2024年6月20日木曜日

値引きセール

次の問題を子どもに提示します。
「関大スーパーで値引きセールをしています」
条件不足の問題文です。「これでは分からない」「数字がない」と不足の条件を指摘する声があがります。
そこで,具体的場面を提示します。
「おにぎり 150円→200円」
「ハンバーガー 200円→150円」
この場面を見た子どもたちが,話し始めます。
「どっちも50円引いている」
「同じ安さだ」
「違うよ」
「始めの値段が違うから同じでいいの?」

定価が異なる品物を,同じ50円引きしても,安さが同じだと考えることに違和感があるようです。そこで,「より安くなっているのを,どうやって比べたらいいの?」と尋ねます。
ここで生まれてきたのが,「1/3」という分数でした。突然生まれてきた分数に,首をひねる子どももいます。そこで,「1/3」の意味を共有していきます。

「(円を描いて)おにぎりは50円,50円,50円になる(円を3等分する)。引いたのはこの中の50円だから,1/3」
「150円がもとの値段。安くなったのは50円。だから50/150」
「これは1/3と同じ」

分数の分母をもとの値段,分子を値引きした値段と考えることで,分数表記の意味が見えてきました。
この考え方を使って,ハンバーガーも分数表記していきます。ピザ(円)の図を使うことで,値引き分が1/4であることが分かります。

値引きは1/3と1/4なので,1/3のおにぎりの方がより安くなったことが,図と分数で確認することができました。
私の想定とは異なる展開となりましが,子どもの分数を使いたくなるアイディアをもとに納得を引き出すことができました。