2024年6月10日月曜日

基準量を意識する

次の問題を提示します。
「1m〜10mの青と赤のテープがあります。青のテープの長さは赤のテープの長さの□倍です。赤と青のテープの長さは何mですか」
この問題提示で,子どもたちが次のように声をあげます。
「青は赤より長いね」
「でもそれは,□が1より大きい数のときだけだよ」
「0.7倍なら青の方が赤より小さくなる」
「1倍なら青と赤は同じだね」
具体的な数値を例示しながら,子どもたちは問題場面をイメージ化していきました。
□が2倍の場合を考えます。青が2mなら赤が何mかを考えます。子どもからは「1m」「4m」の2つの声が聞こえてきます。
「青は赤の2倍だから,青は1m」
「赤が4mなら,もし『赤は青の2倍』という問題ならいいんだけど」
基準量を赤にするか青にするかで,見方が変わるという説明が生まれてきました。

次に,青が4mの場合を考えます。この問題で生まれてきたのが,図を使ったものです。
「赤が基準だから①。青はその2倍だから②になる」
基準となる赤を①という数値と図に置き換えたことで,問題場面のイメージ化が図れました。この図から4ます関係表のような比例関係も見えてきました。

その後,□を0.5倍,2.5倍と変化させていきます。小数倍になっても,基準量は変化しません。2倍と同様に考えることができます。図でも同様のことが見えてきます。
基準量を見つけること,またその大きさを1と置き換えると考えやすくなることが見えた1時間でした。