2024年5月31日金曜日

式への違和感

 子どもたちと「次の計算はもどさない算でできるかな」と問いかけ,計算問題に取り組みました。

「0.8÷1.25」

この問題を板書したと同時に,声があがります。

「できない」

「割る数が割られる数よりも大きいからできない」

「計算はできるけど,こんなお話はないよ」

割る数が割られる数よりも大きい式に対して,違和感を抱いたのです。計算自体は,もどさない算で求めることはできました。しかし,そもそもこの式なるような問題場面はないのではないかと,多くの子どもたちは考えています。これまで彼らが出合ったのは,わる数がわられる数よりも小さい場面が多くを占めていました。だからこそ,今回のような違和感が生まれてきたのです。こんな感覚が自然に生まれてくる子どもたち,素敵ですね。

さて,「0.8÷1.25」の式になる問題場面はあるのでしょうか? 子どもたちに考えさせました。子どもたちは,かなり頭を悩ませていました。

「1.25㎤で0.8㎏入る箱があります。1㎤では何㎏入りますか」

この問題を板書してもらいました。問題を見ても,すぐに式は見えてきません。そこで,4ます関係表で問題場面を整理します。その結果,前述の問題は「0.8÷1.25」の式になることが分かりました。

機械的に式に向き合うのではなく,具体的問題場面をイメージしながら式に向き合える子どもたちに育てていきたいですね。