2024年9月6日金曜日

公倍数,なんで?

次の問題を提示します。
「縦6㎝横8㎝の長方形のタイルを隙間なく並べて,正方形を作ります。タイルは何枚必要ですか」
問題場面のイメージを持たせるために,数枚のタイルを提示します。このイメージを見た子どもたちから声があがります。
「いろいろな大きさの正方形ができるんじゃない?」
「正方形はできるの?」
「公倍数を使ったらわかるよ」
「なんで公倍数なの?」
タイルを敷き詰める問題なのに,なぜ「公倍数」というワードが生まれてくるのか分からないのは当然です。
そこで,先ずはタイルをノートに作図することで本当に正方形ができるのかを確認します。結果は,縦4枚・横3枚で正方形ができることが分かりました。
正方形の具体像が見えてきたことで,公倍数が見えてきた子どもたちが増えてきました。
「縦は6㎝が12,18,24㎝と増えていく」
「横も8㎝が16,24㎝と増えていく」
「だから,24㎝が最小公倍数になって正方形ができる」
具体的な図が見えてくることで,図を使わなくても倍数を書き出していくという前時で学習した考え方が使えることが見えてきました。抽象の世界と具体の世界を往還することで,既習の学習が活用できることが見えてきた時間となりました。