サイコロの6つの面に,○3個,△2個,□1個の印を付けます。このサイコロを2つ同時に振ります。そのとき,最も多く出る目の組み合わせはどれになるでしょうか? 子どもたちに予想をさせます。
これは全員が○○の組み合わせでした。
「○が一番多い」
「さいころを2個振るから,○が出やすい」
「模様を比にすると3:2:1。これが2つあるから,比は6:4:2になるから○○が出やすい」
子どもたちは,この予想に絶対的な自信をもっていました。
そこで,子どもたちの予想が本当なのか,実際にサイコロを振って実験を行います。
7分ほど,サイコロを振り続けました。結果は次の通りです。
○○:152回
○△:195回
○□:94回
△□:76回
△△:67回
□□:25回
予想に反して○△が圧倒しました。14ペア中,9ペアがこの組み合わせが1位でした。そうなると,「なんで○△が多いの?」という疑問が湧き起こります。
子どもからは,おもしろい声があがります。
「○○は○と○。でも,○△は,『○と△』と『△と○』がある」
この説明で,「あー」と納得する声と,「どういうこと」という声の2種類の声が聞こえてきました。この説明の意味を時間をかけて共有していきます。
「○と○は1個目のサイコロと2個目のサイコロの○をつないでいくと,9ペアできる」
「でも,○△は1個目が○で2個目が△と1個目が△で2個目が○ができる。これは別々になる」
「だから○△は12ペアできる」
1つ目のサイコロと2つ目のサイコロの模様を別々に板書し,線でつなぐことで,○○と○△のパターン数の違いを明確にすることができました。
子どもたちの予想が裏切られる展開でしたが,その原因を図を使うことで突き止めることができた1時間となりました。