算数の授業では,問題場面をテープ図に表す学習を進めています。先日,次の問題を提示しました。
「お兄さんから色紙を12枚もらったら,色紙は全部で27枚になりました。はじめに色紙は何枚ありましたか」
この問題文に合うテープ図は右のようになります。
このテープ図から,□を求める式は「27-12」になることが分かります。
ここまで授業が進んだところで,「おもしろことがある」と声があがってきました。2年生の子どもたちは「おもしろいこと」を見つけることが大好きです。
さて,「おもしろいこと」とは一体なんでしょうか?
「テープ図の下の全部が□なら,式はたしざんで,上の片方が□なら式はひきざん」
この日に学習した問題は,テープ図の上の部分の片方に□(未知数)が位置付いています。このパターンのテープ図から導き出される式は,ひきざんでした。
一方,前日までに学習したテープ図問題は,右のよう
なタイプでした。テープ図の下の全体量の部分が□になっています。この□を求める式は,たしざんになります。
これらのテープ図を比較することで,□の位置によってテープ図から導き出される式が,たしざんなのかひきざんのかが特定できるという発見です。私も,こんな見方が子どもから生まれてくるとは思いませんでした。子どもの視点は素晴らしいですね。
この発見を聞いた子どもからは,次の声が聞こえてきました。
「本当だ! 他の問題もそうなっている」
「でも,たまたまかもしれないよ・・・」
後者の指摘も大切な声です。ここまでに子どもたちが出会ったテープ図の問題は3問です。子どもから生まれた発見が一般化できると考えるのは早すぎという指摘も一理あります。
その後,他の問題で子どもの発見を検証していきました。結果は,子どもたちの発見が正しかったことが見えてきました。
自主学習で,この発見の確からしさを過程でも自主的に検証する子どもが
何人もいました。子どもの学びはつながっていきます。