2024年7月4日木曜日

できるだけ大きな三角形を作ろう!

子どもたちに「できるだけ大きな三角形を作ろう」と投げかけます。大きな画用紙の上に,2人1組でブロックを飛ばし,その軌跡を鉛筆でなぞります。それを繰り返して,大きな三角形をそれぞれが作図していきます。
ゲームが終わった後で,「大きな」とはなにかが問題になりました。「面積」「長さ」「角度」と子どもから声があがります。今回は「角度の合計」であることを告げます。すると,子どもたちが次のように声を上げます。
「180度だよ」
「全部同じだよ」
「え?なんで?」
「だって正三角形は180度だよ」
「でも,それは正三角形でしょ」
三角形の内角の和が180度であることを知識として知っている子どもが一定数います。しかし,知識として知っているだけで,そこに根拠はありません。だから「なんで?」と質問されても答えられないのです。
そこで,分度器で角度を測定することにしました。結果を一人一人が板書します。書かれた角度は,バラバラです。180度が半数,残りはその前後でした。
「そんなはずはない」
「測り間違えだ」
「でも,違うよ」
最大の角度は191度でした。結果は,191度の子どもの優勝ということになります。しかし,「もう一度測り直す」と声があがってきたので,再度測定し直します。
その結果,180度になった子どももいましたが,反対に180度ではなくなった子どももいました。
知識として知っている180度ですが,実際に実験ではその結果にはたどり着きません。すると子どもから,「3つの角をちぎって,合体させたら簡単に分かるんじゃない?」という別の測定方法のアイディアが生まれてきました。これは次の時間に試すことになりました。