2024年6月24日月曜日

長さだけいいの?

「合同な四角形を見つけよう」と投げかけます。この投げかけだけで,子どもたちが動き出します。
「重ねたらいい」
「だからすぐ分かる」
「長さ・面積・角度が同じだね」
前時の合同条件を自然にふり返る声が生まれてきました。

子どもたちに目を閉じさせ,探していく四角形を提示します。元は青の四角形です。探す対象は赤の四角形です。目を開けてしばらくすると,「④が当たりだ」「⑥も当たりだ」と声が聞こえてきます。なかなかよい感覚をもっています。

さて,ここで子どもたちに「今日は重ねてはだめだよ」と比較条件を提示します。すると「できない」と声があがります。しかし,すぐに「定規と分度器で調べたらできる」と声があがりす。合同の条件が長さ・面積・角度ということは分かっていますので,これらを測定したら合同図形を判別できるという声です。

子どもたちに同じ図形を配布します。定規や分度器を使って測定していきます。最終的に④⑥が合同図形であることが分かりました。測定している中で生まれてきたのが,次の声です。
「長さだけ調べたらいいね」

測定は長さだけでいいのでしょうか。そこで,この声を取り上げます。「長さだけでいい」という声も聞こえますが,「角度もいる」という声もします。このとき生まれてきたのが,4本指を使って例示でした。
「正方形を斜めにすると,平行四辺形みたいになる。形が変わる」
具体例が生まれることで,辺の長さが同じなのに,異なる形が生まれることのイメージが伝わりました。つまり,角度も調べないと合同かどうかを判定できないということも分かってきました。ところが,子どもの声はさらに続きます。
「四角形はそうだけど,三角形は角度いらないんじゃない」
「三角形で辺が同じで違う形ってあるのかな」

合同の図形探しを通して,合同の条件を精査していくこともできました。