2024年12月3日火曜日

ストーリーの原点

 ストーリーのある授業を構成することが大切です。そのためには,授業のデザイン力が大切です。

しかし,このデザイン力と同じくらいに大切な力があります。それは子どもの動きや呟きをキャッチしていく子ども観察力です。これは医師の診断力に相当する力です。

先日の盛岡市での6年生への授業をじっくりと振り返りました。私の想定を超える発見が,想定外の場面で生まれてきた授業でしたが,その要因を分析してみました。

その結果,ある男の子の指の動きをキャッチし,それを授業の舞台へと載せたことが結果として大きな発見へとつながったことが見えてきました。

ある男の子の指の動きに気づくことができなければ,きっと想定を超える発見は生まれてはこなかったと考えられます。さらに,その動きを授業の舞台に載せたことで,授業展開は次の段階へとステップアップしていきました。そのことが,結果として新たな発見の連続へとつながっていったのです。

いかに子ども一人一人の動きに目を配り,その動きの意味を分析し,授業の舞台に載せるか否かを瞬時に判断することが大切だということが見えてきました。瞬間的な判断の時間帯がズレてしまったら,おそらく同じような展開にはなりません。その意味でも,これらの一連の思考活動と判断を瞬時に行う高度な力も大切になりますね。