2024年12月11日水曜日

割合と百分率

子どもたちに「ペンキ屋が壁に24㎡のペンキを塗りました。これは全体の面積の30%です。塀全体の面積は何㎡ですか」と投げかけます。
問題に取り組み始めてしばらくすると,「分からない」「30%と24㎡?」と戸惑っている声が聞こえてきました。困っている子どもが一定数いました。
そこで,どうしたら問題が解けるか考えさせました。「4ます関係表を作ったらいい」と声があがります。
そこで,4ます関係表の上半分を提示ます。「□㎡」と「24㎡」の数値が記入された表です。「下にはどんな数を入れますか?」と尋ねます。「100%と30%」という声が聞こえてきました。一方,「1倍と0.3倍」という声も聞こえてきます。
そこで,「100%と30%」の声の意味を共有していきます。問題文には「30%」の言葉があります。そこからこれらの数値を入れたのです。意味としても妥当です。ところが,「でも」と声があがります。
「100%と30%にすると,式がここから見えない」
「横にしても縦にしても,式が見えない」
4ます関係表のよさは,代入した2量の数字の関係からすぐに式が見えることにあります。しかし,現在の4ます関係表では頭の中で計算を行わないと,すぐに式は見えてきません。
「だから,百分率を割合に直して入れる」
「1倍と0.3倍にする。これなら式が見える」
「0.3倍を1倍にするには÷0.3とすぐに式が見える」
「もとは1だった。今までの4ます関係表は自分÷自分で1が見えた。割合の数字なら,自分÷自分で式がすぐに見える」

割合の表し方には,0.3倍,30%,3割と3つも表記の仕方があります。しかし,4ます関係表を使って式を見つける場合には割合に戻して考える必要があることが見えてきました。
ここから式は,24÷0.3=80となり80㎡の塀であることが見えてきます。
割合場面を式化するときのポイントが見えた1時間でした。