「じゃんけんダウンゲームをしよう」と子どもたちに投げかけます。クラスを2つに分けます。スタート位置は19です。じゃんけんをして,パーで勝つと3個・チョキだと2個・グーだと1個数が減っていきます。先に10に到達したチームが勝ちです。これまでとは異なり,数が早く減った方が勝ちになります。
1回戦はライオンチームがチョキで勝ちました。これまでは,数直線上の磁石を移動させてから式と答えを確認してきました。式表記だけならこれまでもすぐに表現はできていました。しかし,答えの出し方はまだ未習です。ところが,答えがすぐに見えている子どももいます。
そこで,「磁石を動かしていないのに,どうやって答えを見つけることができるの?」と尋ねます。
「9から2を引いた」
「19を10と9にした」
「9−2の7に,さっきの10を合わせた」
1年生ですので,言葉は稚拙ですが十の位と一の位に数を分けて計算を行ったことを説明していきました。
その後のゲームでも,磁石を動かす前にどのように計算を行うのかを確認していきました。一の位と十の位を分けて計算を行うことは,すぐには1年生全員が理解するには時間がかかりました。しかし,ゲームを行うことで合計9回の計算を行ったことになります。9回の計算を繰り返す中で,位に分けて計算を進める方法を確認していくことができました。この時間の見方は,繰り上がりや繰り下がりの計算の素地にもつながっていきます。