2024年9月4日水曜日

リズム打ちの回数とチーム数を変える

 子どもたちに次のように投げかけます。

「リズム打ちの回数やチーム数を変えても公倍数は見つけられるかな?」

子どもたちは「できる!」ち自信満々です。そこで,4拍子と7拍子の回数を考えます。子どもからは「28回目で揃う」と声があがります。しかし,まだ「28」がなぜ導き出されたのか分からない子どももいます。そこで,この数が生まれた背景を尋ねます。

「前の勉強で3拍子と4拍子は3×4で12と分かった」

「だから4拍子と7拍子も4×7で28回と分かる」

前回のリズム打ちでは,拍子の回数をそのままかけ算したら,1回目に揃う場所が分かりました。その考え方を同じように当てはめたのです。既習を想起するよき学び方が育ってきました。

しかし,本当に28回目なのでしょうか。公倍数を書き出す・実際にリズム打ちを行うの2つの方法で確認します。結果は,予想通りの28回目で最初に揃いました。

ところが,この4×7という最初にリズムが揃う場所を見つける方法に対して,「いつもとは限らない」と声があがります。さらに,その考え方が当てはまらない具体的数を例示する声も聞こえてきました。

そこで,それらの声の中から3拍子と6拍子で実験を行います。そのまま計算したら,3×6で18回目が最初に揃う場所になります。しかし,公倍数を書き出したり,リズム打ちを行ったりした結果は6回目でした。

その後も,様々なリズムで実験を行います。その結果,子どもたちは「2つのリズム数が1でしかわれないときは,リズム数をそのままかければ最小公倍数が分かる」と場合分けを行うことができました。約数的な見方で,子どもたちは場合分けをしたことになります。鋭い視点が生まれてきました。

この後は,3チームの場合・4チームの場合を実験していきました。

リズム打ちのパターンを変化させていくことで,子どもたちはたくさんの公倍数をいつのまにか見つけていたことになります。