子どもたちに,左のような切手シートを提示し,「何カ所切ったら,切手はバラバラになりますか」と尋ねます。切り方のルールは,1つの辺につき1カ所切ると数えることにします。このルールで数えると,1列では3カ所でバラバラになります。2列では10カ所でバラバラです。3列では17カ所でバラバラになります。
1〜3列の切る数が見えてきたところで,子どもたちから「共通することがあります」と声が聞こえてきました。なにかきまりに気がついたようです。
「7ずつ増えています」
「この後も7ずつ増えていきます」
切手シートが1列増える毎に,切る数が7つずつ増えるというきまりがあるというのです。よい点に気がついてきました。さらに,「式にもできるよ」という声が聞こえきました。
その式は「3+7×(n−1)」という文字式でした。この文字式の意味をクラス全体で読解していきます。子どもたちが悩んだのは「n−1」です。nは切手の列数。この列数からなぜ1を引くのかが難問でした。
「7ずつ増えるのに,1列目は入っていないから」
「1列目は例外なんだよ。ここは3カ所だけで7増えないから」
「1列目は例外」という言葉で,一気に子どもたちの理解が深まりました。言葉の選択は難しいですね。さて,この文字式を使えば,どんな列数でも計算で切る辺の数を求めることができます。
では,この切手で見つけた文字式は,他の切手でも当てはま
るのでしょうか。右のような三角形の切手で実験します。1列目は2カ所でバラバラになります。2列目は9カ所,3列目は16カ所です。これも7カ所ずつ増えています。従って,2+7×(n−1)という文字式で表現できます。
形が違っても文字式に変換できそうだということが見えてきました。