2023年4月8日土曜日

入学式の算数でズレを引き出す⁉

 新年度がスタートしました。私は1年生の担任です。昨日は入学式でした。体育館での式終了後,教室へと入ります。そこで,簡単な数真似っこゲームを行いました。

「先生がタンバリンを叩きます。先生がタンバリンを叩いたのと同じ数だけ,同じ速さでみんなも手を叩いてください」

この私の言葉に,「それはタンバリンじゃないよ」と指摘する声があがります。私が持っていたのは,革のないタンバリン。幼稚園などで使っていたものとはタイプが違います。そこからこんな指摘が生まれてきたのです。うーむ,なかなか物を見る眼が鋭い子どもたち!楽しくなりそうです。

さて,ゲーム開始です。先ずは,2回,4回と進めていきます。その後,回数を増やします。子どもたちは頭を前後に振りながら,私が叩く回数を数えていました。かわいい子どもたちの姿です。

その後,「もっと速くしても大丈夫?」と尋ね,叩くスピードをアップします。すると,7回たたいた時に,「6回」「7回」と子どもたちの手拍子回数にズレが生まれす。「あれ?」との私の声に「6回」「7回」と回数を数値化して声に出す姿が見えました。この数値化の声をすかさず褒めます。見えない拍手を見える化したのです。よい視点です。

子どもが認識した手拍子回数にズレが生まれました。そこで,次のように尋ねます。

「6回だと思う人はパー,7回だと思う人はグー,実は本当はよく分からないという人はチョキを挙げよう」

見事に3つに分裂です。正直にチョキを挙げた子どもたちを褒めます。分からなさを表現できることは,とても立派な姿です。子どもたちの周りには,すし詰め?の保護者の方が見守っているのです。そんな中でも正直に分からなさを表現できるのですから。

子どもの認識にズレが生まれたので,もう一度タンバリンを叩きます。子どもたちも頭でリズムを取りながら慎重に音を聞いています。叩き終わると同時に「7回」と声があがります。その後,全員で「7回」の手拍子を行いました。

こんなことを繰り返しながら,入学式で算数授業?を行いました。あっという間に時間が経過していました。子どもたちも保護者のみなさんも楽しそうでした。

さて,このゲームですが,実は「10までの数」をいつの間にか学習していたのですねえ。