2024年6月26日水曜日

四角形に必要な情報数は?

前回の学習の続きを行いました。
「角の情報があれば,4つの情報で合同な四角形は作図できるだろうか?」

辺の長さ4本の情報だけでは合同図形の作図ができませんでした。しかし,「角度が分かればできるかも」との声があがりました。そこで本時は,角度の情報を与えて実験を行うことにしました。
先ずは「辺3本,角1つ」の情報で実験します。しかし,うまく作図できません。
そこで,「辺2本,角2つ」の情報で実験です。しかし,これでもうまくできません。「右端の長さが分かればできる」と声があがります。そこで,右端の辺の長さが3㎝であることを教えます。すると「できました」の声が次々とあがってきます。つまり,合計5つの情報があれば合同な四角形の作図ができたことになります。
しかし,これは偶然かもしれません。そこで,「辺4本・角1つ」の情報5つのパターンでも実験を行います。結果は,このパターンでも作図ができました。

すると,子どもの中から声があがってきます。
「それなら五角形は7つあればできるね」
「3つ→5つと2つ増えたから,次も2つ増えて7つの情報だね」
「辺の数と角の数をたして,3を引いたらいいんだよ」
「三角形なら3+3−3で3つ。四角形なら4+4−3で5つ。五角形なら5+5−3で7つ」
「おー,すごい!」
「こわーい!」

合同な五角形の作図に必要な情報数7つを導き出す理由が,2つ生まれてきました。中でも後者の式を使った見方には,驚きの声が子どもからあがってきました。

そこで,五角形を実験します。「辺4本・角3つ」の7つの情報で実験です。しばらくすると,「できました」と声があがります。五角形は子どもたちの予想通り,7つの情報で作図できることが分かりました。

すると今度は,「それなら六角形は2つ増えて9つだね」「6+6−3でも9つだね」と声があがります。ここまでの結果をもとに,類推的に場面を拡張する声です。ここで時間となりましたが,最後に子どもから聞こえてきたのが,子どもたちが「こわい」と感じた「6+6−3」の式の中の「−3」の意味でした。「なんで3を引くの?」という疑問が生まれてきました。