2024年1月11日木曜日

丸は何個あるかな?

 子どもたちに「丸は何個ありますか」と投げかけます。目を閉じさせている間に,丸のシールをバラバラに右写真のようにホワイトボードに貼っていきます。

目を開けた子どもたちは,「わー」「何個か分からん」「数えにくい」と声をあげます。ところが,その後に続いたのは,「並べるといいよ」「10個ずつだと分かりやすい」という分かりやすくするための手立ての声でした。

そこで,どのように丸を並べるのか,代表の子どもに実演してもらいました。その子は,1列目に丸を10個横に並べました。続いて,2個の丸を下の段に貼りました。そこで,この動きをここで止めて,子どもたちに問い返します。

「1列目をここで止めた気持ちは分かりますか?」

子どもたちが説明します。

「数えやすいからだよ」

「10ずつにしたいからだよ」

「10が1列,10が2列,10が3列としていきたいんだよ」

「10と10で20になるでしょ。20と10で30になるでしょ。そうすると数えやすいからだよ」

1年生なりの言葉で,10ずつ数えるよさを説明してきました。

そこで,本当に10ずつで列を変えると数えやすいのか,続きの丸シールを動かしていきます。

全部の丸の移動が終わると,子どもたちは一斉に総数を語り始めます。

「34だ」

「30と4で34」

「10が3個で30と8で38」

位取りを意識した説明が,自然に生まれてきました。さらに,次の声も聞こえてきました。

「こんな大きい数,初めて勉強するね」

「今までは20までだったよ」

教科書会社の編集が聞いたら喜びそうな声が聞こえてきました。既習と目の前の学習範囲を意識した,すばらしい声です。

その後,「十の位」「一の位」の位取りがあることを教えます。すると,またまた次の声が聞こえてきました。

「十の位の左には,百の位があって,そのまた左には千の位が部屋があるんじゃないかな」

位取りのその先を予想する声の出現にびっくりしました。

この後も,いろいろな発見があった「大きな数」の第1時間目となりました。