2023年6月12日月曜日

決まりは他の答えでも当てはまるの?

前回の学習では,答えが2〜6になるたし算の式の並びから,子どもたちはたくさんのきまりを見つけました。その一例が,以下のものです。

①階段が増えていく

②斜め(最下段の式のたされる数が)に1,2,3・・・と数が増える

③横(最上段の式のたす数が)に1,2,3・・・と数が増える

④縦に見ると(たされる数が)1,2,3・・・と増え,(たす数が)5,4,3・・・と減る 

これらのきまりが,答えが7以降のカードでも当てはまるのかを考えていくことにしました。子どもたちは,①〜④のきまりを復習する中から,「次は6個式がある」「次(最上段のたす数が)は6になる」などと次の式やきまりの続きを予想する声があげてきました。このように類推的に場面を拡張して考えていく姿を価値付けていきます。

さて,先を予想する子どもの声が生まれてきたので,答えが7になる式カードを探していきます。また,そのカードは子どもにたちに並べさせます。写真のように,子どもたちはたされる数・たす数の大小を意識しながらカードを並べました。

ここで,このように並べた理由を尋ねます。

「1,2,3,4,5,6になっているから」

この説明は,これまでも類似の場面で生まれてきました。しかし,たし算を学習していますので,別の言葉で表現させたいと考えました。そこで,「別の言葉で今のきまりを言えるかな」と尋ねます。ここで生まれてきたのが,次の言葉でした。

「1個ずつ増えている」

簡単そうな言葉ですが,全員がその意味を理解するまでには少し時間がかかりました。しかし,この意味が理解できると新たな声が聞こえてきました。

「だったら,反対は1ずつ減っている」

「1ずつ」という言葉は,日常ではあまり使わない言葉なのかもしれません。しかし,算数ではどの学年でも頻繁に登場する見方であり,説明です。だからこそ,この場面でしっかりと言葉の学習を行うことにしました。

その後,答えが10の式まで学習を進めます。前時に子どもたちが見つけたきまりは,いずれも当てはまりました。さらに,子どもたちは新しいきまりも見つけてきました。

「2+2のように同じ数の式がある」

「他にも1+1や3+3もある」

「あれ,同じ数の式は1個とばしで出てくる」

「2+3と3+2は数が反対になっている」

「数が反対の式は,右にいくほど間が1個ずつ増える」

他にもたくさんのきまりを子どもたちは見つけていきました。新しい言葉を使ってきまりを整理していきました。