2024年10月24日木曜日

子どもたちに次のように投げかけます。
「三角形の面積は,引っ越し作戦じゃないと求められないのかな?」
前回,三角形のゼリーの型枠の面積の求め方を考えました。その際は,倍積変形・等積変形のアイディアが生まれました。しかし,これらは操作活動が必要です。そのため「面倒」という声があがりました。その声を受けた問題文です。

この問題に出合ったすぐに聞こえてきたのが「二等辺三角形だけできるんじゃない?」という声でした。前回取り扱ったのは特殊な三角形です。従って,その方法が一般化できるのかどうか不安に思うのは当然です。子どもたちもこの方法が一般化できるかの判断にはズレが生まれました。

そこで,一般三角形で実験を行います。2枚つなげることで平行四辺形に変身することができました。
一方,二等辺三角形の上の頂点から底辺部に垂線を下ろして,右半分を左に移動して長方形を作る方法はうまくできませんでした。

ところが,この垂線を下ろした後で,別の操作を行えば長方形ができると声があがります。垂線で生まれてきた左右の三角形をコピーして、別々に隣につなげることで,長方形が完成しました。前回とは異なる操作ですが,長方形に変身することができました。
これらの活動を通して,三角形の面積は「底辺×高さ÷2に結局はなっている」と,求め方の共通点を指摘する声が聞こえてきました。

これらの求め方に対して,「でも,ヘンテコな三角形ならできるのかなあ」という疑問の声があがります。斜めに大きく傾いた三角形です。
そこで,この三角形を実験していきます。その結果,平行四辺形にも長方形にも変身することができることが分かりました。長方形は,そのままでは難しいので回転してから長方形に変身するアイディアが生まれてきました。
さらに,三角形はそのままの状態でも,分割部分をうまく移動して,長方形と平行四辺形が合体した形に変身するアイディアも生まれてきました。この発想には私もびっくりしました。子どもの発想は柔軟ですねえ!