2024年7月8日月曜日

ずるい!

子どもたちに「的当てゲームをしよう」と投げかけます。4人チームでブロックを指ではじいて的当てゲームを行います。班のチャンピオンが決まったところで,その得点を発表します。1位は1班の8点でした。そこで,この8点の軌跡を尋ねます。
「2+2+1+2+1」
3番目の「+2」と発表された時点で,「えー!」「ずるい!」と声があがります。しかし,1班の子どもたちにはこの声の意味が分かりません。
「ずるい」と声をあげた子どもたちが,2種類の得点集計用紙を手に訴えます。
「ほらあ,3回の班と5回の班がある」
「それはずるいよ」
「均等にしないとだめだよ」
実は,ゲーム回数が班によって異なっていたのです。そうなると,同じ4点でも5回で4点と4回で4点では意味が異なります。これを指摘する声もあがってきました。
このままでは,結果を比べることができません。では,どうしたらいいのでしょうか。子どもたちが,声をあげます。
「バラバラの回数だから,ダメなんだよ」
「1回だとしたらいいんじゃないの」
「1回を基準にして考えたらどうかな」
「1班は5回で8点だから,8÷5をすれば1回の得点が1.6点だ」

ゲーム回数が異なることから,1回あたりに回数を揃えて比べる発想が生まれてきました。この視点で,他の班の得点も1回あたりに直して計算します。
すると,結果は大逆転。3回で7点だった5班が,1回あたり2.333…点で1位となりました。1回を基準にして比べることで,公平・均等に比較できることが見えてきました。平均の見方や必要感を引き出す授業でした!