2020年9月9日水曜日

2番目に答えが大きい式は?

前回の子どもたちからの「でもさあ,答えが2番目に


大きい式の問題だったら難しくなりそう」の疑問の声を受けて,次時の算数の授業がスタートしました。


 1□□□□の中に2,3,4,5の数字を1つずつ入れます。答えが最大になる式は,「154−23=131」でした。

 

 今日は,答えが2番目に大きくなる式を探します。

 子どもたちがノートに計算を進めていきます。しばらくすると,「できました」「122だ」「式が2つある」などの声が聞こえてきました。子どもたちが2番目に大きい答えの式と考えたのは,バラバラでした。答えは,「122」「113」「111」「87」「129」の5種類ありました。


最も多くの子どもが考えたのが,答えが「122」の式でした。


その式は右の2通りありました。

そこで,この式を考えた子どもたちの気持ちを読解させます。

「昨日は,ひく数の23を1番小さい数にしたでしょ。2と3を入れ替えたら32でしょ。これが2番目に小さい数になる」(左式)

「2番目に小さい数をひけば,答えが2番目に大きくなる」


 子どもたちは,この説明に納得しています。子どもたちの視点は,ひく数のみに限定されています。使っている数字カードや引かれ数にまで視点の範囲を広げて見ることは,2年生にはなかなか難しいようです。


 そこで,次のように子どもに確認します。

「一番小さい数が23。2番目に小さい数が32でいいんだね」

 この投げかけで,子どもたちから気付きの声があがります。

「違う,もっと小さい数がある」

2425はもっと小さい」



 この声をきっかけに,「122よりも大きい答えの式がありそうだ」と子どもたちの意識が変わります。そこで生まれてきたのが,左の式です。


 ところが,「どうやって,そんな式を思いつくの?」と疑問の声があがります。今度は,この疑問を解消していきます。

「引かれる数の154の次に小さい数は153。残る数字は2と4。これで引く数を作ると,2442。ひく数が小さい方が答えが大きくなる」

「だから,24を引いた方が答えが大きくなる」

 

 子どもたちは当初は感覚的に数字の操作を行い式を作っていました。ところが,友だちの疑問と向き合う中から,数に対する感覚的な見方が論理的な見方へとレベルアップしていきました。