2023年11月24日金曜日

計算ピラミッドに引き算はあるの?

 「計算ピラミッドを完成させよう」と,子どもたちに投げかけます。問題提示と同時に,「10月30日にやっている」と,前のノートを見返す姿が見られました。素敵な姿の表出です。

最初の2問は,最下段の数字だけを提示し,上段を完成していきました。この時点で,子どもから次の声があがります。

「1番下が分かれば,上ができるね」

「真ん中が分かったら,できるのかなあ?」

「引き算を使えば分かるんじゃないかな?」

「前に,式を反対から計算したら最初の数に戻ったよ」

最下段の数値が分からない問題に出合ったら,空白の四角の数字が分かるのだろうかと子どもたちは考えはじめました。問題場面を拡張して考える姿です。この姿は,すごいですね。

さらに,その場合の解決方法のアイディアも生まれてきました。しかし,これは具体的な問題場面が目の前にはまだないので,難しい内容でした。そこで,具体的な問題場面を提示して,「引き算で四角の数字が分かるのか」を実験することにしました。

板書写真のア・イ・ウ以外の数字を四角に記入します。11・2・6です。子どもからは「分かった」と声があがります。

一番簡単に分かる場所はどこの四角かを尋ねます。「ウが簡単」と声があがります。

「11−6で分かるよ」

「6と5で11ができるからね」

ここで,先ほどの引き算のアイディアが活用できることが見えてきました。

4問目は,上の段から19,6,4の数字のみを板書します。残りのア・イ・ウの四角は,すべて引き算で求めることができました。子どもたちからは,「全部引き算でできた」と声があがりました。

25分ほどの授業でしたが,計算ピラミッドを通して引き算が活用することができることが見えた1時間となりました。

本実践は,東洋館出版の「板書シリーズ算数1年生」の教材を活用しています。