2023年1月17日火曜日

最短ルートは何通り

 6年生の子どもたちに,「最短ルートは何通り?」と投げかけます。

先ずは正方形が1つの場合を考えます。この場合は,2通りです。

次に,正方形を縦・横2倍に伸ばした場合に何通りになりそうなのかを考えさせます。子どもからは,「6通り」「マスが4マスに増えるから,1マス2通りの4倍だから8通り」「イメージで4通り」と予想が生まれてきました。

実際は何通りなのでしょうか。実際に動きの軌跡をノートに書きます。結果は6通りでした。この結果を受けて,新しい発見の声が生まれてきました。

「辺の数が最初は4本。4÷2で2通り。次の形は辺の数が12本。12÷2で6通りになる。だから,辺の数÷2で計算できる」

「でも,まだ2つしかやっていないから分からないよ。次も実験しないと」

「図は上と横を分けて描くと,分かりやすい」

「反対があるから,上を調べて2倍したら計算で分かる」

4マスのルートを調べることに,大変さを感じた子どももいました。その実感から,よりよい調べ方を見つけたいというアイディアが生まれてきたのです。新しい解決のアイディアは,困った体験に出合わないと生まれてはこないのです。

さて,子どもたちの予想通りなら,9マスになった場合は本数は24本。従って,最短ルートは24÷2で12通りあることになります。果たして,その通りでしょうか。実験で確かめます。

結果は,上方向で10通りありました。横も同じ数なので,10×2で20通りあることが分かります。残念ながら,先ほどの予想の式は当てはまらないことが分かりました。

しかし,ここでも大変さを克服する新しいアイディアが生まれてきます。それが,最初の曲がり角毎に,最短ルートを仲間分けしていくアイディアです。最短ルートのパターン毎に仲間分けしていくことは,樹形図にもつながるアイディアです。大変さを体験することで,樹形図につながるアイディアが生まれてきたのです。