子どもたちに、次のように投げかけます。
「誕生月の割合を円グラフで表そう」
月別の誕生日人数を調べ、百分率を求めます。すると、子どもから「99%にしかならない」と声があがります。各月の計算を四捨五入しているために起きた現象です。
さて、どうしたらよいのでしょうか?
「1%の隙間を開ける」
「えー」
「一番大きい4月に足したら?」
データ数の大きい4月に1%をたしても、それほど大きな影響はありません。
割合が確定したので、円グラフ作成開始です。始まってすぐに、次の声が聞こえてきました。
「大きい順?」
グラフのデータを、大きい順に描くのか、月順に描くのかという声です。
この声の意味を共有します。
「誕生日調べだから、月順が分かりやすい」
「何月が多いか知るのは、大きい順だよ」
この時点の子どもの判断は二分しました。
そこで、両方のパターンで作図することにしました。
結果は、「月別は4月からだから、分かりやい」「大きさ調べが目的なら、大きい順だけど、今は誕生月調べが目的だから、月順がいい」と、子どもの判断は大きく変化しました。
実際に実験する大切さも見えた、1時間でした。また、目的に合わせてグラフの表現方法を変える大切さも見えてきました。