2022年5月20日金曜日

論理から新しい論理が生まれる

 分数÷整数の計算を,倍分することで計算ができることを発見した子どもたち。この方法が,他の問題で適用できるのかを試していきました。

「4分で5/6Lのココアを作るマシンがあります。1分では何L作れますか」

この問題も,倍分で解決ができます。

5/6÷4=(5×4÷4)/6×4=5/24

答えを見つけることができました。しかし,本当にこの計算が正しいかは,図で確認する必要があります。その結果,図でも5/24Lになることが確認できました。

さて,この計算をしている途中で,何人かの子どもたちが「気付いたことがあります」と声をあげます。この気付きを,時間をかけて共有していきました。

「分子の5×4÷4は消える」

「×4÷4は結局1だから,分子は5」

「だから,分母だけ計算したらいい」

「5/6÷4は5/6×1/4をしていることと同じになるんだよ」

最後の説明は,すぐには子どもたちに理解されませんでした。論理の飛躍があるからです。

そこで,÷4を×1/4と考えることができるのかを,クラス全体で考えていきます。

「問題は4分を1分にするんだから,÷4をする」

「でも,4分を1分にするのは1/4と考えることもできる」

この最後の説明は,子どもたちにフィットしました。「そういうことか」と納得の声が聞こえてきました。

これで子どもたちは,分数÷整数の2つの計算方法を発見したことになります。ここには書き切れませんでしたが,この他にも白熱した議論がたくさん交わされました!