2024年2月22日木曜日

コピー用紙100枚の厚さは?

子どもたちに,次のように投げかけます。
「コピー用紙100枚の厚さは,何ますくらいの厚さかな?」
問題場面がイメージできる子,そうではない子に分かれました。そこで,問題文の意味を共有していきます。
「もし国語辞典なら,ノートに載せて何ますあるか調べるってことだよ」
「もし」という例示の考え方を使うことで,問題文のイメージが子どもたちに一気に伝わりました。

すると今度は,副教材の算数の力の頁を開いている子どもの姿が目に入りました。そこで,この姿の意味を全員で読解します。
「算数の力が何頁あるのかを調べている」
「51頁あった。だから2冊だとだいたい100頁。2冊合わせたのと,同じくらいの厚さになるんじゃない」

コピー用紙が目の前にはないので,それに代えて算数の力を活用しようと考えたのです。置き換えの考え方です。この考え方も,素晴らしいですね。
ここで,コピー用紙100枚の厚さを予想させました。子どもたちは,算数の力や国語辞典,アイテムなどを使って100枚の厚さを予想していきました。
算数の力を基準にした子どもは,1ますの半分と予想しました。アイテムを基準にした子どもは,1ますと予想しました。この違いの原因は,2つの副教材の紙の厚さの違いです。

ここで,授業の冒頭で聞こえてきた「コピー用紙1枚の厚さが分かったらいいのに」という声を紹介します。すると「コピー用紙1枚が分かれば,100枚の厚さも分かる」と声があがります。ここまでの場面では,子どもたちはコピー用紙を手にしていません。そこで,1人1枚のコピー用紙を子どもたちに配ります。
コピー用紙1枚を手にした子どもたちは,どんな行動をとるでしょうか。多くの子どもたちは,コピー用紙1枚と算数の力や国語辞典の紙1枚の厚さを比べ始めました。まだ長さを知らない1年生らしい行動です。

子どもたちの調査の結果,コピー用紙1枚の厚さは国語辞典・算数の力1枚と同じであることが分かりました,この結果から,子どもたちは次のように考えます。
「算数の力は51ページだから,2冊の厚さと同じ」
そこで,算数の力2冊を重ねて,ノートのマス目の上に置いてみます。結果は,ノート1ますの半分の大きさであることが分かりました。これが子どもたちの予想になります。

その後,4人1チームでコピー用紙100枚を数えます。この数え方もチームによって様々でした。1年生は本当におもしろい!

100枚数えたところで,紙をノートのマス目に当ててみます。結果は,多くのチームがノート1ます分でした。予想の約2倍でした。この原因に気付くのは,1年生にはハードルが高いようでしたが,気付いた子どもたちもいました。
「算数の力は,1ページの後ろが2ページ」
「だから,算数の力4個分で100枚になるんだ」

基準量の意識や置き換え・例示の考え方などが次々と発揮されたコピー用紙100枚の厚さ調べの学習となりました。