2025年4月18日金曜日

動いたカードはどれ?

 「カードを動かします。どれを動かしたか当てましょう」

このように投げかけ,アルファベットを順に提示していきます。Y,Cが提示された時点で,「全部線対称だ」と声があがります。それと同時に,対称の軸をジェスチャーで示す動きも見えてきました。Yは縦方向,Cは横方向の対称の軸を示す動きが生まれてきました。

その後も同様に,全部で9文字を提示します。

子どもたちに目を閉じさせ,その間に文字を動かします。

目を開けた子どもたちは,一斉に「A」と声をあげます。Aの向きが反対に変わっていたのに気づきました。さらに「180°動いた」と,具体的な角度を使った説明も生まれてきました。

すると,「Hも変わってる」の声が聞こえてきました。そこで,Hを話題の中心にします。

「Hが変わっているという人がいるけど,気持ちは分かる?」

このように尋ねます。

「回しても同じになる」

「2本の対角線の交わっているところで回転すると,重なる」

「平行が2本あれば,回転しても重なる」

「Nも回転すると重なるけど,平行は1本しかないよ」

「回転する中心から端までの長さが同じなら重なるんじゃないかな」

「それならEだって同じ長さになるよ」

「中心の反対側に線があるときは重なる」

「Eの左の縦線の反対には縦線がないから,これはだめだよ」

子どもたちは,180°回転して重なる図形の共通点を探ろうと考えました。その結果が,上記のようなまとめでした。

その後,「他にも回転すると重なるアルファベットはあるかな?」と尋ねます。

「IもOもそうだ」

「これもお向かいがあるね」

「Z,Sもそうだね」

「でも,Sってお向かいさんはあるの?」

「曲がっているけど,あるよ」

「え?それってお向かいさん」

辺がカーブする文字が出てきたことで,子どもたちがまとめかけたきまりが揺れ始めました。この日はここで時間切れとなりました。

点対称につながる図形の構成要素がたくさん生まれてきた1時間でした。この授業の詳細は,授業テラス講座でお知らせする予定です。



2025年4月16日水曜日

線対称図形の作図はできるかな?

 

子どもたちに,「線対称な図形の残りを作図して完成させよう」と投げかけます。
子どもからは,「マス目がほしい」と声があがります。

最初に提示したのは,子どもの要望通りのマス目がある図形です。これはすぐに完成しました。マス目を頼りに対応する頂点の位置を決めた子どもが多くいました。
一方,それとは違う方法で対応する頂点を決めた子どもがいました。そこで,「ここに線を引いた人がいます」と言って,対称の軸に垂直なる直線を1本だけ引きます。そして,「ここに線を引いた気持ちは分かりますか?」と読解活動を行います。次の声があがります。
「対応する頂点の高さが同じなので,横に線を引いた」
「対称の軸から頂点までが7ます。だから右側も7ますのところが頂点になる」
対称の軸と対応する頂点までの関係が見えてきました。この作図方法が,線対称の学習を活用した描き方になります。

すると子どもから,「マス目がないとできない」と声があがります。すると,「昨日の勉強でやったみたいに,辺の長さと角の大きさを調べたらできるよ」と声があがります。既習を活用することで,マス目がない場合の作図方法を探ろうとする声です。

2番目に提示したのは,白紙の上に対称の軸が斜めに引かれた図形です。子どもたちは,先ほどの問題と同じように,対応する頂点を見つけていきます。一方,対称の軸が斜めに位置付くために,戸惑っている子どももいました。そこで,「まず,何をしましたか?」と尋ねます。
「さっきと同じように,対称の軸から垂直に線を引きます」
と説明が始まりました。そこで,「さっき」とはなにかを尋ねます。
「①の問題で,対称の軸から左と右の長さを同じにしたから,それと同じに考える」

子どもの言葉には,既習を活用しようとする中身が含まれています。それを鋭く見つけて,他の子どもたちに投げ返すことも,大切な仕事ですね。

3番目は,自分で線対称の作図を行いました。ノートに斜め位置に対称の軸を書きます。その後,ノートのマス目を使わずに線対称の半分を作図し,その後,反対側を作図する手順で進めていきました。
子どもからは,作図前から線対称になる形が「車」「田」「東」のように次々と発表されました。
授業最後には,「富士山は字も山自体も線対称!」という大発見の声があがりました。


2025年4月15日火曜日

「子どものストーリーでつくる算数の授業」対面講座のご案内

 5月31日(土)に大阪市エル大阪を会場に,授業テラス主催の対面講座が開催されます。テーマは,「子どものストーリーでつくる算数の授業」です。

難関単元の模擬授業2本もあります。こちらも大変に貴重な機会です。また,私も「子どものストーリーでつくる算数授業」をテーマに講演を行います。

申し込みはまだですが,ご興味のある方は日程を開けておいてくださいね!





紙を折らずに線対称を見つけよう

 子どもたちに「紙を折らずに線対称か調べよう」と投げかけます。折る活動に制限をかけます。

すると子どもからは,「辺の長さを調べたらいい」「角度を調べたらいい」と声があがります。両者の大きさが同じなら,線対称だという声が聞こえてきました。

そこで,最初の三角形を提示します。多くの子どもは,見た目で違うと判断しました。一方,「線対称だよ」という声も聞こえてきます。

そこで,実際の長さや角度を実験します。結果は,対応するはずの長さも角度も異なっていました。結果は,線対称ではありませんでした。

次に提示したのは,鍵穴のような図形です。今度は多くの子どもたちが,悩みました。そこで,同じ図形で辺の長さや角度を測定します。

結果はいずれも同じ大きさでした。さらに,対称の軸から対応する頂点に直線を引く子どももいました。軸との交点から頂点までの長さも等しくなっていることを発見したのです。新たな視点の登場です。

最後は,狐の顔のような図形を提示します。これも子どもの判断は分裂しました。この問題は,結論は各子どもの実験結果に委ねることにしました。大切なことは,その結論を支える根拠をどれだけ明確に文章化できるかです。ノートに言葉や数を使って自分の結論を支える根拠をまとめさせました。

これって,全国学力状況調査の問題に似ていますよね。このような問題場面を意図的に適度に設定していれば,学力調査問題もそれほど苦にはならないのではないでしょうか。



2025年4月11日金曜日

軸と辺の数の関係

 「線対称な図形かな」と投げかけ,図形を提示していきます。

最初に提示したのは,家の形の図形です。子どもたちは自席から定規や分度器を取り出し,目の前に当てています。そこで,この行動の意味を読解していきます。

「辺の長さが同じなら線対称だから」

「角度の大きさが同じなら線対称」

辺の長さと角度の大きさの両方が同じなら線対称だと子どもたちは考えました。そこで,同じ図形を子どもたちに配布します。子どもたちはそれらの大きさを測定していきます。

その結果,辺の長さも角度の大きさも等しいことが分かります。従って,線対称の図形であることが見えてきました。

2問目は,横向きの矢印のような形です。これを見た子どもたちは,手を横向きに動かしています。そこで,この動きの意味を読解します。

「縦で折ると,重ならない」

「横に折ると重なる」

「下が上に行って重なる」

対称の軸の向きが縦から横に変わった図形である指摘が生まれてきました。調べた結果,この図形も対称の軸は横向きですが,線対称の図形であることが見えてきました。

すると,この結果から次の声が聞こえてきます。

「斜めの軸もあるんじゃない?」

「正方形がそうだよ」

「長方形もだよ」

「長方形は違うよ」

「正方形は4本の軸がある」

「もっとあるよ。少し斜めにしたら,もっとあるよ」

「え,斜めだとできるかな?」

少し斜めの直線を対称の軸としたら,無限に軸ができるのではないかと考えました。しかし,それを疑う声もたくさんあがります。そこで,少し斜めの軸で折ると重なるのかを実験します。結果は,重なりません。従って,対称の軸は4本であることが見えてきました。

すると,今度は次の声があがります。

「辺の数と軸の数は,同じなんじゃないかな?」

正方形は正四角形なので,辺の本数は4本で対称の軸も4本と捉えることで,前述のきまりが生まれてきたのです。すると,この声をきっかけに声が続きます。

「五角形なら5本だね」

「でも,三角形は1本しかないよ」

「そうかな?斜めに引いたら3本あるよ」

「本当だ。だったら,五角形も5本になる」

辺と軸の本数に比例関係がありそうなことが見えてきました。そこで,正六角形の軸の数を調べます。子どもの予想通りなら,6本の対称の軸があるはずです。

 しばらくすると,「やっぱり6本だ」と喜びの声が聞こえてきます。さらに,対称の軸が複数あるときは,軸が中心で交わることや,偶数角形の場合は頂点以外からも対称の軸が引かれることなどに気づくこともできました。

線対称な図形を探す活動から,様々なきまりに気づくことができた1時間でした。





2025年4月10日木曜日

若山や はるか光は 山や川

 「何が見えるかな?」

このように投げかけ,次の文を板書します。

「若山や はるか光は 山や川」

「若山や」の板書が終わった時点で,「俳句だ」「短歌かも」という声が聞こえてきました。

そこで,残りの文章を板書していきます。「山や川」までの板書が終わった時点で,次の声が聞こえてきました。

「やっぱり俳句だ」

「五七五になっている」

「これって国語?」

「どこから算数になるの?」

「あれ,回文?」

「えっ,本当だ!」

「平仮名にすると分かるよ」

「『わかやまや はるかひかるは やまやかわ』だから回文だ」

「真ん中は『ひ』だね」

「奇数だから,真ん中があるね」

1つの文章から様々な気付きが生まれてきました。すごい子どもたちです。この文章から見えてきたのは,「俳句」「回文」でした。

さて,この視点は次の問題にも当てはまるのでしょうか。次に提示したのは「丸くなるな車」です。これは,明らかに俳句ではありません。一方,平仮名に置き換えると「まるくなるなくるま」なので,回文です。従って,2つの文章の共通点は「回文」ということになります。

そこで,「次も回文かな?」と言って「Ⅰ」が5個並んだものを提示します。多くの子は,「『いちいちいちいちいち』だから,回文じゃない」と声をあげます。一方,「回文だよ」と考える子どももいました。そこで,「回文だと言っている人の気持ちは分かるかな?」と尋ねます。

「左から見ても,右から見ても同じ形が見える」

「真ん中のⅠから見ると,左右の同じ形がある」

「鏡みたいになっている」

文ではなく,「形」で見たら同じ物が左右に鏡のようにあるので回文に見えるという気持ちを共有していくことができました。

すると,次の声も聞こえてきました。

「縦を真ん中にしても重なるけど,横を真ん中にしても重なるよ」

折り目の線を縦方向から横方向へと変えても,回文に見えるという声です。これも素晴らしい視点です。

すると今度は,「だったら回文じゃなくて,回図じゃないかな」との声があがります。確かに,文ではなく図として「Ⅰ」を見ることで,左右が回文の構造になっていることが見えてきました。すると「回図」の言葉をきっかけに,子どもの発想が広がっていきます。

「円も回図だ」

「正方形もそうだ」

「長方形もそうだ」

「二等辺三角形だ」

「正三角形もだ」

「正多角形もだ」

「正とついていたら回図だ」

「平行四辺形もだ」

「え?違いかも」

「斜めに折ったら重なるよ」

「え?斜めでもだめだよ」

「台形は大丈夫」

「待って。跳び箱みたいな台形はいいけど,そうじゃないのは回図にならない」

「ひし形は回図だ」

「左右が合同なら,回図になるんだ」

「ⅠⅠⅠⅠⅠ」が回図であることを共有したことをきっかけに,回図の範囲を子どもたちが拡張して考えていくことができました。対象場面を拡張できる見方・考え方は立派ですね。

その後,2つの三角形を提示し,回図であるか否かを考えました。回図であるかを調べる中から,図形を半分に折るだけはなく,辺の長さや角度を調べる方法も見出していきました.図形の構成要素を探る視点の出現です。

2つ目に提示した三角形は,二等辺三角形と似て非なる図形でした。見た目で回図と判断した子どもたちも多数いましたが,調べる中から「違う」「回図じゃない」と気づいていきました。

子どもたちが名付けた回図とは,線対称な図形のことです。国語から算数の世界へと広がった学習でした。



2025年4月9日水曜日

九九表の秘密

 「2年生の復習からスタートしよう」と子どもたちに投げかけます。(今年は6年生です!)

空白のかけ算九九表を配布し,答えを埋めていきます。子どもたちは「ぼくたちを馬鹿にしているのですか?」と声をあげます。

やがて答えが埋まっていきます。そこで,今度は「それでは九九の答えを全部たしましょう」と投げかけます。すると,何人かの子どもから「えー」という声があがります。この声を受けて,次のように投げかけます。

「『えー』と言った人の気持ちは分かりますか?」

子どもからは,次の声があがります。

「81ますたすのは大変」

「だったら,みんなでやったらいい」

そこで,1〜9の段を分担して計算することにしました。この計算途中で,子どもたちは様々なきまりが九九表にあることにも気づいていきました。

各段の答えを両端から順にたしていくと,同じ数が4パターン生まれること。

段数の5倍の数を9倍すると,合計数になること。

各段の真ん中の数の9倍が合計値になること。また,それは平均の考え方を使っていること。

これらのきまりに気づいていていくことができました。いずれも6年生らしいきまり発見でした。

さて,問題は81ますの合計数でした。最後に各段の合計をたしていきます。結果は,「2025」です。子どもからは「すげー!」と歓声があがりました。

2025年度のスタートに相応しい学習でした。

本教材は,田中博史先生の算数講座で教えていただいた内容を活用したものです。


2025年4月7日月曜日

小さな勇気とつながり

 先日,大阪で新年度スタートセミナーを開催しました。会場地の先生を中心とした会にもかかわらず,和歌山からも参加された先生がいらっしゃいました。その先生は懇親会にも参加されました。この行動力だけでも脱帽ですが・・・。

その先生は「自分の市の先生を変えたい!」という熱い思いを私にぶつけてきました。それを聞いた私も,その熱い思いに応えるべく,その場でその市で開催する研修会の日程を決ました。こんなやりとりがその場ですぐにできるのも,いいですねえ。

新しい扉を開くためには,小さな勇気が必要です。その小さな勇気が出発点となって,やがて大きな波が押し寄せるような研修会へと発展していくのです。

先生方も小さな勇気をもって,出会った方に声がけしてみてはいかがですか? 

これって新しい担任の先生に出会った直後の子どもの気持ちに似ていませんか? 子どものドキドキしているんですよ!

2025年4月3日木曜日

教材研究にもスタサプの活用を!

 新年が始まりました。多くの学校は来週から授業がスタートします。嵐のような?授業の日々がやってきますね。

さて,教材研究や愉しい授業アイディアにお悩みの先生にも活用していただきたいのが,リクルート提供のスタディーサプリ小学校算数講座です。本講座の4年生~6年生は私が全単元を担当しています。しかも,教室での授業を再現するスタイルで動画提供を行っています。これまで私の教室で実践して盛り上がった授業を,スタディーサプリでリアルに再現しています。

教材研究で困ったら,是非,スタディーサプリ小学校算数講座を活用されてみてください。4月は無料お試し期間です。きっとお役に立ちますよ。

スタディーサプリ小学校算数講座は,以下のアドレスからご覧下さい。

https://studysapuri.jp/course/elementary/

2025年4月2日水曜日

2025年度スタート!

 2025年度がスタートしました。今年度担当学年や子どもたちも決まり,慌ただしくされているのではないでしょうか。

さて,授業開き・学級開きという言葉があります。どんな学年・学級でも最初のスタートは大切です。最初がうまくいけば,その後はうまくいきます。

では,一体どんなことから始めたらよいのでしょうか? そんなお悩みにお応えする講座が,大阪府箕面市で4月5日(土)に開催されます。詳細は,以下の案内をごらんください。

申込先は,以下のメールアドレスからお願いします。

omnokai.minoh@gmail.com



2025年3月10日月曜日

具体と抽象

 子どもたちに「具体と抽象クイズを作ろう」と投げかけます。

具体と抽象の世界を往還できる能力を鍛えることが大切であると,明治大学の齋藤孝氏も述べています。その斉藤メソッドを算数授業にも取り入れてみました。

先ずは「正三角形」「正方形」「正五角形」「正六角形」と板書します。この言葉から「要するに」なにが見えてくるかを考えます。「正多角形」と抽象化できることが大切です。「正」がついた具体例なので,単なる「多角形」では抽象化が不十分と言うことになります。

2問目は「角柱」から「例えば」の事例を考えます。角柱なので円柱を事例にすると間違えになります。

3問目は「面積の公式」から事例を考えます。

4問目は「2,3,5,7,11,13,17」の事例を抽象化します。

5問目は「12の約数」から事例を書き出します。

6問目は,算数以外のジャンル問題です。「手塚治虫作品」から具体例を考えます。

この後は,自分でも問題作りに取り組みました。具体と抽象を的確に言語化できる力は,算数に限らず社会生活を送る上で必須の力ですね。


2025年3月8日土曜日

折り紙で正多角形を作る!

折り紙を折って→切って正多角形を作る実験に取り組みました。

先ずは正方形を実験しました。切る場所を間違えると,三角形や長方形が出現します。

次に,正六角形にチャレンジします。ここではチューリップ型に折る角度が問題となりました。チューリップ型の折り進む前の角度が問題となりました。3枚の紙が重なってチューリップ型が完成するイメージができると,3つの角度の大きさが等しくなることが見えてきます。従って,チューリップ型に折るためには,180°を3等分した60°で折り込むことが見えてきました。

最後は,正八角形を作ります。こちらは途中までは正方形と同じ手順です。ところが,完成した図形はバラバラになりました。なぜか再び正方形ができた子どもがいました。さらに,十字架ができた子ども,手裏剣型ができた子どもがいました。正八角形が1回目で完成した子どもは,極わずかでした。
三角形に折った後,どの位置にはさみを入れるのか,どの長さの位置で切り取るのかを考えました。正八角形の内部に二等辺三角形ができることから,はさみで切り取る位置も二等辺三角形ができる所にはさみを入れます。
これが正しくできると,正八角形が完成します。


 

2025年3月6日木曜日

円柱の展開図を作る

側面が長方形型以外の円柱の展開図作りに挑戦しました。
最初は側面が長方形以外の形を思い描くことが難しかった子どもたちですが,しばらくすると思考に火が付いたようです。様々な形が生まれてきました。

最後は,それらの中から1つ選んで実際に円柱を組み立てました。


 

2025年3月5日水曜日

春のスタートダッシュセミナー開催!

もうすぐ新年度が始まります。4月のスタートダッシュが学級経営上も授業経営上も大切になります。
そんな春のスタートに必要なことを学ぶセミナーが,大阪府箕面市で開催されます。
地元箕面市の先生方による授業開きのお薦め授業の紹介コーナーもあります。是非,ご参加ください。

期日:4月5日(土)13:30〜17:00
会場:大阪府箕面市船場生涯学習センター5階多目的室
会費:1000円




 

2025年3月4日火曜日

2025年度 全国算数授業研究会予定

 3月に入りました。まだまだ寒い日が続きます。

さて,2025年度の全国算数授業研究会の研究大会の日程が決まりました。是非,日程調整をされてご参加ください。

全国算数授業研究大会 

日時:2025年8月4日(月)〜5日(火)

会場:筑波大学附属小学校

全国算数授業研究会新潟大会 

日時:2026年1月11日(日)

会場:新潟市立日和山小学校


2025年3月2日日曜日

授業テラス授業伴走企画終了!

 授業テラスが企画した授業伴走講座が昨日終了しました。

今回は2人の先生と全6回の授業伴走を行いました。各回とも参加された先生の授業ビデオを15分程視聴します。その後,その授業について私と授業者で振り返りを行います。全6回の授業提案は大変かもしれませんが,最終回には先生方の授業レベルは確実に向上していました。また,授業方法だけなく学級経営の学びも深めていくことができました。

マンツーマンで授業提案者の授業を斬っていく企画ですが,確実に授業力は向上していきます。授業者版家庭教師的なイメージですね。

2025年度も授業伴走企画を行うようです。是非,一緒に算数の授業スキルと学級経営力を高めていきましょう!

2025年2月28日金曜日

トイレットペーパーの芯のくるくるの長さ?

「トイレットペーパーの芯のくるくるの長さは何㎝ですか」
このように子どもたちに尋ねます。この問題文から,「円周が分かればできる?」と声があがりました。芯の直径は9㎝です。計算すると,円周の長さは28.62㎝になります。そこで,次のように投げかけます。
「くるくるは28.62㎝でいいですね?」
すると,次の声があがります。
「違うよ。くるくるは3周しているからもっと長いよ」
「3周? 4周でしょ」
「えっ? 3.5周だよ」
くるくるが円柱の周りを何周しているのを巡ってズレが生まれます。このズレはなかなか埋まりせん。そこで,トイレットペーパーの芯の模型を2人に1つ配布します。子どもたちは芯を手に取りながら,くるくるの点線が何周しているのかを確かめます。ところが,手にしているのにも関わらず,ズレがうまりません。しばらく様々なやりとりがあり,最終的に3周していることが確かめられました。

くるくるが3周ということは,先ほどの円周の長さを3倍します。その長さは85.86㎝になります。「くるくるは85.86㎝ということだね」と投げかけます。すると,次の声があがります。
「もっと長いよ」
「えっ,短いでしょ」
「同じだよ」
ここでもズレが生まれてきました。最終的に,斜めの線と真横の線を実際に描くことで,斜めのくるくるの方が長くなりそうだということが見えてきました。

この後は,実際に側面を芯と同じサイズに作図し,くるくるの斜め線を3本記入します。その長さを測定することで,くるくるの長さを推測することができます。
結果は88.5㎝前後の実測値が多くを占めました。この長さは,芯の円周の長さ3倍より長くなりました。

最後は,実際に芯をくるくるの線に沿って切り取ります。すると横長の平行四辺形が生まれてきます。この形の底辺部分の長さが,くるくるの部分に当たります。その長さを測定すると,計算結果とほぼ同じか,やや長い結果となりました。

推測と実際の図形を使った確かめを往還しながら,くるくるの長さを見つけていった時間となりました。

 

2025年2月27日木曜日

四角柱の展開図は?

 四角柱の展開図探しの続きです。前回は9種類の展開図を見つけました。しかし,子どもたちは「もっとある」と考えています。さらに,三角柱の展開図が9種類だったことから,四角柱は4×3=12種類か4×4=16種類と予想をしました。果たして子どもたちの予想は合っているのでしょうか。

ノートに展開図を作図していきます。できた展開図を板書します。「裏返す」「回す」シリーズは同じ種類と考えます。この視点から同じだった板書がいくつかありました。

板書の途中で子どもたちが予想した12種類,16種類を超えていきました。すると,子どもからは,「四角柱だから4の倍数になる」と声があがります。28種類まで見つかると,「4の倍数になった」と喜びの声があがります。ところが,「まだあります」の声があがり,最終的に30種類まで見つかりました。4の倍数ではありませんが,偶数種類になったことに「すっきりする」「奇数だとイヤだね」と声があがりました。面の数が偶数枚なので,展開図の総数も偶数になるだろうという結果に納得をした子どもたちでした。




2025年2月26日水曜日

三角柱から四角柱へ

 前回の授業の続きです。三角柱の展開図探しを進めました。最終的に,9種類(裏返しを別々とカウントすると15種類)の展開図が見つかりました。

この結果を見た子どもから,次の声があがります。

「9だから3×3だ」

「側面の数×底面の辺の数だ」

「№132の勉強と似ている。三角柱の辺の数は3×3で四角柱は4×4だった」

「だったら四角柱は4×4で16種類」

「でも,№132と同じなら4×3で12種類」

三角柱の展開図の種類数が明らかとなることで,そこに意味を見出そうとする子どもの姿が現れてきました。素晴らしい見方・考え方です。

そこで,本当の展開図の種類数はいくつなのか実験します。今回は種類数が莫大になる可能性もあるので,裏返しシリーズも同じ形と捉えることにしました。

先ずは簡単にイメージできる側面4枚が横に並ぶシリーズを考えます。こちらは6種類ありました。一方,「まだある!」と声があがります。そこで,その展開図を板書してもらいます。写真にあるように3種類の展開図が生まれてきましたが,「もっとある」「めっちゃある」との声があがります。この日はここで時間切れとなりましたが,子どもの展開図探しの意欲はまだまだ燃え上がっています。


2025年2月25日火曜日

裏返しはどうする?

「底面が正三角形の三角柱の展開図を作ろう」と投げかけます。先ずは,1つの展開図を代表の子どもに作ってもらいます。当然ですが,「まだある」「たくさんある」と声があがります。子どもたちは,その数を「5」「7」「9」「10」など様々に予想します。数にズレが生まれてきました。

そこで,展開図は本当は何個あるのかを実験します。子どもたちの実験が始まってしばらくすると,「裏返したのは・・・」と声があがります。
板書左のA・Bの2つの図形を同じと見るか別と見るかが問題となりました。一般的にはこの2つは裏返すと同じ形なので,同じ形とします。しかし,子どもたちの半分はこれを別々にしたいと考えました。この裏返し論争は平行線を辿りました。それぞれに子どもたちのこだわりがありました。

結局は自分が選択した分類のやり方で展開図を作っていくことになりました。前半で時間を使ったため,すべての展開図を見つけることはできませんでした。しかし,前半の子どものこだわりはすごかった!


 

2025年2月24日月曜日

パワーみなぎる関西算数セミナーでした!

 2月の3連休初日は,関西地区の先生方が大活躍する研修会が開催されました。関西算数セミナーです。3人の若手の先生方が模擬授業を進めてくれました。とっても緊張されていましたが,どの授業もよく考えられたよい提案でした。授業者自身は反省があったようですが,この経験値が力のある教師作りに必ず役立ちます。よい経験をされましたね。

あまりの盛り上がりとパワーに,次回の開催日や内容もあっと言う間に決まりました。こちらもやる気のある先生の立候補の声が多数あがりました。詳細は,またお知らせしますね。


2025年2月22日土曜日

今日は関西算数授業セミナーです

本日2月22日(土)は,大阪府高槻市で関西算数授業セミナーを開催します。参加の先生方にお会いできることを楽しみにしています。今日も寒いが続いていますので,お気を付けておいでください。

私は土曜授業日ですので,これが終わってから向かいます!

2025年2月19日水曜日

これではできない!

「全てのパーツをつなげて立体を完成させよう」
このように投げかけて,班に1枚の封筒を渡します。封筒の中には厚紙で作ったパーツが入っています。それらのパーツを全て使います。また,パーツを折ったり切ったりすることはできません。これが条件です。

袋の中からパーツを取り出して作業開始です。ところがしばらくすると,「できない」「たりない」と声があがります。全ての班が「できない」と声をあげています。

各班の「できない」理由を全員で共有していきます。
三角柱のパーツを手にした班は,次のように声をあげます。
「横の長方形が1枚たりない」
「3枚いるのに,2枚しかない」

「横の長方形は3枚あるけど,上と下の面が1枚たりない」
「同じ形が2枚いるんだよ」

四角柱のパーツを手にした班は,次の声をあげます。
「横のパーツが3枚は同じだけど,1枚が細長い」
「これじゃあ隙間があいちゃう」
「同じ大きさの長方形がもう1枚いる」

五角柱のパーツを手にして班は,次の声をあげます。
「上と下のパーツは2枚あるけど,形が違う」
「五角形と六角形になっているから,六角形を五角形に変えないとできない」

また,六角柱のパーツを手にした班は次の声をあげます。
「横の面は6枚あります。でも,上と下の形が違う」
「六角形が2枚あるけど,形が違う」
「同じ形の六角形じゃないとできない」

実は,どの班にも完全にパーツは配布していません。実際に組み立て始めたことで,子どもたちはその不備に気がつきました。自分のイメージとは異なる場面に出合うことで,子どもたちは当たり前に考えていたことを明確に意識して言語化していくのです。
不完全な要素と出合った子どもたちは,この時間を通して角柱に必要な側面や底面の構成要素の条件を見出していくことができました。




 

2025年2月14日金曜日

お得なパークはどちら?

「10回の乗り物チケットの代金が同じ2つの遊園地があります。今日だけ山パーは4回分のチケットがサービスされます。川パーはチケット代金を4割引きにします。どちらがお得ですか」
先ずは直感でお得なパークを判断させます。お得度は同じと考える子どもが多数いました。
「山パーも川パーもどっちも4があるから,お得度は同じだよ」
このように多くの子どもは考えました。

しかし,子どもからは次の声があがってきます。
「代金を知りたい」
「代金は両方同じだよね」
「1000円と2000円だとお得度は違うんじゃない?」
「チケットの回数は山パーが14回で川パーは10回で回数がバラバラ」
「だから1回分を求めたらいい」
「でも,代金が分からない・・・」

はっきりしている点,はっきりしていない点が見えてきました。最大の問題点は,代金が分からない点です。すこで,子どもからは次の声が生まれてきました。

「両方とも1と見たらいいよ」
「?」
「最初の代金は同じだから1と見るんだよ」
「???」

代金が同じなので,それを1と見る考えです。しかし,かなり抽象度がためか,この思いはうまく伝わりません。すると,具体的な代金を「例え」る考えが生まれてきました。やはり具体的な問題場面(代金)がある方が,考えやすいようです。

「割り切れないと面倒だから,14と10の公倍数の代金にしたらいい」
「70円だね」
「でも,代金が安いから700円」
「700円なら山パーの1回当たりの代金は50円」
「川パーは1回当たり42円だから,川パーがお得」

700円という具体的数値設定は比べやすかったようです。しかし,「代金が違ったら,お得な遊園地は違うかもしれない」との声があがります。一般化できるか否かを問うよい声です。

そこで,代金が1000円の場合を実験します。
結果は,山パーが約71円,川パーが60円でした。この結果に「オー」と驚きの声があがります。代金が変わっても,お得度は変わらないことが見えてきました。

ここで,冒頭の2つの遊園地代金を1とする見方に戻ります。
代金を1とみると,山パーは1回当たり約0.071,川パーは0.06になります。この見方でも,お得度は川パーという結果になりました。

未知の代金を,具体的な数値設定で考える方法と,同じ代金だから1と設定する考え方の2つが生まれてきました。多くの子どもは,具体的数値設定が分かりやすかったようです。




 

2025年2月13日木曜日

グラウンドのコース差

「グラウンドに100mのコースを作ります。スタートラインを何mずらしたらいいですか」
このように問題場面を提示します。この問題文からイメージ化できる子どもと,イメージ化ができない子どもがいました。そこで,先ずは場面のイメージ化を行います。
「運動会のレースで外側の人が,少し前から走ったでしょ」
「同じ場所からスタートしたら,内側の人の円周が短いから不公平」

具体的なグラウンドの絵を描くことで,スタートラインをずらす意味が見えてきました。すると,「グラインドの直径が知りたい」と声があがります。そこで,半径が20mのグラウンドの絵を提示します。走路幅は1mです。このデータをもとに,1コース・2コース・3コースと半円部分の長さを求めていきます。
すると,それぞれの長さの差が3.14mずつであることが分かりました。この中途半端な差が生まれたことに子どもたちは驚きます。

しかし,実験したのは半径が20mのグラウンドです。違うサイズのグラウンドでも,スタートラインの差は3.14mなのでしょうか? この問いかけには半信半疑の子どもたちが多くいました。
そこで,半径が10mのウインナー型グラウンドで実験を行います。すると,「あってる!」「すげー!」と驚きの声があがります。すなわちこのグラウンドでも差は3.14mになりました。

これら2つのグラウンド実験から,「どんなサイズのグラウンドでも,スタートラインの差は3.14m」になることが見えてきました。ただし,これは円周部分を走るのはグラウンドの片側の場合です。両側の円周部分を走る場合は,3.14mの2倍になります。

これは地球をグラウンドに見立てても,同じになります。不思議な結果ですね。


 

2025年2月12日水曜日

近道はどちら?

子どもたちに「近道はどちら?」と投げかけます。
半円の中に,小さな円が2つ入っている図形を提示します。見た目では,「上が長い」「下が長い」「同じ」と考えは分裂します。その後,計算で長さを求めます。結果は同じ長さになることが分かります。

次に提示したのは,小さな円が3つ大きな半円に入っている図形です。1問目の結果から,「同じ」と考える子どもの割合が増えました。しかし,一致はしていません。
計算で確かめると,結果は同じ長さです。

3問目は,内部の円の半径が異なる図形です。今回は「下が長く見える」という子どもが増えてきました。計算で確かめます。結果は,これも同じ長さになりました。

ここまでの結果から,「中にどんな円を描いても,長さは同じになる」という共通点が見えてきました。そこで,残った時間は,自分で自由に中の円のサイズを決めて作図を行いました。テレビ画面に映った図形は,下の円の方が長く見えそうですが,これも同じ長さです。錯覚を使った問題に取り組みました。


 

2025年2月10日月曜日

円が何個見える?

 「周りの長さを求めよう」

このように子どもたちに投げかけます。

1問目は星の輝きのような形です。こちらは,1/4の円を移動することで,1つの円が見えてきました。


2問目は正方形の中に桜の花びらのような模様が見える形です。この問題で,子どもの考えにズレが生まれました。

「円が見えない」

「円の半分はある」

「円が1個見える」

「円は2個見える」

円が1個なのか2個なのか,子どもたちの見え方にはズレが生まれました。このズレはなかなか埋まりませんでした。

「図を半分動かすと,大きな円ができる」

「この大きな円の外側に1個の円がある」

「内側には1問目と同じ円が1個ある。だから,円が2個ある」

敢えて1問目の図と同じように図を変身することで,円を見えやすくしようと考えたのです。すばらしいアイディアです。

「半円が1個見えます。半円が2個で円が1個できる。半円はまだ2個残っている。だから合計で円が2個できる」

見えやすい半円の数を組み合わせることで,円の数を決めた考え方です。

正方形の図の中に見える円の数の理解は一朝一夕には進みませんでした。だからこそ,この部分の展開はゆっくりと進めました。子どもの状況に応じて展開のスピードを変えることも大切ですね。



2025年2月9日日曜日

関西算数授業セミナー満員御礼!

 2月22日(土)大阪府高槻市で関西算数授業セミナーですが,満席になりました。早めにお申し込みいただいた先生方,ありがとうございます。

セミナー当日お会いできる日を楽しみにしています!

2025年2月8日土曜日

周りの長さのイメージ化

円周と直径に関係するいろいろな問題に取り組みました。中でも子どもたちが悩んだのが,陸上トラックの曲線部分の半径を求める問題と,バームクーヘン状の図形の周囲の長さを求める問題でした。

陸上トラック問題では,問題場面を図に置き換えたら分かるという発想が生まれてきました。抽象的な文字を,具体的な図に置き換えることで,解決の糸口が見えてきました。

バームクーヘン問題では,「どういうこと?」「どうするの?」という声が多数聞こえました。この問題では,一部だけ見えていた円弧部分を拡張して円を完成させることで,解決方法が見えてきました。つまり大きな円へと置き換えて考える見方・考え方が,問題解決に有効に働きました。

「置き換え」の考え方の有効性が見えた1時間でした。


 

2025年2月6日木曜日

円周と直径の関係

 前回の学習で,直径の約3倍が円周の長さになっているという気づきが生まれてきました。しかし,この気づきを支えるデータ数は僅かです。そこで,大きな工作用紙を使って,自由なサイズの円を作成させます。

子どもたちは,コンパスで好きなサイズの円を作図します。その後,クラスで統一した測定道具である縄跳びを使って円周の長さを測定します。調査結果を,板書させました。

結果は板書写真の通りです。概ね3倍〜3.2倍の値が多数を占めました。板書写真にあるような超巨大な円を作図する子もいれば,極小の円を作図する子もいました。いずれにしても結果は,約3倍でした。



間もまく満席 関西算数授業セミナー

寒い日が続いていますが,先生方は寒さに負けずに授業創りに邁進されているのではないでしょうか。

2月22日(土)大阪府高槻市で関西算数授業セミナーを開催します。もうすぐ満席になります。ご興味のある方は,お早めにお申し込み下さい。

セミナーのテーマは次の通りです。

「子どもが主体的に見方・考え方を働かせる算数授業とは」

見方・考え方は学習指導要領でも最重要視されている観点です。この観点について授業でどのように扱うのかを学んでいきましょう。

今回のセミナーでは,同学年・同単元の授業対決が2本も用意されています。これはワクワクしますねえ。同じ場面でも,授業者が変わると展開そのものも変わってくるからです。

また,私の同志である久保田先生からの基調提案も楽しみです。どんな切り口で提案が行われるのでしょうか。

詳細は以下のチラシをご覧下さい。また,申し込みは以下のアドレスからどうぞ。


2025年2月3日月曜日

大阪守口市を訪問します

今日は大阪府守口市の公立校の研究発表会に参加します。大阪府の指定研究公開です。

全クラスが算数授業を公開します。この姿勢が素晴らしいですね。一部のクラスだけが授業公開する研究発表会は,学校全体の授業力を高めることには役立ちません。その意味で,守口市の学校のスタンスは他校のお手本となりますね。

どんな授業が公開されるのか,楽しみですね! 

本四連絡橋どこを残す?

2月1日(土)は本校の研究発表会でした。私の授業には130名を超える先生方にお集まりいただきました。遠方から参加されて方もいらっしゃいました。ありがとうございました。

本校の研究テーマに合わせて「どこを残す?本四連絡橋」の授業公開を行いました。国の莫大な財政赤字や本四連絡橋の莫大な建設費とその利払いと将来に渡って続く修繕費を総合的に判断し,淡路島ルートの廃止を私が提案します。この提案に対して,子どもたちが考えを構築していく展開でした。
最初は,自分の感情で意見を作ります。次は,本四連絡橋公団などが作成した客観的データを分析して意見を作ります。最後は,淡路島島民の声を聞いて意見を作ります。

この3段階の過程を通して,子どもたちが考えを構築する視点を多面的に獲得し,自分の考えの論理を複合的に構築していきました。当初,廃止賛成だった子どもの中の3名は,最終場面では廃止反対へと変化しました。島民の生の声や橋ができたことで生活が改善したことを実感したことが,その理由でした。

かわいさの中で,真剣に考えて議論する子どもたちの姿,いかがだったでしょうか。


2025年1月30日木曜日

大きな円なら・・・

 前回,円の駒巻きの円周の長さを調べました。ところが,その結果がバラバラになりました。その際,「もっと大きい円なら揃うかも」と声があがりました。

そこで,今回はもっと大きな円で円周の長さを測定することにしました。

先ずは,直径6㎝を実験します。平均値は18.9㎝でしたが,実施の結果にはかなりのズレが生まれてきました。

すると「道具を揃えたらズレないんじゃないかな」と声があがります。そこで,全員が持っている縄跳びで調べることにしました。

すると,平均値の18.9㎝前後のデータが多くなりました。道具を揃えて,円を大きくしていくと,データのズレが少なくなるようです。

次に,直径を8㎝に拡大して実験します。ややズレはありましたが,平均値は24.3㎝になりました。

すると,この結果を見た子どもから声があがります。

「直径が1.333倍になると,円周もだいたい1.333倍になって比例している」

「円周は最初の円が,直径のだいたい3倍になっている」

「本当だ」

「2番目の円も,直径のだいたい3倍」

「3番目の円も,直径のだいたい3倍になっている」

直径と円周の関係,「直径と直径」と「円周と円周」の関係を関数的に捉える声が生まれてきました。果たしてこの関係はどんな円でも当てはまるのでしょうか・・・。




2025年1月29日水曜日

駒巻きの長さは?

「ミシンの上糸をできるだけ少ない回数で巻ける駒巻きはどれですか」

子どもたちに,このように尋ねます。提示した形は,円・正方形・正三角形の3種類です。正方形・正三角形の周りの長さは,測定できます。それぞれ8㎝,8.4㎝でした。問題は円です。曲線のある長さを,どうやったら測定できるのかが子どもたちの疑問になりました。

「定規を曲げる」

「コンパスを使う?」

「昨日の時計の勉強を使ったら? 1時間毎につなぐと正十二角形で,円に近かったから,その長さを調べる」

「もっと角の数を増やしたら正確になる」

「でもカクカクするねえ」

「円を転がしたら正確じゃない?」

「でも,滑るかも」

時計の学習とつなげた見方が生まれてきたのは,すごいことでした。

いくつかのアイディアが生まれてきました。そこで,図形を配布し円周の長さを調べます。子どもたちの調べ方は,多岐にわたりました。

「髪の毛を円の周りに置く」「チェーンを置く」「あやとりのひもを置く」「紙を置く」「円を立てて転がす」「円を寝かせて転がす」「正十六角形の辺の長さを調べる」

いずれの方法でも,子どもたちの測定結果は一致しませんでした。

すると「平均を出したら」の声が生まれます。平均値は約7.9㎝です。しかし,やはり正確ではありません。どうしたら正確な円周の長さが測定できるのでしょうか?

「転がし方が問題かな?」

「もっと大きい円にしたら,正確にできるかも」

こんなアイディアが生まれ,授業が終わりました。次回は,このもやもやからスタートです。

 

2025年1月28日火曜日

時計から正多角形を作る

「時計の文字盤をつないで,正多角形はできるかな」と子どもたちに投げかけます。
1時間ごとにつないでいくと,正十二角形が完成します。すると,次の声が聞こえてきます。
「2時間なら正六角形?」
「12÷2」

次の問題場面を予想する声や,式が生まれてきました。
突然「12÷2」の式が生まれてきました。この式の意味を,丁寧に読解していきます。
「時間が2倍になったから,÷2をする」
「なんで?」
「時間の目盛り,1個が2個分だから」
「???」
「2個分だから,÷2になる」
「2個分なら,倍の2倍じゃないの?」

2時間飛ばしで文字盤をつないでできる図形の辺の数は2倍になるのか1/2になるのか,子どもの考えにズレが生まれました。
そこで,実験で確かめます。結果は,1/2の正六角形ができました。

その後も同様に次にできる図形を予想してから,実験を進めます。6時間飛ばしでは直線ができるだけです。すると,「6時間以上は無理」と声があがります。二角形が単なる直線ですから,それ以上は無理と考えるのも当然です。
しかし,子どもたちが考えた式を使った次の形の予想はできます。例えば,10時間飛ばしなら,12÷10=1.2なので正1.2角形?ができます。

そこで,子どもたちに7〜11時間飛ばしのパターンから,2つを選択させ実験をさせました。
すると,しばらくすると次の声が聞こえてきます。
「あれ?」
「正三角形」
「戻ってる?」
板書にある通り,前半と同じ図形が生まれてきました。

この結果を見た子どもたちから,新たな発見が生まれてきます。
「5時間と7時間が同じ図形。4時間と8時間が同じ図形・・・。鏡みたいになっている」
「虹みたいだ」
「11時間+1時間で12時間。10時間+2時間で12時間・・・」
「虹の形の時間をたすと,12時間になっている」
同じ図形が出現する時間同士をたすと,その答えは12になるとう共通点・きまりに気づいた声です。
さらに,次の声も生まれてきます。
「もし2時間進むとすると,12時から2時になります。10時間進むとすると,12時から(反対回りで)2時になります。どっちも同じ2時になるから,同じ形ができる」
虹のきまりの発見の背後にある理由にも気づいた声です。

本実践は,東洋館出版社「板書シリーズ6年下」の実践を前半は参照しています。後半は,その範囲を一気に子どもたちが超えていきました。

 

2025年1月27日月曜日

正八角形の作図&トリセツ

 正多角形シリーズの作図に取り組みました。正六角形・正八角形と順に作図を進めました。

授業後半には,自分の作図した正八角形の作図手順を「トリセツ」としてノートにまとめました。こんな時間も大切にしています。


2025年1月26日日曜日

新潟の先生のお悩み相談!

 昨日は新潟で新潟の先生と,算数授業について深く語り合いました。私のクラスの5年生「割合」の授業ビデオを視聴した後,先生方の日ごろの授業の悩みを語ってもらいました。それらの悩みの対処方法について,お互いに語り合いました。自分の思いを表出することで,頭の中も整理されていきます。

学力差や子どもの表現力,タブレットの使い方など多岐に渡る話題が生まれてきました。あっという間に予定時間が終わりました。こんなプログラムもとてもいいですね。新潟のみなさん,またお会いしましょう!

この企画は新潟の若手の先生方が考えてくれました。よきアイディアのある若手が育ってきましたね!

2025年1月24日金曜日

正五角形を作図しよう!

 「正□角形を作図しよう」と子どもたちに投げかけます。この課題に対して,「長さは?」「角度は?」と声があがります。これらの情報がなければ,作図はできません。

正三角形・正方形は既習です。一方,正五角形は未習です。そこでこの形を作図することにしました。子どもたちに,作図する図形のお手本を配布します。辺の長さや角度を子どもたちは調べていきました。前回の正多角形の学習を想起した調べ方です。

その後,これらの情報をもとに作図をスタートします。多くの子どもたちは,定規と分度器を使って作図を進めました。一方,コンパスと定規だけで作図した子どももいました。この方法を全員で体験してみました。図が仕上がった子どもからは,「簡単」「楽」「速い」などの声があがりました。コンパスを使った作図方法の簡便さが実感できたようです。

その後,次の声が聞こえてきました。

「正八角形もできる?」

「長さが分かればできるよ」

「コンパスがあればできるよ」

「分度器はいらないんじゃない?」

などの声があがりました。子どもたちは簡便に作図する方法を試したいようですね。



明日は新潟で若手の先生とのコラボ企画!

 明日,1月25日(土)は新潟市中央図書館(ほんぽーと)で新潟の若手の先生と作り上げるコラボ企画が行われます。

私の授業ビデオ解説もありますが,先生方のお悩みを解決し合う講座もあります。「授業」「学級経営」「学校現場」などの切り口から,先生方のお悩みの解決策を模索するプログラムです。こちらも楽しみですね。

お申し込みは以下からお願いします。https://forms.gle/of1x64SbiXH2ouiK7

2025年1月22日水曜日

何が見えるかな?

 「何が見えるかな」と言って,ある図形(正八角形)を瞬間的に提示します。子どもから聞こえてきたのは,次の声です。

「八角形」

「五角形じゃない?」

「六角形?」

「正三角形も見えたよ」

「二等辺三角形じゃない?」

いろいろなものが,瞬間的に見えたようです。しかし,見ていなかった子どももいました。そこで,再度,その図形を提示します。ところが子どもたちから次の声があがります。

「さっきとちがう」

「さっきは,全部同じだった」

「今のは違う」

子どもたちは,最初の図形と次の図形が異なることに気づきました。その違いを,「全部同じだった」という言葉で表現してきました。敢えて別の図形を提示したのは,当たり前すぎる正八角形の特徴を,異質な図形と比較させることで言語化させようと考えたからです。

そこで,「何が同じなの?」と尋ねます。

「角度」

「中の角度」

「外側の角度も同じだよ」

「辺の長さも同じだよ」

「三角形の高さも同じだよ」

同じに見える部分が4カ所ありそうだという声があがってきました。そこで,実際の図形を手元に置いて調べることにしました。

その結果,4カ所全ての大きさが同じであることが分かりました。すると,次の声があがります。

「八角形だ」

「正八角形だよ」

「だって,正三角形,正方形があったから」

「正三角形も辺と角度が同じ」

「正方形も辺と角度が同じだったから,これもみんな同じだから正が付く」

正八角形と命名できる理由も,子どもの中から生まれてきました。

正多角形の図形の構成要素に子ども自身が目を向けたくなる展開を行ってみました。




2025年1月21日火曜日

もとの数が少なくなると大きくなる?

 「20年前と今の好きな給食アンケートの帯グラフがあります」

このように子どもたちに投げかけ,2本の帯グラフを提示します。これだけで,子どもたちから様々な声が聞こえてきました。

「カレーが増えてる」

「20年前はカレーが美味しくなかったの?」

「夏カレーとかのカレーのバリエーションが増えたんじゃないの?」

「ラーメンも増えた?」

「ラーメンは同じだよ。でも,順位が違うね」

「でも,全体の人数が違ったら好きな人数も違うかも」

本時で引き出したい声が,かなりこの段階で生まれてきました。

その後,「ラーメンが好きな人数は何人?」の問題に取り組みます。百分率は,どちらも20%です。すると,子どもたちから次の声があがってきます。

「全校の人数が違うから,今の方が少ない」

「もとの数が少ない方が,人数が多くなるんじゃない?」

「そうだね」

「えっ?」

「???」

「もとの人数が少ない」→「ラーメン好きな人数は多くなる」の声が生まれてから,子どもたちは混乱してきました。よく分からなくなってきたようです。

この混乱が,新たな発想を引き出します。

「例えば,人数が多い方が大きい箱だとします。この中の20%はここまでです。人数が少ない方は箱が小さくなります。この中の20%はここまでです。だから,小さい箱の方が,20%は小さくなります」

「20%を線で結ぶと,今の箱の方が少ないのが分かります」

「100人の50%は50人。10人の50%は5人。全体の人数が少ない方が50%の人数は少なくなる」

言葉だけの話し合いでははっきりとしなかったことが,具体的な箱が見えてきたことで,はっきりとしてきました。

子どもの困り感をキャッチし,その困り感を様々なアプローチで乗り越えていくことができた時間でした。



授業解説で学ぶ

 先週末,熊本で全国算数授業研究会熊本大会が開催されました。2時間目の公開授業で大分の重松先生の6年生の授業を参観しました。私は師匠である田中博史先生の横で,45分間授業を参観しました。

参観しながら,それぞれが思ったことをお互いに語り合いながら授業を参観しました。心に残った田中先生からの言葉は,「もっと押さえて」「前に出すぎるな」でした。他にもたくさんの学びの言葉をライブでお聞きしながら45分の参観を行いました。とっても勉強になりました。もちろん,重松先生の子どもたちをどんどん巻き込んでいく授業スキルもとっても勉強になりました。

しっかりと学んだはずなのに,午後の私の授業では,私も少し子どもの前に出すぎた場面があったことを反省しました。授業は難しいですねえ・・・。

やはり人の解説を聞きながら授業を参観するというスタイルも,とても勉強になりますね。

今週末は,新潟で私の授業動画を再生しながら,私が解説を行うという企画があります。こちらも参加された先生方がしっかりと学べるように進めていきますね。

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1月25日(土)

算数授業で大切にしたい考え方

新潟市立中央図書館ほんぽーと

申込先 https://forms.gle/of1x64SbiXH2ouiK7


2025年1月20日月曜日

2つのグラフを合わせたら・・・

子どもたちに,次のように投げかけます。
「西小と東小の好きな給食調べの2本の帯グラフを,1本にしてみよう」
当初,子どもたちは「そんなの簡単」と考えていました。
「たして,2で割ればいいよ」
「平均と同じだよ」
「カレーは40%と20%だから,平均なら30%」

この考えでよさそうです。ところが「だめじゃない?」と声があがります。
「例えば,東小の人数が200人ならカレーが好きな人は80人。西小の人数が100人ならカレーが好きな人は20人。合計は100人。2つの学校の人数の合計は300人。計算すると33.333・・・%」
「本当だ! 数が違う」
「これってオセロと同じだ。ますの数が違ったら,そのままで比べられなかった」

例示の数値が出てきたことで,平均で考えてはいけないことが一気に見えてきました。具体例を使う考え方のよさが実感できました。さらに,割合学習の導入で出合ったオセロの場面が想起されてきました。すばらしい発想が生まれてきました。

つまり,実際の人数を求めて,割合を計算してからでないと2校を合わせた帯グラフは完成しないということです。よい気づきが生まれてきました。よくある間違いパターンを,子どもたちは自力で乗り越えていきました。
後半は,割合を計算して帯グラフを完成させていきました!


 

2025年1月17日金曜日

明日は熊本で公開授業です

明日は全国算数授業研究会熊本大会が開催されます。私の古くから?の同志が中心となり、会の準備を進めています。
私は午後の代表授業を担当します。相手は6年生です。どんな出会いが待っているのか、楽しみです❗️

99%?

子どもたちに、次のように投げかけます。
「誕生月の割合を円グラフで表そう」
月別の誕生日人数を調べ、百分率を求めます。すると、子どもから「99%にしかならない」と声があがります。各月の計算を四捨五入しているために起きた現象です。
さて、どうしたらよいのでしょうか?
「1%の隙間を開ける」
「えー」
「一番大きい4月に足したら?」
データ数の大きい4月に1%をたしても、それほど大きな影響はありません。

割合が確定したので、円グラフ作成開始です。始まってすぐに、次の声が聞こえてきました。
「大きい順?」
グラフのデータを、大きい順に描くのか、月順に描くのかという声です。
この声の意味を共有します。
「誕生日調べだから、月順が分かりやすい」
「何月が多いか知るのは、大きい順だよ」
この時点の子どもの判断は二分しました。
そこで、両方のパターンで作図することにしました。
結果は、「月別は4月からだから、分かりやい」「大きさ調べが目的なら、大きい順だけど、今は誕生月調べが目的だから、月順がいい」と、子どもの判断は大きく変化しました。

実際に実験する大切さも見えた、1時間でした。また、目的に合わせてグラフの表現方法を変える大切さも見えてきました。

 

2025年1月16日木曜日

円グラフの弱点を克服する

前回の学習で子どもたちが作成した,西小・東小の給食調べ結果を円グラフに対して,「分かりにくい」と声があがりました。そこで,その声の意味をじっくりと共有することからスタートしました。

「差が分かりにくい」

「差が小さいと分かりにくい」

「あげパンとラーメンは逆になっている」

「東小は2位があげパンで3位がラーメン。西小は2位がラーメンで3位があげパン」

「逆だから分かりにくい」

「だったら,順番を揃えたらいい」

「あげパンのスタート位置が西小と東小で違っているから分かりにくい」

多くのわかりにくさの要因が発表されました。そこで,帯グラフに表現することで,これらのわかりにくさが解消されるのかを実験することにしました。

先ずは,東小の帯グラフを完成させます。次に,西小の帯グラフに取り組みます。そのとき,「順番は?」と声があがります。1位は両校ともカレーです。しかし,2位は異なります。この事実から生まれてきた声です。

「順番が違うから分かりにくいんだから,順番は揃えて方がいいよ」

この声で,西小の順番は東小に揃えることにしました。

両校の帯グラフが完成すると,「分かりやすい」「すごくいい」と声が聞こえてきました。円グラフの問題点が,帯グラフを使うことで,一気に解消されたようです。

さらに,上下の帯グラフの各種類を点線で結ぶ子どもも生まれてきました。社会科学習で目にしたことがあるようです。点線を入れることで,「差が分かりやすくなる」との声が聞こえてきました。



 

2025年1月14日火曜日

2つの小学校の給食調べ

 子どもたちに「2つの小学校の好きな給食調べをしました」と,投げかけます。

東小と西小の好きな給食調べの人数を順次提示します。全ての情報提示が終わった段階で,「カレーが多いのは東小ですね」と投げかけます。この問いかけに頷く子どももいますが,「それは違う」「人数が違う」という声が聞こえてきます。

「全校生の数が多かったら,カレーが好きな人数だけでは調べられない」

「図でも分かるよ。大きな箱の中のカレーと小さな箱の中のカレーでは違う」

「№101の白が強いのはどっち(オセロ)の勉強と同じ。分数にして分母は全校生の数,分子はカレーが好きな数にしたら分かる」

「通分したらいいね」

全校生は東小は625人,西小は260人です。カレーが好きな人数をもとに分数で表現すると,250/625と117/260になります。「分母が多い!」とため息が漏れます。すると「小数にしたらいい」と声があがります。小数の割合表記に置き換えた方が簡単です。

結果は,東小0.4,西小0.45なので,西小の方がカレーが好きな人の割合が多いことが分かりました。オセロの学習とリンクすることで,この場面を乗り越えることができました。

その後,他のメニューも割合に置き換えます。しかし,このデータは種類数が多く,「分かりにくい」と子どもたちは考えました。そこで生まれてきたのが,グラフに置き換えるアイディアでした。多くの子どもたちは,円グラフを選択しました。

円グラフが完成すると,次の声が聞こえてきました。

「カレーは0.5秒くらいぱっと見ても,どっちが多いかがよく分からない」

カレーの差は5%です。そのためか,その違いが分かりにくいという声です。そこで,この声を投げ返します。

「円グラフに何%とかけばいいよ」

「別のグラフにしたら?」

「帯グラフなら比べやすいかも」

「棒グラフもいいかもね」

円グラフの限界に子どもたちは気づくことができたました。このアイディアをもとに,明日は新たなグラフを作成していきます。





2025年1月13日月曜日

1月18日(土)熊本で授業を行います!

今週末1月18日(土)は熊本市立力合西小学校で,全国算数授業研究会熊本大会が開催されます。

私は全体授業公開を行います。6年生に「きまりはあるのかな?」を行います。さて,どんな出会いがあるのでしょうか。楽しみです。

お申し込みは以下のアドレスからどうぞ!

申込先 https://forms.office.com/pages/responsepage.aspx?id=8BxEuoPhFECza7_Oc58OteljFs1QyINMvSoI-TjdcJdUMFdBVEU2NDg4T1BBM0NWSFFMTURYRTJaSS4u&route=shorturl




人とのつながり

 昨日は大阪で愉しい算数授業をつくる研修会が開催されました。関西地区だけでなく,千葉県や三重県からもご参加された先生方もいらっしゃいました。ありがとうございました。

今回の研修会は対面での開催でした。オンライン開催とは異なり,対面開催は研修会が終わった後にも,参加された先生との会話が続きました。これが対面のよさですね。

今回の研修会では,この会話を通していくつかの訪問研修企画が決まりました。勇気を出して研修の依頼に来られた先生方,その勇気が新たな歴史を作るのです。よい研修を作っていきましょう!


2025年1月11日土曜日

明日は愉しい算数授業をつくる研修会です!

明日は大阪府池田市で「愉しい算数授業をつくる研修会」が開催されます。遠方から参加される先生もいらっしゃるようです。お気を付けてお越しください。

まだ参加申し込みは可能なようです。以下からお申し込みください。

 https://www.kokuchpro.com/event/1ff1877d668de09af8fa3ff3df6780ea/








2025年1月10日金曜日

食塩水問題!

 割合学習の総仕上げとして,食塩水の濃度の問題にいくつか取り組みました。いやー,最初は子どもたちには難しかったようです。

しかし,「4ます表はどうかくの?」という声が,何度も聞こえてきました。これは,難しい問題場面に出会うと,4ます表を使って問題場面を整理したくなるという素直な子どもの思いの表出ですね。授業では,この4ます表を整理しながら,問題を解決していきました。

割合にはいくつかの公式が教科書に掲載されていますが,そんなものがなくても4ます関係表や分数を使えば問題を乗り越えることができるのです。割合の公式なんて,きっと長い時間がたてば忘れてしまいます。一方,4ます関係表は使い方がシンプルですので,どんな問題場面でも活用できるのです。



2025年1月8日水曜日

関西算数授業セミナーのご案内

 2月22日(土)大阪府高槻市で関西算数授業セミナーを開催します。

テーマは,

「子どもが主体的に見方・考え方を働かせる算数授業とは」

です。

今回のセミナーでは,同学年・同単元の授業対決が2本も用意されています。これはワクワクしますねえ。同じ場面でも,授業者が変わると展開そのものも変わってくるからです。

また,私の同志である久保田先生からの基調提案も楽しみです。どんな切り口で提案が行われるのでしょうか。

詳細は以下のチラシをご覧下さい。また,申し込みは以下のアドレスからどうぞ。





 

 

 

 

 


2025年1月4日土曜日

2025年始動!

 明けましておめでとうございます。今日から私は始動です。午前中は授業テラスの授業伴走企画,午後からは関西の先生方と定期的に開催している勉強会です。ゆっくりと過ごした冬休みでしたので,今日からリフレッシュして始動です!

来月末まで,ほぼ毎週末は様々な仕事や研修会が入っています。それらの中で,1月でまだ募集中の企画を紹介します。

1月12日(日)

愉しい算数授業をつくる研修会

大阪府池田市立池田小学校

申込先 https://www.kokuchpro.com/event/1ff1877d668de09af8fa3ff3df6780ea/


1月18日(土)

全国算数授業研究会熊本大会

熊本市立力合西小学校

申込先 https://forms.office.com/pages/responsepage.aspx?id=8BxEuoPhFECza7_Oc58OteljFs1QyINMvSoI-TjdcJdUMFdBVEU2NDg4T1BBM0NWSFFMTURYRTJaSS4u&route=shorturl


1月25日(土)

算数授業で大切にしたい考え方

新潟市立中央図書館ほんぽーと

申込先 https://forms.gle/of1x64SbiXH2ouiK7