2024年6月25日火曜日

合同の図形を作図しよう!

「合同な図形を作図しよう」
子どもたちに投げかけます。その後,隠しておいた三角形を一瞬だけ提示します。「もう1回見たい」と声があがりますが,もう見せられないことを伝えます。すると,この条件を聞いた子どもたちが話し始めます。
「辺の長さと角度があればできそう」
「辺の長さだけでできるんじゃない?」
「昨日の勉強で,四角形は長さだけではできなかったよ」
「でも今日は三角形だから,長さだけでもできるかもよ」
「長さと角度でもできるんじゃない」
「角度だけでもできる?」
「いや,角度だけではできないよ」

提示された形が三角形であることは,認識できています。しかし,分かっているのはそれだけです。そこで,辺の長さや角の大きさが分かれば作図できるのではないかという声が生まれてきました。

そこで,先ずは辺の長さ3本の情報だけで作図ができるのかを実験します。結果は,見事合同図形が作図できました。
するとこの結果を見た子どもから,「長さが1本と角度が2つでもできるかも」と声があがります。そこで,この条件でも実験を行います。見事,この条件でも作図はできました。
すると今度は「長さが2本と角度が1つでもできる」と声があがります。この条件でも,作図はできました。
その後,「角3つもできる」と声があがります。しかし,「それは無理だよ」という声もあがります。「無理だ」という子どもたちが説明します。
「角が同じでも,長いのと短いのができる」
「二等辺三角形だとします。下の角度が同じで上の角度も同じだけど,辺の長さが長いのと短いのができます」(例示の図を描きながら説明)
この説明で,子どもたちも納得します。これで,角だけの情報では合同図形の作図ができないことが分かりました。

するとここで,「三角形は3です」と声があがります。この「3」の意味を共有していきます。
「長さ3本の3.長さ1本と角2つで1+2の3。長さ2本と角1つで2+1で3」
「三角形は辺が3本あるから3つの情報なんだ」
「それなら,六角形なら6つできる」
「四角形なら4つできる」
「五角形なら5つでできる」

子どもたちは多角形の辺の本数と合同な作図に必要な情報数が等しくなると考えました。一方,そうはならないという子どももいます。果たして,子どもたちが見出した関係性は正しいのでしょうか。

そこで,「辺が4本」の条件を実験します。4本の長さを教えますが,「それはできないよ」と声があがります。
「だって,昨日の勉強で同じ4本の辺でも,正方形と平行四辺形ができたから,辺だけできないよ」

昨日の学習とつなげることで,辺の情報だけでは作図はできないことが明確になりました。しかし,これだけでは4つの情報で作図ができないことにはなりません。角度の情報があれば4つの情報でも作図ができるかもしれないからです。果たして結果は。この続きは明日に行います。