2023年2月21日火曜日

ピースの入れ方を考える


 15分ほどの時間を使って,算数授業を行いました。
「AとBのピースがたくさんあります。みあさんは,AとBのピースを合計10個ケースの中に隙間なくぴったり入れます。AとBのピースは,それぞれ何個使いますか」
Aは4ます,Bは3ます,ケースは縦・横6ますの合計36ますで構成されています。
子どもたちは,当初は適当にピースをケースに当てはめて考えていました。しかし,この方法では,うまく条件に合う入れ方はできません。
しばらくすると「線対称」という声が聞こえてきました。そこで,この声の意味を共有していきます。
「36ますで考えると,多すぎる。半分に分けると18ますになる」
「18ますに入れて,それと同じのを残りに写せば,線対称になってできる」
半分だけ考えたらよいとする線対称や並べ方の学習でも活用されたアイディアが,ここでも生まれてきました。
さらに生まれてきたのが,仮定の考え方です。
「ピースは合計10個だから,半分なら5個でいい」
「もしBだけを入れたとすると,3ますが5個だから3×5で15個。これでは18ますにたりない」
「だからAを1個,Bを4個にすると4+3×4で合計は16ます。次に,Aを2個,Bを3個にすると4×2+3×3で合計は17ます」
「あれ,1個ずつ増えている」
「だったら,計算はいらない」
「次はAを3個,Bを2個にしたら,17+1で18個。これがぴったり」
「線対称だから,この2倍でAが6個でBが4個になる」
全部Bを入れたとするとと,場面を仮定する考え方が生まれてきました。そこから,少しずつ場面を転換していくことで,正しいピースの組み合わせを見つけていくことができました。
中学校数学なら,連立方程式を作ることですぐに解くことができる問題です。小学生では,場面を仮定して考えることで,この場面を解いていくことができるのです。