2026年6月23日火曜日

あまりの大きさ

 「1.9mのテープを0.3mずつ切っていきます。0.3mのテープは何本できて何mあまりますか」

この立式は簡単です。1.9÷0.3です。問題はあまりです。筆算で見えてくるあまりは1です。ところが,「0.1だよ」という声が聞こえてきます。しかし,「なんで0.1なの?」という素直な疑問の声もあがります。商は整数に直して計算した答えのままなのに,あまりはそれとは異なるからです。しかし,このズレを乗り越えるのは簡単ではありませんでした。

小数のわり算を整数のわり算に直すために10倍や100倍することを,子どもたちは借金という表現を使ってきました。ここでもその言葉が登場します。

「借金をして式を19ー18=1にしました。でも,本物は借金を返すから1.9ー1.8で0.1が本当のあまりになる」

「でも,なんであまりだけ借金を返すの?」

「図で描いたら分かるよ。0.3が1本,2本・・・6本あって,残ったところが0.1になっているからだよ」

「???」

「借金した図は,19mを3mずつ分けていく。あまりは1mだと図で分かる。でも,本当は借金を返すから19mは1.9m。3mも借金を返すから0.3mずつ分けていく。あまりも借金を返すから0.1mになる」

「そうか」

この説明は説得力がありました。10倍した図をもとに戻す手続きは,分けていく3の部分もあまりの1の部分も同様に行うことを図で見える化したのです。文章だけの問題場面を図という別の形に表すことで,見えなかった理由が見えてきました。