2024年5月8日水曜日

階段と演繹

比例学習の1時間目に入りました。教科書にもある階段と周りの長さの関係を取り上げました。

階段を2段積んだ時点で,「きまりがある」「次は16㎝?」「12㎝じゃない?」「まだ次を見ないと分からないよ」と声が続きます。2つの情報から,きまりを見つけ出そうとする姿が育ってきました。さらに,少ない情報数で一般化することへの危惧を示す声があがってきたのも素晴らしい視点です。

その後,子どもたちは,「4㎝ずつ増える」「1段の長さが2倍・3倍になる」の2つの決まりを見つけていきます。この学習では,きまり発見の声と同時に演繹的な声もあがってきます。「どうして4㎝ずつ増えていくのか」という声です。この部分は,きまりを発見したばかりの子どもたちにはハードルが高い内容です。今回の授業でも,階段が3段になった時点でそれが生まれてきました。演繹の声を早い段階で授業の中心にしてしまうと,多くの子どもが混沌としてしまいます。

授業の最後には,10段になったら何㎝になるのかを問いました。ジャンプした階段数です。この段数になると,全員が4×10という倍の考え方を使いました。「かけ算は楽」「早く計算できる」と声があがりました。

比例の見方を引き出した1時間目でした。