の分割方法でも「4等分した
1つ分」が作れることへの気付きです。
後半は,他の数でも等分割ができることへの気付きです。