2024年2月2日金曜日

縦に見ると・・・

子どもたちに次にように投げかけます。
の位がの数は,1〜100の中に何個ありますか。」
この問題文を見た子どもから,次の声があがります。
「□がなにか分からないと,問題はできません」
「最初のは一か十だね」
「あとのは0〜9だね」
 条件不足の問題であることを,子どもたちが指摘してきます。そこで,最初のには「一」を,あとのには「9」を入れることにしました。
「一の位が9になる数」を考えます。子どもからは「9個ある」「10個ある」と2つの声が聞こえてきました。考えにズレが生まれました。果たして,どちらが正しいのでしょうか。
子どもたちが過去のノートを検索し始めました。
「1月15日を見たら分かるよ。」
そこには,1〜100までの数表が書かれていました。そこを見たら一目瞭然だという考えです。既習とつなげるよき見方が生まれてきました。
そこで,「一の位が9」になる数をノートに書かせました。発表場面では「順番に言った方が分かりやすい」と声があがります。
「9,19,29,39・・・99」
このように数の小さい順に一の位が9の数を見つけることができました。結果は10個の数があることが分かりました。
次に,「一の位が8」の場合を考えます。子どもからは「9個」「10個」と2つの考えが生まれてきます。
そこで,「9個」と考えた気持ちを読解させます。
「一の位が9のときは10個だから1増えた。だから,一の位が8のときも1増えて9個になると考えた」
関数的な関係性を見出した説明です。納得できる論理構成です。ところが,「ちがう」という声が聞こえてきます。
「数には列がある。8を縦に見ると,8,18,28・・・と続くから10個ある」
「一の位が9の時も,縦に見たら9,19,29・・・と10個あったから,8も同じように10個ある」
「それなら一の位が7も縦に見たら10個になる」
「だったら一の位がなんでも10個できるね」
「横に見たら,十の位が8も10個になる」

1月15日の学習を想起することで,数表の中の数の位置づけの特殊性も見えてきた1時間となりました。