2023年1月23日月曜日

ウサギ王国の国旗

子どもたちに,「ウサギ王国の国旗を作ります。どんな塗り方ができますか」と尋ねます。黄・緑・紫色を使います。耳と顔の部分は塗り分けます。この場合,「黄・緑」「黄・紫」「緑・黄」「緑・紫」「紫・緑」「紫・黄」の6通りの塗り方があることが分かりました。この塗り方を考える場面で,「緑・紫」「紫・緑」を同じ塗り方と捉えるのかが話題となりました。子どもたちは「耳と顔は違うから,別々に数える」と考えました。よい見方がまれました。


次に,左右の耳は別の色で塗り分けることに条件を変更します。さらに,赤を加えて5色を使うことに変更します。子どもたちは,樹形図を使って国旗の塗り方を書き出していきます。この活動で,よい疑問の声があがってきました。

「左耳が黄・右耳が緑と左耳が緑・右耳が黄は同じなの?」

左右が入れ替わっただけなら,同じようにも見えます。しかし,これに対しては次の声があがります。

「これも別々でしょ。同じにしたら,ウサギを後ろから見ていることになるよ」


 「なるほどなあ」と,子どもらしい考え方に納得です。塗り方と向きの関係を,明確にしていくことができました。その後,右耳を黄に固定した場合の塗り方が6色あることから,塗り方の総数は,6×4で求められることが分かりました。

さて,この式による塗り方の総数の求め方は,他の場合でも使えるのでしょうか。塗る色の種類を5色に増やして実験します。

右耳を黄に固定した場合,塗り方は12通りあります。固定する色は,他にも緑,紫,赤,白の場合があります。従って,塗り方の総数は12×5で60通りあることが分かりました。ウサギ王国の旗の塗り方を考える活動を通して,樹形図の効果的な活用の仕方を見つけていくことができました。