2023年10月27日金曜日

奇跡のカードゲーム!

 「答えが大きい方が勝ちゲームをしよう」と子どもたちに投げかけます。

クラスを2つに分けます。代表の子どもが前に出て,箱の中の計算カードを1枚取り出します。答えが大きい方に1ポイント入るゲームです。

1回戦は,6+7=13が先ずは引かれます。子どもからは,「中途半端な数だ」「結構大きい数だ」と,声があがります。その後,8+4=12が引かれます。「勝った」「負けた」の声と同時に,「3と2を見たら分かる」「一の位を見たら分かる」と声があがります。数の大小比較を行う視点が子どもから生まれてきました。

2回戦は,8+7=15が引かれます。それと同時に,「結構できない」「16,17,18,19,20なら勝てる」と,反対チームが勝つための声が生まれてきました。しかし,子どもたちが使っている計算カードの答えの最高値は18です。子どもたちも,途中でそのことに気がつきます。その気づきから,「9+9が最高」という式を見極める声が生まれてきました。

その後もゲームを続けていきます。4+7=11のカードが引かれました。すると,「これより少ないのはない」と声があがります。計算カードの最小値は11です。従って,「もう負けた」という思いから生まれてきた声です。ところが,この声に対して次の声が生まれてきます。

「11になる式は,他にもあるよ」

「もう出てるよ。3+8も2+9も11だよ」

「他にまだあるよ。6+5もそうだよ」

「5+6もそうだよ」

これらの声は,「11だから負けた」と諦めなくてもいいという思いから生まれた声です。最低でも引き分けになる可能性があるという声です。しかし,その可能性はかなり低いと考えられます。

さて,反対チームの子どもがカードを引きます。カードは,なんと4+7=11が引かれます。教室は大騒ぎになりました。奇跡の一瞬でした。

実は,答えが11になる式の種類が最多なのですが,そこまでの気づきはまだ1年生には難しかったようです。

計算ゲームを通して,数の大小比較や答えが同じ式を予想することなどができた1時間でした。