2023年11月28日火曜日

引き算とわり算

子どもたちに「チョコが個あります。1人に6個ずつ配っていきます。チョコが余らなかったら当たりです」と,問題文を提示します。
この提示と同時に,次の声が聞こえてきます。
がわかないとできなよ」
「6個なら,余らないよ」
「7個だと,1人に6個だと1個余るよ」
「9個もあまるよ。1人に6個あげたら3個余るよ」

問題文は難解な文章です。しかし,子どもからに入る具体的な数値が発表されたことで,問題文の意味が一気に見えてきました。
ここから後は,裏返しに貼られた11〜19の数字カードを1枚めくっていきます。最初は,17が引かれます。「5個余る」という声が聞こえてきますが,まだそこまで見えていない子どももいます。そこで,「5個余る」のは本当なのかを考えていきます。
「17個から6個を引くと,11個余る」
「11個は,まだ次の人に配れる」
「11−6で5個あまる」
「5個だから,もう配れない」
「だから,これは外れだ」
「12個や18個ならいけるんだけどなあ」
17個では余りが出てしまいます。しかし,余りのある数を考えることで,余りの出ない12個や18個の数を引き出すことができました。

2回戦は19が引かれます。「1個余る」の声と同時に「おしい」「あと1個で当たる」と声があがりました。単なる当たり・外れから,数をどのように変えていけば当たりになるのかを考える声が生まれてきました。よい見方が育ってきました。

その後もゲームを続けますが,なかなか当たりは出ませんでした。7回戦であまりのない「12」がようやく引かれ,子どもたちは大喜びでした。

わり算の素地にもつながる,同じ数を何回も引いていく問題場面に挑戦した1時間でした。この問題は,東洋館出版社「板書シリーズ1年下」に掲載されている教材を活用しています。