2024年12月30日月曜日

鼓童の研修から教職を考える

 故郷に帰省しています。新潟ではローカル放送で佐渡を拠点に活動する世界的和太鼓集団・鼓童の特集を放送していました。鼓童の研修生として入った女性が正式団員に合格するまでのストーリーを追ったものです。

鼓童の正式メンバーになるためには,2年間の研修生活が必要です。テレビも携帯もない廃校を再生した施設で太鼓とじっくりと向き合います。しかし,それを終えても,研修生として合格できるのは3割ほどです。その後は,さらに研修生としての見習い期間があります。番組で取り上げられた研修生は,半年の研修期間がさらに3カ月延長されていました。その後,正式に正式団員として合格します。その間,ひたすら太鼓や自分自身と向き合っていきます。

鼓童は太鼓の音色を届ける集団です。だからこそ,太鼓にじっくりと向き合い,演奏の仕方に悩み続け,練習を続けていくのです。

翻って私たち教師の本業は何でしょうか? もちろん授業です。子どもが「今日の授業は愉しかった」と感じてくれるような授業を届けることです。そのためには,鼓童の団員さんのようにひたむきに授業創りに向き合い必要があります。しかし,働き方改革の名の下で,研究授業を廃止する学校があるそうです。意味のない事務作業や活動を削減することは必要です。しかし,私たちの本業である授業改善に向ける研修を削減することは,本業放棄ではないのでしょうか?

鼓童はお客様から入場料金をいただいて,太鼓の音色を届けています。お金をいただくということは,プロだということです。教師も公立の場合は税金で,私立の場合は授業料という形でお金をいただいています。従って,教師もプロなのです。

3年の研修期間を経て鼓童の正式団員になれた女性と比較して,改めて教師の授業準備に対する姿勢を見直すきっかけとなりました。日本の学校という組織は大丈夫かなあ…。

2024年12月23日月曜日

レポート持参が参加条件

 先日,大阪府吹田市&箕面市の先生方によるジョイントイベントが開催されました。

そのイベントの中で,参加された全ての先生が自分の実践を紹介する時間が設定されていました。4〜5人で1チームを作り,お互いが実践を紹介するのです。紹介の仕方は自由です。タブレットで作成した資料を提案する方,スマホにある板書写真を提示する方,実践されたものを印刷して配る方などさまざまでした。

実践レポートが参加条件に加味されることで,参加された先生方のモチベーションが確実に高まっていることを感じることができました。

単にお客様として一方的に話を聞くのでは無く,自分も発信者になる場面を設定するという今回のスタイルは,参加者意識を一気に高める上でも効果的ですね。是非,他地区のイベントもこの方法を見習ってもらえるとよいのではないでしょうか?

そういえば私が若い頃参加していた教育技術の法則運動も,講座の参加条件の一つがレポート提出でした。レポートを提出すると,俄然やる気がUpした自分がいたなあ・・・。


関西算数授業セミナー申し込み開始

 2025年2月22日(土)開催の関西算数授業セミナーの申し込みが始まりました。

以下のアドレスから,お申し込み下さい。https://www.kokuchpro.com/event/ac461683f8d927a28225ad7da4192917/



2024年12月22日日曜日

関西算数授業セミナーのご案内

 2025年2月22日(土)に大阪府高槻市で関西算数授業セミナーを開催します。テーマは,「子どもが主体的に見方・考え方を働かせる算数授業とは」です。

本セミナーは,関西地区の若手の先生方が中心に企画・運営を進めていきます。4人の若手先生による模擬授業対決があります。ワクワクする企画ですねえ。



2024年12月21日土曜日

2024年最後の対面講座!

 今日は,2024年最後の対面講座です。オンライン講座は来週もあるんですけどね…。

大阪府箕面市と吹田市の先生方によるコラボ研修会です。80名以上の先生方が参集されるようです。今回は先生方のある力を試す問題からチャレンジしてもらいます。さて,どんな問題が出されるのでしょうか?

会場でお会いできることを楽しみにしています。

2024年12月20日金曜日

20%引き問題

 子どもたちに次の問題を提示しました。

「□円の20%引きは2000円です。□は何円ですか」

問題に取り組んでいる一部の子どもが,次の式を書いていました。

「2000×(1+0.2)」

この式を書いた気持ちを読解します。

「20%引きだから,それをたして考えた」

「引いたからたした」

このように考えたくなる気持ちは分かります。しかしです。

「それは昨日の考えだよ。昨日は,1に0.2をたした」

「でも,今の問題は1から0.2を抜いていく」

「だから,2000円が0.8倍になる」

引く20%をたしていくのか,本当に引いていくのか。問題場面によってその手続きは変わっていきます。今回は図を使うことで,その場面を明確にしていくことができました。

2024年12月19日木曜日

消費税10%は?

子どもたちに,次の問題を提示します。 

「消費税10%を含めて定価693円の筆があります。この時の消費税は何%ですか」

一部の子どもたちが,「693×0.1=69.3(円)」と計算していました。そこで,この式を書いた気持ちを読解します。

「693円の10%だから,0.1倍した」

「でも,それは違うよ」

「もとが違うよ」

「もとの値段に消費税10%の値段がたされた値段が693円だよ」

「図に描くと分かるよ」

子どもたちは図を使って,693円の中に消費税10%の金額が含まれていることを理解していきます。この693円の構造が見えてくると,693円が1倍ではなく,消費税10%を含めた1.1倍であることが見えてきます。

この関係が見えれば,あとは4ます関係表を活用することで立式も見えてきます。

今回はハードルの高い割合問題に取り組みました。ほとんどの問題で子どもたちは,4ます関係表を活用しながら問題に取り組んでいきました。



2024年12月18日水曜日

20%+20%は40%?

子どもたちに次の問題を提示します。
「定価5000円の帽子があります。ユニシロは20%引き,ユニアカは30%引きで売っています。すると相手の店を見て,ユニシロは更に20%引き,ユニアカはさらに10%引きにしました。どちらで買いますか?」
最初に聞こえてきたのは,「どちらも一緒」の声です。そこで,この声の意味を読解していきます。
「ユニシロは20%引きで,更に20%引きだから,合わせて40%引き」
「ユニアカは30%引きで,更に10%引きだから,合わせて40%引き」
「だからどちらも40%引き」
「どちらも一緒」の声の背景を読解することができました。
ところが,「もとが違う」「図を描いたら分かる」などの声が聞こえてきました。

「図にすると,最初の20%はここ(①20%)。さらに20%引きのときのもとの1はここ(青の1)」
「さっきより小さくなる」
「次の20%は,①よりも小さくなる」
「だから40%引きにはならない」
図を使い,最初のもとの大きさの1と,1回目の割引後のもとの大きさの1が変わることが見えてきました。この部分はていねいに共有していきます。
図のイメージから,2回の割引は40%よりも小さくなりそうだということが見えてきました。果たして,本当なのでしょうか。そこで,計算で確かめます。
「ユニアカは最初20%引きだから,5000×0.8=4000円。次は,この4000円から20%引きだから,4000×0.8=3200円」
「40%引きだと考えると,5000×0.6=3000円だから,高くなっている」
値引き後に値引きする場合は,割引の割合をそのままたしてはいけないことが見えてきました。


 

2024年12月15日日曜日

授業伴走企画!

 昨日は授業テラス主催の授業伴走企画をオンラインで行いました。1年生と6年生担任の先生の授業ビデオをもとに,授業構想や授業展開のあり方,子どもの声のキャッチ&レスポンスの仕方などについて学びました。私と授業者とのマンツーマン企画です。一般の校内研修でもここまで細かく指導を行うことはありません。マンツーマンだからこそできる細かい点にまで言及できる点が,この授業伴走企画のよさですね。

年明け,また募集がある予定です。その際は是非ご応募を!

2024年12月13日金曜日

プシパンVSイマザキパン

次の問題を投げかけます。

「プシパンとイマザキパンがあります。プシパンは日曜日は全品2割引,イマザキパンは日曜は400円以上買うと100円引きです。どっちで買いますか?」

問題に出合った子どもから聞こえてきたのは,「もとの値段は」という声と,「?」いっぱいの表情でした。条件不足の問題文なので,このままでは解くことはできません。それが先の声や表情が生まれた要因です。

すると,次の声が聞こえてきました。

「例えば400円だと考える。プシパンは2割引きだから320円。イマザキパンは100円引きだから300円」

400円という具体的なパンの値段が例示されことで,子どもたちも問題場面のイメージができました。そこで,「イマザキパンで買ったら得だね」と子どもたちに投げかけます。多くの子どもは,納得の表情です。ところが,「でも」と声があがります。その続きを聞いていきます。

「もし1000円買うと,プシパンは800円でイマザキパンは900円だから,プシパンがお得になる」

「真ん中で引き分けになるってこと?」

「500円なら引き分けかな?」

「500円なら,プシパン400円でイマザキパンも400円で引き分けだ」

「500円から上ならプシパン,500円より下ならイマザキパンがお得だ」

「待って,300円だとプシパンは240円になるけど,イマザキパンは400円超えないと100円引きじゃないから300円のままだよ」

「400円より下ならプシパンだね」

400円という例示の数値が生まれてきたことで,子どもたちの発想が一気に広がっていきました。例示ができる力を鍛えることは,問題解決をスムーズに進める上でも大切な見方の一つですね。


2024年12月11日水曜日

割合と百分率

子どもたちに「ペンキ屋が壁に24㎡のペンキを塗りました。これは全体の面積の30%です。塀全体の面積は何㎡ですか」と投げかけます。
問題に取り組み始めてしばらくすると,「分からない」「30%と24㎡?」と戸惑っている声が聞こえてきました。困っている子どもが一定数いました。
そこで,どうしたら問題が解けるか考えさせました。「4ます関係表を作ったらいい」と声があがります。
そこで,4ます関係表の上半分を提示ます。「□㎡」と「24㎡」の数値が記入された表です。「下にはどんな数を入れますか?」と尋ねます。「100%と30%」という声が聞こえてきました。一方,「1倍と0.3倍」という声も聞こえてきます。
そこで,「100%と30%」の声の意味を共有していきます。問題文には「30%」の言葉があります。そこからこれらの数値を入れたのです。意味としても妥当です。ところが,「でも」と声があがります。
「100%と30%にすると,式がここから見えない」
「横にしても縦にしても,式が見えない」
4ます関係表のよさは,代入した2量の数字の関係からすぐに式が見えることにあります。しかし,現在の4ます関係表では頭の中で計算を行わないと,すぐに式は見えてきません。
「だから,百分率を割合に直して入れる」
「1倍と0.3倍にする。これなら式が見える」
「0.3倍を1倍にするには÷0.3とすぐに式が見える」
「もとは1だった。今までの4ます関係表は自分÷自分で1が見えた。割合の数字なら,自分÷自分で式がすぐに見える」

割合の表し方には,0.3倍,30%,3割と3つも表記の仕方があります。しかし,4ます関係表を使って式を見つける場合には割合に戻して考える必要があることが見えてきました。
ここから式は,24÷0.3=80となり80㎡の塀であることが見えてきます。
割合場面を式化するときのポイントが見えた1時間でした。


 

2024年12月10日火曜日

今年最後の算数イベント!

先日の全国算数授業研究会関西大会には,オンラインを含めて多くの先生方にご参会いただきました。授業提案が2本ありました。やはり授業を見て語り合うことができるのが,本研究会のよさですね。ご参会いただいた先生方,ありがとうございました。

さて,今週末は授業テラスで研修会があります。その後もいくつかの研修がありますが,今年最後の私が関わる研修会は以下のものです。ご興味のある方はご参加下さい。

今回はこれまでの他会場での研修会では紹介していない新ネタを披露します。「気づき」の視点を取り入れることで,授業が大きく変化しいった経過とその効果を演習形式で紹介します。お楽しみに!

こちらの会は,箕面市・吹田市の先生でなくても参加できます。「私のブログを見た」と言っていただければ大丈夫です。

会場は箕面市内です。詳細は担当の先生に聞いて下さいね。



2024年12月7日土曜日

明日は全国算数授業研究会算数セミナー!

明日,12月8日(日)は全国算数授業研究会関西ブロック主催の算数セミナーです。関西大学高槻ミューズキャンパスを会場に開催されます。ほぼ定員一杯の参加をいただいています。若干の余裕があるようですので,ご希望の方は以下からお申し込み下さい。

今回はなんと同学年・同単元での授業対決になります。6年「比例・反比例」の授業をビデオを公開します。同じ場面でも,授業者やその思いが異なれば全くことなる授業が展開されるはずです。どんな授業が展開されるのか楽しみですねえ!

お申し込みは以下からお願いします。

https://www.kokuchpro.com/event/ac9b9abd94e814e343b9268f64e27c11/

2024年12月6日金曜日

分数と4ます関係表を使い分ける

 割合の問題に取り組みました。子どもたちの半数弱は問題場面を分数に置き換えて問題解決を進めました。半分強の子どもたちは4ます関係表に問題場面を置き換えて問題解決を進めました。

分数を支持する子どもは「分母と分子の2つしか数字がないから簡単」と考えています。一方,4ます関係表を支持する子どもは「数字4カ所と赤ちゃんで式が見つかるから簡単」「もとの1が分かりやすい」と考えています。

子どもによって,解決のアイテムを使い分けているようです。

今日は20分のショートバージョンの算数でした。


2024年12月5日木曜日

歩合

プロ野球選手のヒットの割合を題材に,歩合の用語を学習しました。
その後は,パターンブロック掴み取りを行いました。赤のブロックをつかみ出した割合を歩合で表しました。
今回の問題場面を子どもたちは,どのようにして乗り越えていったのでしょうか。分数を使う子どもが半分,4ます関係表を使う子どもが半分でした。
「式が見つけやすい」が4ます関係表を支持する主な理由でした。「数字が2つで簡単」が分数を支持する理由でした。それぞれのよさを見極めながら,子どもたちは問題解決を進めているようです。






 

2024年12月4日水曜日

私の授業をある視点から分析する

 盛岡での公開授業に,京都から始発の飛行機で駆けつけてくれた授業テラスのメンバーがいました。授業後,彼からこんな言葉を聞きました。

「今日は尾﨑先生が子どもたちを,何回褒めるのかを数えていました。38回までは数えられたのですが,その後は止めました・・・」

子どもを褒める・価値づけるという視点から授業を参観するのもよい学び方ですね。それにしたも褒め回数を数えられていたとは・・・。びっくりです!

投票率を考える

 前回の衆議院議員選挙の投票率を考えました。比較したのは島根県と東京都です。投票率は70%と54%です。分数で考える子どもが6割,4ます関係表で考える子どもが4割ほどでした。

ところで,定員の差を比較すると,島根2人に対して東京は30人です。15倍の差があります。では,投票率の差も同様の差があるのでしょうか。こちらは投票者数で比較すると,約12.6倍の差になります。このデータを使って東京の衆議院議員の定数を見直すと24人でいいことになります。東京の定員が30人では,真面目に投票に行っている島根県民が可哀想だだいう考えもあります。

割合→投票率→政治へと思考の枠を広げていった時間でした。時間の関係で25分授業でしたけど・・・。



2024年12月3日火曜日

ストーリーの原点

 ストーリーのある授業を構成することが大切です。そのためには,授業のデザイン力が大切です。

しかし,このデザイン力と同じくらいに大切な力があります。それは子どもの動きや呟きをキャッチしていく子ども観察力です。これは医師の診断力に相当する力です。

先日の盛岡市での6年生への授業をじっくりと振り返りました。私の想定を超える発見が,想定外の場面で生まれてきた授業でしたが,その要因を分析してみました。

その結果,ある男の子の指の動きをキャッチし,それを授業の舞台へと載せたことが結果として大きな発見へとつながったことが見えてきました。

ある男の子の指の動きに気づくことができなければ,きっと想定を超える発見は生まれてはこなかったと考えられます。さらに,その動きを授業の舞台に載せたことで,授業展開は次の段階へとステップアップしていきました。そのことが,結果として新たな発見の連続へとつながっていったのです。

いかに子ども一人一人の動きに目を配り,その動きの意味を分析し,授業の舞台に載せるか否かを瞬時に判断することが大切だということが見えてきました。瞬間的な判断の時間帯がズレてしまったら,おそらく同じような展開にはなりません。その意味でも,これらの一連の思考活動と判断を瞬時に行う高度な力も大切になりますね。


2024年12月2日月曜日

全体と部分は分数がフィットする?


 くじびき問題を子どもたちに提示しました。前時までの学習をもとに,問題場面を分数に表す子どもが2/3ほどいました。4ます関係表を使っている子どもは,1/3ほどでした。子どもたちにとって,全体と部分で構成されて問題場面を置き換えるには,分数で考える方がイメージ化がしやすいようですね。

2024年11月30日土曜日

3本の線が生えている!

 盛岡の6年生に授業公開を行いました。

「どこの丸からスタートしたら一筆書きが完成しますか」

このように投げかけて,一筆書きに挑戦していきました。途中で,子どもたちはスタート位置の丸の秘密に気が付いていきました。

「真ん中からスタートしている」

「真ん中だから試したけど,できない」

「上に丸がないから,真ん中でもできないんだ」

「それなら最初のやつも上に丸がない」

「90°回したら,上に丸ができる」

「最後のは回すと丸がなくなる」

「上と下に丸があるとできる?」

「3本の線が生えたらできるんだ」

子どもたちは,途中から一筆書きができる丸の秘密に気が付いていきました。しかし,そのきまりが当てはまる図形と当てはまらない図形がある事実に出合います。いろいろな試行錯誤を経ながら,最後は「3本の線が生えたらできる」というオイラーの定理に行きつきます。次々の新たなきまりを見つけていく素敵な子どもたちとの1時間でした。


今日は盛岡で授業です!

 朝,目が覚めると盛岡は雪景色でした。寒いはずです。

今日は盛岡で小学校算数教育全国大会が開催されます。私は,6年生の授業を行います。どんな子どもたちとの出会いがあるのか楽しみです!

2024年11月28日木曜日

オセロから割合を作る!

前半は3種類のオセロの碁盤を提示し,どの碁盤が白が強いのかをノートにまとめました。子どもたちは,前時の学習を活用して,白の数と碁盤のます目の数を分数に表現します。その後,通分か小数化していきました。いずれの方法でも,白の強さを比較することができます。

その後,割合の0.5,0.25,0.75を黒で塗っていきました。同じ割合でも,様々な表現方法があることが分かりました。

 

2024年11月27日水曜日

白が強いのはどっち?

 子どもたちに「白が強いのはどっち?」と投げかけます。オセロゲームの白の強さを比較させます。

最初に提示した2つのオセロ碁盤は,見た目で白が強い方が分かります。ところがここで,子どもたちは次の声をあげてきます。

「これってツムツムGo!と似ている」

「№92で丸が2個と6個を比べたのと似ている」

「でも,ツムツムGo!が1つ部屋にツムツムが4個とかだけど,オセロは1つの部屋に1個しかないから違う」

「白の数だけでいけるよ」

単位量当たりの大きさの学習との共通点や違う点に,この時点で気づいてきました。

次に提示したのは,見た目ではすぐに判断できないオセロです。子どもたちは,自席から白の数を調べます。31個と30個で,31個の碁盤の方が強いことが分かりました。ところがこここで,次の声があがります。

「でも,ますの数が違ったらできない」

「そのときはそのときだよ・・・」

ますの数が同じという条件が変わったら,どうやって比べるのかという不安です。そこで,次の碁盤を提示します。子どもたちの予想通り,碁盤の数が異なります。子どもたちは,どうするのでしょうか?

子どもたちは,白の数を調べます。次に,碁盤のます目の数を調べました。問題はこの先です。

「分数にしていた人がいたんだけど」と,子どもに投げかけます。

「分数?」

「そうか!」

「通分したらいいんだ」

分母を碁盤の総ます目数,分子を白の数として分数表現したのです。割合的な見方です。この方法だと,最初のオセロは36/100,次のオセロは5/16と数値化できます。しかし,このままでは比べられません。そこで出てきたアイディアが通分です。通分すると,144/400と125/400になります。これなら分母が揃っているので比較できます。

ところが,「でも通分できないくらいに大きくなったらどうするの?」と対象場面を拡張した不安の声が聞こえてきました。

4ます表を使って,小数でオセロの白を比べた子どももいました。通分の大変さに気づいたアイディアです。しかし,今回の数値であれば,通分でも小数でもそれほど差はありません。

そこで,次のオセロを提示します。今回は3種類の碁盤があります。分数に置き換えると,21/100,9/25,2/9です。通分すると,189/900,324/900,200/900となります。しかし,この通分の作業は大変そうです。

すると小数表記の簡便さがクローズアップされていきます。21/100であれば,21÷100と計算できます。

最終的に「一度分数にしてから小数にすると簡単」と子どもたちは考えていきました。

割合の導入をオセロで行ってみた1時間です。

2024年11月26日火曜日

歩く時速を実験しよう!

 「歩く時速を実験しよう」

子どもたちに投げかけます。時速を測定するには,60分必要です。しかし,授業時間は45分です。すると子どもたちは,「分速を計って計算する」「秒速を計って計算する」と声をあげました。

話し合いの結果,秒速は誤差が大きくなりそうなので,分速を測定しその結果を60倍することにしました。

その後,グループ毎に分速を測定していきました。しかし,1分という短い時間であったためでしょうか,多くの子どもたちが異様なくらいに速く歩いていました。

計算結果を比較すると,時速6㎞台,7㎞台が続々登場しました。小学生・中学生・大人の平均分速を提示し,それを時速に置き換えていきます。大人でも4.2㎞ですから,子どもたちの結果は競歩選手並み??? 張り切りすぎたんでしょうね・・・。



2024年11月25日月曜日

往復問題に騙される!

 速さのいろいろな文章問題に挑戦しました。

往復の平均速度を求める問題に,多くの子どもたちが騙されていました。単純に時速をたして2で割る方法で計算を進めました。しかし,そこには速度で大切な時間の情報や道のりの情報h一切含まれていません。ここに気づけることが,騙されないためのポイントです。

大人でも騙される問題ですので,子どもが騙されるのも仕方ないんですけどね。


研究会の嵐?

 今日は京都の第2向陽小学校で京都府教育委員会の指定研究発表会があります。4本の公開授業と私の講演があります。長年,校内研究に関わっている学校です。公立学校では全国トップクラスの授業改革が進んでいる学校です。

今週はこの他に,岩手県盛岡市と新潟市での研究会にも参加します。各地の先生方にお会いできることを楽しみにしています。

2024年11月22日金曜日

大谷さんは難しい!

 今日は速さのいろいろな問題に取り組みました。4ます関係表を活用することで,どんどん問題解決していきました。しかし,最後の大谷翔平選手の投げるボールの速さ問題は難しかったようです。時速を秒速に置き換え,さらに次なる計算が待ち受けているからでした。



2024年11月21日木曜日

犬にリベンジ!

 「人は犬を超えられるのか?」

今回の算数は,秒速で犬と人間の速さ比べて人間が負けた悔しさから,リベンジマッチをすることになりました。

学習の一環なので,今回は全員が走って記録をとることにしました。4人チームで測定を行います。ただし,走る長さを11m13m,17m,19mと変えています。この数値は素数です。もちろん意図的です。この数値にしたのは,秒速を求める必要感を子どもたちに実感してもらうためです。 


測定日はグラウンドが使えなかったため敷地脇の弁天公園を使いました。「弁天公園で算数?」と驚く子どもの姿もありました。


各チーム1本の巻き尺を使って測定を進めました。測定後,教室で秒速を計算します。すると今回は,何人もの子どもが犬を超えました。人間,万歳!

2024年11月18日月曜日

子どもが違えば異なる反応!

前号でお知らせした「人と犬の速さ比べ」ですが,クラスが違うと反応も異なります。

こちらのクラスでは,道のりも走った時間も異なる人と犬の比べ方のアイディアとして,公倍数・1m当たり・1秒当たりの3種類が生まれてきました。

当初は1m当たりが分かりやすいと考える子どもが多くいました。ところが計算結果が目の前に現れると,異なった反応が生まれてきました。

「答えが多いと遅いんだよ」

「分かりにくい」

「答えが少ないと速いんだよ」

「???」

一方,1秒当たりは,答えが多い方が速いと判断できます。この判断基準は既習の学習内容と同じです。そのため,子どもたちが分かりやすいと判断する解決方法は1秒当たりに大きくシフトしていきました。

その後,野ウサギを加えて速さ比べを行います。野ウサギが加わると公倍数方式は,とても大変な数になってしまいます。最後は,ほぼ全員が1秒当たりが分かりやすいと考えが変わっていきました。

クラスが異なると,反応の大きく異なる時間でした。 


人間VS犬

「人間と犬,速いのはどちら?」

子どもたちに投げかけます。 これを聞いた子どもたちが声をあげます。

「同じ長さを同時にスタートしたら分かるよ」

「同時じゃなくて別々でも分かるよ」

「例えば50m走なら,それぞれ何秒か調べたら分かるよ」

「秒をそろえても分かるよ。1秒で何m走るかでも分かるね」

子どもたちは,長さか時間をそろえたら比べられると考えました。

そこで,子どもたちにそれぞれが走った動画を見せます。見ただけでは,長さも時間も分かりません。子どもたちは,それぞれの情報が欲しいと声をあげます。そこでこれらの情報を提示します。

人 31m 5.9秒

犬 21m 3.9秒

子どもたちは「中途半端」と声をあげます。それと同時に次の声が続きます。

「1秒の平均が使えそう」

「1秒で何m走るかを調べたらいい」

「4ます表にしたらわかりやすい」

そこで,4ます表から1秒当たりに走る長さを計算していきます。

結果は,人は5.3mで犬は5.4mでした。わずかな差で犬が速いことが分かりました。

一方,1m当たりに進む道のりを計算した子どももいます。人は0.19秒で,犬は0.18秒でした。

子どもたちは,1秒当たりの方が比べやすいと考えました。

その後,人が勝てそうな動物を速さを考えていきました。カンガルー,ペンギン,野ウサギを調べました。いずれも人間の方が速いことが分かりました。

ここまでの比べ方は,1秒当たりの道のりにそろえることで速さを比較しています。秒速の導入でした。


2024年11月17日日曜日

「算数授業で大切にしたい考え方」講座IN新潟

 「算数授業で大切にしたい考え方」をテーマにして対面の研修会を,2025年1月25日(土)に新潟市立中央図書館ほんぽーとで開催します。

地元新潟の若き先生方からの提案と,私の授業ビデオ上映を行います。私の講座では,実際の授業ビデオを上映しながら「考え方」について解説を加えていきます。
このスタイルの研修を,今年度いくつかの地域で試してみましたが,どの地域でも先生方に大好評でした。写真や本からイメージする授業展開像には,どうしてもズレが生まれてしまいます。しかし,授業ビデオであれば全員が共通のイメージを持つことができます。さらに,そこに解説を加えていきます。「百聞は一見に如かず」効果ですね。

研修会の詳細とお申し込み先は以下からお願いします。今回は少数精鋭企画なので,定員は20名限定です。お申し込みはお早めに!

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfg45MaCeGUSm44y1kXoSKMdRDR7W5-l1Bec2hrPApW-8eB0w/viewform




授業伴走企画

 今日はオンラインで授業伴走企画を行いました。この企画は,授業提案者と私が,ほぼマンツーマンで公開された授業ビデオに対して意見を交換する研修です。今回は某私立学校の1年生担任の先生の授業公開でした。

子どもの声に耳を傾けて,的確にその声を子どもたちに返していける素晴らしい力量を持たれた先生です。

授業伴走企画は,授業テラスが募集しているものです。現在は2名の伴走者の先生と研修を進めています。半年ほどの長期戦の企画です。次年度も同様の企画を進めます。ご希望の方は,それまでお待ちください。

授業力アップにつながることは,間違いない企画ですね。授業公開を行うことは大変かもしれませんが,この経験を経ないと授業力は高まりませんね。

GAKUTOセミナーへのご参加ありがとうございました

 GAKUTOセミナー大阪が終わりました。関西の2人の先生から模擬授業提案がありました。その2つの授業について,私を含めた3人でパネルディスカッションを行いました。このパネルが大いに盛り上がりました。2人とも授業を見る切り口が鋭いものがありました。また代案をしっかりと提示することができたことが,盛り上がった要因の一つです。さすが全国算数授業研究会幹事だけあるなあと感心しました。

来年度もGAKUTOセミナーを開催予定です。お楽しみに!

2024年11月16日土曜日

今日はGAKUTO大阪セミナー!

 今日はGAKUTO大阪セミナーです。すでにセミナー,懇親会とも満席です。早めにお申し込みいただいた先生方,ありがとうございます。

遠くは東北,九州,四国から参加される先生もいらっしゃいます。休日にも学ぶ先生方の熱心さに頭が下がります。きっとよいクラス運営をされていらっしゃるのではないでしょうか。

私は教科書をベースに,子どもの見方・考え方を引き出す授業つくりのあり方を提案していきます。お楽しみに!

2024年11月15日金曜日

単位量当たりの大きさの様々な問題に取り組みました。問題場面は異なりますが,どの問題にも共通しているのが,異なるる量を1つ分にそろえて考えるという見方です。
どの問題も,子どもたちは4ます関係表を活用しながら,問題と向き合っていきました。


 

2024年11月14日木曜日

混んでるのは何県?

子どもたちが通学している関西4県の混み具合を考えさせました。

大阪が最も混んでいると全員が予想しました。一方,意見が分かれたのが2番目に混んでいる県です。兵庫と京都に予想が分かれました。
そこで,どちらの県が混んでいるのかを考えます。子どもたちが計算を始めると,「どっちがどっち?」という声が聞こえてきました。この声の意味を読解していきます。
「4ます表にしたときに,基にする場所で悩んでいる」
「1にするのを,面積にするか人数にするかだ」

1となる基準をどちらにするのかで悩んだのです。この場合は,どちらを基準にしても計算自体を進めることはできます。
そこで,自分で基準を設定し考えていくとにしました。

京都の場合,1人当たりで計算すると,0.00182㎢。1㎢当たりで計算すると,549人です。
兵庫の場合,1人当たりで計算すると,0.0015㎢。1㎢当たりで計算すると,638人です。

この2つのデータを比べることで,子どもたちは「1㎢当たりで比べた方が分かりやすい」「1人あたりは,数が小さすぎて分かりにくい」「1㎢当たりで比べたると,大きい答えが混んでいるから分かりやすい」と1㎢当たりで考える方が分かりやすいことに気づいていきました。この視点が人口密度です。子どもたちが社会科学習でも見慣れている数値です。

その後,関西エリア以外の北海道・東京についても調べていきました。東京の人口密度の高さに,子どもたちはびっくりしていました!

 

2024年11月13日水曜日

コミコミチャレンジ!

 チーム対抗で,新聞の上に最大で何人が乗れるのかにチャレンジしました。ただし,新聞の大きさはくじで決めます。4種類の大きさがあります。そのため,新聞の乗った人数そのままではこみこみチャンピオンを決めることはできません。

「昨日のやり方が使える」

「4ます表で考えたらできる」

「小さい新聞1枚あたりにしたらいい」

前時の学習をもとに,単位あたりで考えるアイディアが生まれてきました。子どもたちは,一番小さな新聞紙を1枚と考えて,順次2枚分・3枚分・4枚分と面積を数値化していきました。これができれば,あとは前時と同じように4ます関係表を使って考えることができます。新聞紙1枚当たりに何人が乗ったかでチャンピオンを考えていきました。

単位量当たりの大きさを,新聞を使うことで実感する時間となりました。






2024年11月12日火曜日

ツムツムGo!

「どちらのエリアでツムツムGoをしたいですか?」
このように投げかけ,2枚の正方形の中にツムツムが生存するシートを提示します。子どもたちは,シートの提示と同時になにかを数えています。なにを数えているのでしょうか?

子どもたちが数えていたのは,ツムツムの数でした。左が6匹,右が2匹です。子どもたちは,面積が同じシートなのでツムツムの数が多い方でツムツムGoをしたいと考えました。つまりツムツムを数値化することで比較できると考えたのです。

ところがここで「今の状態?」と疑問の声があがります。そこで,この声の意味を読解していきます。
「例えば,四角が大きくなったらどうなるの?」
「エリアの大きさが変わったら,ツムツムの数で比べられるのかな?」

まだ見えていない問題場面を想定した声です。そこで,次のシートを提示します。子どもたちは一斉になにかを数えています。なにを数えているのでしょうか?

子どもたちが数えていたのは,2つありました。ツムツムの数を調べる子どもと,シートに中に見えている正方形の数を調べる子どもです。
ツムツムの数は,25匹と23匹です。数値で比べたら,25匹のエリアでツムツムGoをしたくなります。ところが,ここで子どもから声があがります。
「ツムツムの数が違うけど,面積も違うから,ツムツムの数だけでは比べられない」
「平均の面積を使ったらいいんじゃない」
「№51の平均を使ったらいい」
「4ます関係表にして考えたらいいよ」
「25匹で13個を4ます関係表で比べたら,25÷13で1.92・・・匹」

子どもたちは,シートの中に見える正方形1個当たりにいるツムツムの数を計算していきました。同様に考えると,23匹のシートは1個当たり2.06・・・匹になります。従って,11個に23匹のツムツムがいる方がツムツムGoをやりたいエリアであることが見えてきました。

その後は,この考え方が一般化できるのかを別のシートで実験していきました。授業終盤には,ツムツム1匹当たりがもらえる面積で比べる考えも生まれてきましたが,こちらの考え方は答えが小さい方がツムツムGoをやりたいエリアと判断することになります。答えの大小関係の判断が先ほどと反対になるこの考えは,子どもにとっては分かりにくかったようです。

単位量当たりの大きさをイメージする1時間目でした!



 

2024年11月11日月曜日

「ん〜?」「えっ?」「超簡単」

複数の図形が組み合わさった面積を求める問題に取り組みました。「ん〜?」「えっ?」「超簡単」は,問題を解いているときに聞こえ来た声です。
3問を解き終えた子どもからは,
「①が一番難しかった」
「段々簡単になってきた」
との声が聞こえてきました。

 

2024年11月8日金曜日

比例?

 子どもたちに「三角形の面積を求めよう」と投げかけます。なにを今さらという表情の子どもたちです。

底辺6㎝・高さ1㎝の三角形の面積を求めます。子どもたちにとっては簡単な問題です。

6×1÷2=3(㎠)

続いて,この三角形の高さを2㎝へと変化させます。面積は簡単です。

6×2÷2=6(㎠)

するとここで,子どもたちが様々なことを語り始めます。

「倍々になっている」

「なにそれ?」

「比例になっているんだよ」

「比例ってなんだっけ?」

「だから,高さが2倍になると答え(面積)も2倍になっている」

「次は9㎠になる」

「表を描いたら分かりやすくなる」

「表を描いたら,だんだん倍々になっているのが分かるよ」

三角形の高さが1㎝・2㎝の情報から子どもたちは,そこに比例関係があることを見出していきました。さらに,表を使うことでまだ目の前に見えていない高さが3㎝・4㎝…などの三角形の面積が分かると考えたのです。

たった2つの情報でこれらの気付きが生まれ,お互いに関わり合える子どもたちの姿はすばらしいですね!




2024年11月7日木曜日

全部同じ式?

「(□+〇)×高さ÷2の式で面積が求められるのは,どんな図形ですか?」
子どもたちに投げかけます。「台形」という声も聞こえてきました。

そこで,どんな図形をイメージしたのかノートに作図させます。多くの子どもたちは台形を作図します。これについては,式と図がつながります。
一方,平行四辺形や長方形を作図した子どももいました。しかし,「えっ,どういうこと?」という声も聞こえてきます。そこで,これらの図形が冒頭の式につながるのかを,読解していきます。
平行四辺形・長方形とも,それぞれ同じ図形を倍積変形することで,式とつながることが見えてきました。

すると「ひし形もいける?」と声があがります。
「ひし形は回転したら,平行四辺形になるから大丈夫」
ひし形が平行四辺形の仲間であることを使った説明です。

続いて「たこ型はどうかな?」と声があがります。これも冒頭の式に変形できることが見えてきました。

すると「三角形もできるんじゃない?」「三角形?それはできないよ」との声が続きます。対象場面が四角形から三角形へと拡張していきました。
三角形を反対向きにして横につなげたり,上底部分を0㎝と考えたりすることで,三角形も冒頭の式で求積できることが見えてきました。

これまでに学習してきた様々な面積の求め方が,1つの式に集約できることに子どもたちは驚いていました。

この実践は,「板書シリーズ6年生」(東洋館出版社)を参考にしています。




 

2024年11月6日水曜日

京都の学校を訪問!

 今日の午後は,京都の学校を訪問しました。全クラスの授業を参観しました。6年生の子どもたちが,半年前の訪問よりもとても素直で授業へのモチベーションが高まっている姿にびっくりしました。担任の先生の質の高い授業の蓄積の成果ですね。最高学年のこのような前向きな子どもの姿が,下学年にも大きく響いているようです。どのクラスも,半年前よりも子どもも先生も力量アップしていました。

学校全体としての学びに向かう姿の質の高さが,この授業改善の根底にありますね。やっぱり最後は教師の姿勢ですね!

素敵な案内看板を子どもたちが作ってくれました。こんな心遣いもうれしいですね!思わず「すばらCマーク」を書きました!



2024年11月5日火曜日

はさみを使わない!

 これまで子どもたちは,面積を求める際には図形をはさみで切って等積変形や倍積変形を行ってきました。今回は,その「切る」活動を制限した上でひし形の面積を求めさせました。

当初は「切らないと求められない」と考えていた子どもたちですが,しばらくすると図形に線を引くことで,面積を求められることが見えてきました。

1/4ほどの子どもは,ひし形は平行四辺形の仲間であることから,底辺と高さに当たる部分を見つけて,「底辺×高さ」で計算をしていました。

残りの子どもたちは,たこ型や平行四辺形で生まれてきた倍積変形や等積変形(引っ越し)のアイディアを使って面積を求めました。これらのアイディアは,2本の対角線の長さが分かれば面積が求められるという共通点があります。ここから教科書などにあるひし形の面積公式をまとめていきました。

子どもたちの解決方法は,いずれも既習の求め方を活用したものでした。既習の見方・考え方を子ども自らが活用していこうとするよき姿が見えた1時間でした。



2024年11月4日月曜日

授業を見て語り合う算数セミナーのご案内

 12月8日(日)に全国算数授業研究会関西ブロック主催の算数セミナーが,関西大学高槻ミューズキャンパスを会場に開催されます。

今回はなんと同学年・同単元での授業対決になります。6年「比例・反比例」の授業をビデオを公開します。同じ場面でも,授業者やその思いが異なれば全くことなる授業が展開されるはずです。どんな授業が展開されるのか楽しみですねえ!

お申し込みは以下からお願いします。

https://www.kokuchpro.com/event/ac9b9abd94e814e343b9268f64e27c11/


2024年11月1日金曜日

共通点がある!

ゼリーの型枠作りでは作ることができなかった形があります。それは台形です。そこで,本時は台形の面積を求めました。

多くの子どもが考えたのは,板書Bの求め方です。台形を倍積変形する方法です。一方,台形に1本の分割線を引き,2つの三角形にして求めた子どももいます。板書Cです。

この2つの求め方を考えたとき,「あれ,同じところがある」と声があがりました。

「高さの4㎝が,どちらの式にもある」

共通する数値の存在に気がついたのです。この気づきをきっかけに,さらに声が続きます。
「3と6もあるよ」
「÷2もあるよ」
「1つの式にまとめたら,(3+6)×4÷2にできる」

台形の公式につながる声が生まれてきました。公式にまとめると,さらに声が続きました。
「だったら3つの情報で台形の面積は求められるね」
必要な情報数に視点が向くのも,よい見方です。



 

2024年10月31日木曜日

1番大きなゼリーは?

「一番大きなゼリーはどれかな?」
このように子どもたちに投げかけ,3つの図形を順次提示します。子どもの判断は分裂しますが,多くの子どもは全部同じ面積と予想しました。

果たして,本当に同じ面積なのでしょうか? 子どもたちに提示した図形と同じものを配布します。しばらくすると,いろいろな声が聞こえてきます。
「えっ?」
「2は違う!」
「2は小さい」
「3は大きい」
同じと予想していた子どもたちが,それとは異なる結果に戸惑いを見せ始めます。ところが,それからしばらくすると「また同じ」「また同じだ」という声も聞こえてきます。

そこで,1番目(黄),2番目(緑)の図形の面積を求めます。いずれも三角形に分割して面積を求める方法を提示します。

この後,「『また同じ』と言っていた人の気持ちは分かる?」と尋ねます。
「底辺の長さが同じ」
「高さも同じ」
「3番目(赤)も同じだよ」
「3番目も底辺7㎝で高さ2㎝」
共通点に着目するよき見方が生まれてきました。
授業冒頭では異なって見えた図形ですが,底辺・高さの視点で見つめ直すと,いずれも等しい長さであることが見えてきました。
さらに,子どもの声は続きます。
「№80の勉強と似ている。平行四辺形が変わっていくのと同じだ」
「№83も似ているよ。三角形が変わっていくのとも同じ」
「4月22日の№9も似ている。箱の大きさを比べたのと似ている」

半年前の4月の学習とも,考え方や問題場面が似ていることに気づく声も聞こえてきました。素晴らしい気づきの目をもった子どもたちです。


 

たこ型のゼリー

 ゼリーの面積問題も,残り少なくなりました。4本の棒でたこ型を作った子どもがいました。今回は,そのたこ型の面積を求めました。

問題に出合った子どもからは,解決方法のアイディアが生まれてきました。

「切ったらいい」

「直角が必要だね」

「2つの三角形ができるね」

「縦や横に切ったらできるね」

子どもたちは,これらをヒントに面積を求めていきました。今回は,式だけを提示し,式を読解することをメインに展開しました。子どもたちが悩んだのは,「11×8÷2」の式でした。多くの子どもが等積変形を考えていました。しかし,このやり方は倍積変形です。ここに気がつけることが素晴らしいですね。


2024年10月30日水曜日

個別最適の目的はなにか?

 昨日は,個別最適をテーマに淡路島の学校と授業公開を通してその意味を考えました。

算数科でこれまでよく見られる実践は,授業後半の練習問題的な部分を個別最適と位置づけたものでした。そこで登場するのがタブレットです。

このような展開での個別最適の目的は知識・技能の定着です。果たして,このような個別最適な設定は将来の日本を担う人材を育てるという目的から鑑みて妥当なのでしょうか?

残念ながら個別最適が目的化している実践が多いのが実情ではないでしょうか? 個別最適は単なる手段です。手段が目的化していることが現在の現場の大きな問題点です。

なんのために,その場面で個別最適を取り入れるのかを明確にする必要があります。個別最適な場面を設定することで,子どもがなにか新しいことをそこに見出す,問いを見出すことが必要だと私は考えています。そこで見出されたことを,再び全員での学びの舞台に取り上げ,協同的な学びの軸に設定していけばいいのです。

単に知識・技能の定着が目的の個別最適であれば,塾となんら変わりはありません。

2024年10月29日火曜日

ゼリーの面積最大は?

 子どもたちに「ゼリーの面積が大きいのはどれかな?」と投げかけます。3種類の図形を順次提示します。

「3番目が大きい」

「全部同じ」

「№80でやった形は,高さが同じで面積も同じだったから,これも同じ」

「もう1回見たい」

子どもたちは,しっかりと1回目の提示の図形を見ていませんでした。そのため,子どもの判断にはズレが生まれてきました。

そこで,2回目の提示を行います。子どもたちは,自分の席から定規を目に当てて,辺の長さを測定しようとしています。

子どもの自席からの測定では,底辺は同じ長さでした。しかし,高さは同じか自信のない子どももいました。そこで,紙に印刷された図形で長さを確認します。

結果は全ての底辺も高さも等しいことが分かりました。従って,面積は全て同じでした。

後半は,自分で底辺の長さと高さを設定し,3種類の三角形を自由に作図させました。同じ長さのパターンで20種類以上の三角形を作図する子どももいました。



三重県伊賀市を訪問

昨日は三重県伊賀市を訪問しました。訪問前に新堂駅前の図書館&カフェも訪問しました。2階が図書コーナー,1階がカフェも兼ねた読書スペースになっていました。駅前にこんな素敵な図書館があるなんて,地元自治体の教育に掛ける意気込みが伝わる施設でした。

訪問校では伊賀市指定研究発表会が行われました。3本の公開授業が行われました。いずれの授業も,問いが連続することを前提にした指導案が作成されていました。小学生の学びの実態に合ったすばらしいプランニングです。この発想で作られた指導案は全国を見回してもそうそうありません。
実際の授業では,授業者の想定外の発想が子どもから生まれてきました。授業者は内心困っていたようですが,子どもに寄り添って授業展開を修正していました。指導案を捨てた展開でした。この大胆さも大切ですね。きっとこれからもよい授業が展開され,子どもたちも算数が好きになってくれるでしょう!




 

2024年10月27日日曜日

明日は三重県伊賀市を訪問

 明日28日(月)は三重県伊賀市の公立小学校を訪問します。伊賀市の指定研究発表会です。私は,昨年から校内研究に何回か関わっています。先生方の学びの姿が高い,やる気に満ちた教師集団です。きっと明日もよい授業が展開されるのではないでしょうか。訪問が楽しみです!

2024年10月24日木曜日

子どもたちに次のように投げかけます。
「三角形の面積は,引っ越し作戦じゃないと求められないのかな?」
前回,三角形のゼリーの型枠の面積の求め方を考えました。その際は,倍積変形・等積変形のアイディアが生まれました。しかし,これらは操作活動が必要です。そのため「面倒」という声があがりました。その声を受けた問題文です。

この問題に出合ったすぐに聞こえてきたのが「二等辺三角形だけできるんじゃない?」という声でした。前回取り扱ったのは特殊な三角形です。従って,その方法が一般化できるのかどうか不安に思うのは当然です。子どもたちもこの方法が一般化できるかの判断にはズレが生まれました。

そこで,一般三角形で実験を行います。2枚つなげることで平行四辺形に変身することができました。
一方,二等辺三角形の上の頂点から底辺部に垂線を下ろして,右半分を左に移動して長方形を作る方法はうまくできませんでした。

ところが,この垂線を下ろした後で,別の操作を行えば長方形ができると声があがります。垂線で生まれてきた左右の三角形をコピーして、別々に隣につなげることで,長方形が完成しました。前回とは異なる操作ですが,長方形に変身することができました。
これらの活動を通して,三角形の面積は「底辺×高さ÷2に結局はなっている」と,求め方の共通点を指摘する声が聞こえてきました。

これらの求め方に対して,「でも,ヘンテコな三角形ならできるのかなあ」という疑問の声があがります。斜めに大きく傾いた三角形です。
そこで,この三角形を実験していきます。その結果,平行四辺形にも長方形にも変身することができることが分かりました。長方形は,そのままでは難しいので回転してから長方形に変身するアイディアが生まれてきました。
さらに,三角形はそのままの状態でも,分割部分をうまく移動して,長方形と平行四辺形が合体した形に変身するアイディアも生まれてきました。この発想には私もびっくりしました。子どもの発想は柔軟ですねえ!


 

2024年10月23日水曜日

三角形のゼリー

ゼリーの型枠の面積を求める学習のその後です。4本の棒で三角形を作った子どもがいました。そこで,次のように投げかけます。
「三角形のゼリーの型枠の面積は?」
三角形の求積は未習です。子どもからは「三角は習っていない」と声があがります。それを聞いた子どもの中に,ジェスチャーをしている姿が見えてきました。さらに「2つくっつける」「半分を引っ越す」の声も聞こえてきました。
これらの声の意味をヒントとして順次提示しながら,面積の求め方のイメージ化を図ります。その後,子どもたちは実際のサイズの三角形を使って面積を求めます。

合同な三角形を2枚つなげて平行四辺形に置き換え,面積を求める考えと,三角形の上の頂点から底辺に垂線を引き,右半分を左側に引っ越し長方形に変身して面積を求める考えが生まれてきました。

いずれの方法でも面積を求めることができます。ところがこの方法に対して,「面倒くさい」と声があがります。確かに2つをくっつけたり,三角形を半分に切って移動したりするのは面倒です。しかし,この日は時間がなくてこの解決方法を見つけるところまではたどり着きませんでした。20分の授業時間でしたので,ここまででした。


 

2024年10月21日月曜日

定規を目に当てる?



 子どもたちに次のように投げかけます。

「面積が一番大きいゼリーはどれでしょう?」

テレビに,4種類の平行四辺形を順に提示し,すぐに隠します。

「最初のが大きいよ」

「全部同じじゃない?」

「最後のが見た目は大きく見えた」


子どもの判断にズレが生まれました。「もう1回見たい」と声があがります。そこで,再度図形を提示します。ところが,「ちょっと待ってください」と言って,定規を手に持つ姿が散見されました。そこで,この行動の気持ちを読解します。

「長さを測っている」

「縦と底辺の長さを測ろうとしている」

子どもたちは,面積を求めるために必要な長さを自席から測定しようとしているのでした。

子どもたちの準備ができたところで,図形を順次提示します。子どもたちは定規を目に当てて,底辺と高さを測定していきました。

「全部同じだ」

「底辺は同じだ」

「高さが違ったよ」

「高さも同じだよ」

測定結果にズレが生まれました。自席から測定しているからかもしれません。そこで,テレビに写した図形と縮小サイズの図形を配布します。これなら正しく測定ができるはずです。

ところが,測定が始まってしばらくすると,またもやズレが顕在化してきました。

「底辺は1.7㎝で同じだ」

「あれ? 高さが違うよ。なんで?」

「本当だ」

「え,同じだよ」

高さの測定結果にズレが生まれました。そこで,「高さが違うと言っている人がいるけど,気持ちは分かりますか」と尋ねます。

「斜めの辺の長さを測っている」

「斜めの辺の長さが違う」

「斜めじゃないよ。18日の算数で『高さは直角』と勉強したから直角で調べないとだめだよ」

高さを斜辺で捉えるのか垂線の長さで捉えるのかが,ズレの原因であることが見えてきました。ズレを提示したことで,平行四辺形の求積に必要な長さが底辺に垂直な高さの部分であることを改めて確認できました。


2024年10月19日土曜日

どこの長さを測る?

前回のゼリーの型枠作りの続きです。子どもたちは平行四辺形をいちいち等積変形しなくても,高さ部分の長さを測定すれば簡単に面積を求められると考えました。
そこで,この考え方が一般化できるのを次のように問いました。
「引越し作戦を使わないなら,どこの長さを調べたらいいの?」
最初に,前回よりも傾斜の大きい平行四辺形を話題にします。子どもたちは、長方形の縦の長さに該当する部分に線を引いていきました。
そこで,「この長さって適当に引いたの?」と尋ねます。すると「だいたい」となぜか頷く子どもの姿も見えます。一方「だいたいじゃないよ」「垂直」「90°」というそれに反論する声が聞こえてきます。しかし,「なんで90°」というさらなる声も聞こえてきます。

ここで子どもたちの声を,次のようにまとめてみます。
「どうして90°で線を引かないといけないの?だいたいでもいいんじゃないの?」
改めて問われると,うまく説明ができない子どもたちもいました。
「長方形にならない」
「斜めに切った三角を左に引っ越すと,長方形にならない」
「また平行四辺形になる」

子どもたちの声で,長方形を作り出すためには90°に縦に線を引く必要があることが見えてきました。

その後,前時に子どもたちが作った平行四辺形のゼリー枠のどこに線を引けばいいのかを考えていきました。底辺への垂線が斜辺の途中で途切れてしまう③の図形では,多くの子どもたちの手が止まりました。斜辺を超えて垂線を伸ばすという発想が子どもにはないからです。

すると,「回してもいいですか?」と声がします。回転すればうまく垂線を上下の底辺の間に引くことができます。

では,回転しないと垂線を見つけることはできないのでしょうか。垂線が斜辺にぶつかった状態で引っ越し作戦を行うと,中途半端な六角形になってしまいます。やはり,うまくいかのでしょうか? するとある子どもが,大発見をしました。
「左端の小さな三角形を右に引っ越すと(隙間が埋まって)長方形ができる」
「あー,本当だ!すごい!」

小さな三角形を引っ越しして完成した長方形を見ると,斜辺で止まっていた垂線が下の底辺迄伸びていることが分かります。この事実から,底辺部分を延長した部分まで垂線を延長していけばよいことが見えてきました。

これで,子どもたちが作った平行四辺形のゼリーの型枠の面積は全て求められることが分かりました。
「意味がない」


 

2024年10月17日木曜日

ゼリーの型枠を作ろう!

 子どもたちに次のように投げかけます。

「4本の棒をつなげてゼリーの型枠を3種類以上作ろう」

8㎝の棒を2本,6㎝の棒を2本子どもたちに配ります。この4本を全部使ってゼリーを流し込む型枠を作ります。完成したら,棒の内側を鉛筆でなぞります。

子どもたちはノートに様々な型枠を作っていきます。その中で,「どうせ作るなら大きいのを作りたい」と声がしました。ゼリーですから,大きいのを作りたいのが子ども心です。

できた型枠のいくつかを板書させました。見るからに大きいのが板書中央部にある平行四辺形です。そこで,「この平行四辺形が一番大きいね」と投げかけます。すると,「全部同じだよ」という声が聞こえてきました。そこで,この声の意味を読解します。

「辺の長さが全部同じだから,大きさも同じだよ」

「同じに見える」

「でも,弓形は小さく見える」

「斜めに倒れている平行四辺形も小さく見えるよ」

「えー,そうかなあ。同じじゃない?」

「長方形は6×8で48㎠と分かるけど・・・」

子どもの考えにはズレが生まれてきました。しかし,そのズレを確かめるには長方形以外の図形の面積を求める必要があります。しかし,それらの求積方法は未習です。そこで,「どれなら簡単そう?」と尋ねます。子どもたちは「平行四辺形」と声をあげます。

そこで,平行四辺形の面積を求めることにしました。当初は「できない」と考えていた子どももいましたが,斜めの三角の部分を移動させることで面積を求めることができました。結果は,44.8㎠となり長方形よりも小さくなりました。多くの子どもたちの予想とは異なる結果です。

さて,この平行四辺形は長方形に変身することで面積を求めることができました。そこで,この求め方がいつでも使えるのかを尋ねます。多くの子どもは「できる」と考えましたが,自信がなさそうな子どもたちも見られました。そこで,もう少し斜めに傾いた平行四辺形の面積を求めることにしました。

この図形も端の三角部分を引っ越して長方形に置き換えることで面積を求めることができました。結果は,24㎠です。長方形の半分しかありません。

ここで,「できないと思っていた平行四辺形の面積も求められたね。端っこをお引っ越したらいいんだね」と子どもたちに投げかけます。すると,「いちいちそれをするのは面倒」という声が聞こえてきました。確かに,面倒な作業です。するとそれを聞いていた別の子どもが,「だったら,ここだけ測ったらいいんじゃない?」と言って,平行四辺形を長方形に変身した縦の長さの部分を指さします。この部分の長さ(高さ)を調べれば,引っ越し作戦の必要はなさそうです。

この時間は,平行四辺形を長方形に変身したら面積が分かることを確かめていきました。一方,ゼリーの枠はまだ残っています。三角形,凧形,弓形です。これらは次時以降に取り組みます。




 

2024年10月16日水曜日

小松市の小学校を訪問しました

 昨日は,石川県小松市内の小学校を訪問しました。今年度2回目の訪問です。今回は全クラスの算数授業が公開されました。学校改革に燃える校長先生のもと,この企画は一気に進みました。歴史を降り返っても,改革の入り口は一気に進むのです。

私は全ての授業を参観し,協議会で全授業についてのコンサルを行いました。各先生方の課題や成果を具体的に提案させていただきました。全クラスを参観すると,学校全体としての課題が浮き彫りになってきます。その点について具体的に指摘させていただきました。また,私の代案授業も提案をしてきました。

約2時間の私からの提案でしたが,先生方は真剣に私の話に耳を傾けていただきました。この真剣な姿勢は,学校が変わっていくための前提条件です。今回訪問した小松市の学校には,研修に対する先生方の総合的な姿勢の質の高さが際立っていました。素晴らしいことですね。

私は教師の研修に対する姿勢の質の高さと子どもの学力の高さにはかなりの確率で相関関係があるのではないかと考えています。さて,先生方の地域はいかがでしょうか・・・。


2024年10月14日月曜日

全国算数授業研究会熊本大会申し込み開始!

 2025年1月18日(土)に全国算数授業研究会熊本大会が熊本市立力合西小学校を会場に開催されます。私は公開授業を行います。リアルにきまりを追求したくなる授業を提案します。詳細・お申し込みは以下をご覧ください。

申込先アドレス

https://forms.office.com/pages/responsepage.aspx?id=8BxEuoPhFECza7_Oc58OteljFs1QyINMvSoI-TjdcJdUMFdBVEU2NDg4T1BBM0NWSFFMTURYRTJaSS4u&route=shorturl





明日は小松市を再訪!

 この夏,初めてお招きいただいた石川県小松市の小学校を,明日再訪します。今回は全クラスが授業を公開します。「学校を変えてほしい」という校長先生の熱い思いにお応えするため,全授業を参観し,全授業について授業診断(コンサル)を行います。このスタイルは私の得意分野なんですけどね・・・。

研究授業を行う学校はたくさんありますが,全クラスが授業公開を行う学校はそれほど多くないのが実態です。このスタイルでは,学校は変わりません。変わるのは授業公開を行った先生だけです。これが現実です。

最も効果的な学校改革は,全員が授業を行うことです。さらに,その授業を1人のコンサルタントが継続して診断していくことです。この方法で学校を改革したのが,新潟市立浜浦小・高知市立泉野小・向日市立第二向陽小です。

企業では商品開発担当社員が定期的に社長の前で開発商品のプレゼンを行うのは当然の業務です。担任もこれと同じだと思うんですけどね。

明日,どんな授業が公開されるのか楽しみです!


2024年10月10日木曜日

愉しい算数授業をつくる研修会

10月12日(土)から,愉しい算数授業をつくる研修会の申し込みが始まります。以下のちらしを参考にされて,お申し込みください。



2024年10月7日月曜日

分数VS小数

子どもたちに「小さい順に並べよう」と投げかけ,7種類の分数カードを提示します。これを見た子どもの中か「えっ?」という声が聞こえてきました。そこで,この声の意味を読解していきます。

「分母の大きさが違うから比べにくいからだよ」

「だったら,揃えたらいいよ」

「分母を揃えたらいいね」

「分母は100かな?」

「なんか大きすぎるね」

分母の最小公倍数が100であることは見えてきました。しかし,その分母が大きすぎることに対して「分母の100が大き過ぎる」という声も聞こえきました。すると今度は,この声を聞いた子どもたちの声が続きます。

「だったら小数にしたら?」

「№71の勉強でやっているよね」

「2÷3=2/3。A÷B=A/Bで考えたら,12/5は12÷5で計算できるね」

「でも,割り切れなかったら・・・」

小数にした場合,商が割り切れない可能性があります。それを心配する声も生まれてきました。そこで,全ての分数を小数の置き換えてみます。

結果は全て割り切れる数になりました。「割り切れるなら小数も簡単」と声が聞こえてきました。その後,別の数でも実験を行います。

「割り切れる数なら,小数が簡単」

「小数はわり算だけだから簡単」

「分数は最小公倍数の分母を探して,それからかけ算をしなければいけない」

「最小公倍数はいやだなあ・・・」

「割り切れない数のときは,分数がいいね」

子どもたちは,数に応じて比べる方法を使い分けたいと考えました。解決方法の分類ができるという考え方は,高度な思考ですね。 

本実践は,「板書シリーズ」東洋館出版社を参照しています。


2024年10月6日日曜日

GAKUTOセミナー新潟 終わりました!

 昨日は新潟でGAKUTOセミナーが開催されました。なにわ男子のコンサートがある中,多くの先生方にお集まりいただきました。遠くは仙台,愛知,東京,そして海を渡って私の故郷・佐渡からも参加された先生がいらっしゃいました。感謝です!

私は5年生「体積」の模擬授業を行いました。実際に工作用紙で立体を作る作業も体験していただきました。ここで先生方の素直な思いが見えてきました。子ども目線で立体の展開図を作る先生と,なぜか急に大人目線が入って最初に思い描いた形とは異なる展開図を作る先生に分かれました。子どもたちにも似たところはありますけどね・・・。

間嶋先生,田中先生の3人での講座でした。この3人での登壇は久しぶりでしたが,なんの打ち合わせもなく3人の協議会もスムーズに進行していきました。

夜の新潟の街は,なにわ男子のファンで溢れていました! そんな中,懇親会に残ってくださった先生方と,地元の教育事情についても深く語り合えました!

次回のGAKUTOセミナーは,大阪府高槻市で11月16日(土)で開催です。こちらもお楽しみに!


2024年10月4日金曜日

偶数・奇数の秘密

「1,2,3,4,5の全ての整数の間に,+−の記号を入れて式を作ろう」と投げかけます。

最初に「一番答えが大きくなる式を作ろう」と尋ねます。問題文の意味を正しく理解できているのかを確認するためです。

答えが最大になる式は,「1+2+3+4+5=15」となります。従って,5つの数字で作られる答えは最大15までということになります。そこで15未満の答えになる式を作らせることにしました。この時点では,1〜15までのすべての答えを作ることができると考える子どもと,作ることができないと考える子どもがほぼ半々でした。

子どもたちが計算を進めます。しばらくすると,「奇数しかできない」という声が聞こえてきました。できた式を板書させ,答えを確認します。

完成したのは,1,3,5,7,9,11,13の奇数のみです。この結果を見た子どもから,声が聞こえてきます。

「オンライン授業に似ているよ」

「№56で勉強した偶数+奇数=奇数,偶数+偶数=偶数,奇数+奇数=偶数と同じだ」

「例えば3+4−5+2+1=5なら,最初の奇数(3)+偶数(4)で奇数(7)になる。この奇数(7)−奇数(5)で偶数(2)。次の偶数(2)+偶数(2)で偶数(4)。次は偶数(4)+奇数(1)だから奇数(5)の答えになる」

「ブロックでも説明できます。奇数は飛び出した形。偶数は飛び出さない形。1,3,5と奇数が3個だから,飛び出したブロックを3個合わせると,1個飛び出すから奇数になる」

子どもたちは,臨時休校でオンライン授業を行った際の学習内容を想起して,答えが奇数しか生まれない理由を説明してきました。

この理由から,子どもたちは「奇数が2個なら偶数の答えができる」と考えます。飛び出すブロックが2個なので,合わせたら飛び出し部分は消えるからです。

そこで,1,2,3,4で実験を行います。結果は,0,2,4,6,8,10の偶数のみの答えが完成しました。一方,飛び出しがないので奇数の声が生まれてきません。

最後に次の声が生まれてきました。

「奇数の数字が奇数個分あれば,答えは奇数しかできない。奇数の数字が偶数個分あれば,答えは偶数しかできない」

1時間の学びを見事に集約した言葉でした。


明日は新潟でGAKUTOセミナーです!

明日5日(土)は,新潟市の新潟テルサを会場にGAKUTOセミナーIN新潟が開催されます。講師は,私の師匠・田中博史先生と私の同志・間嶋哲先生です。教科書をベースに,どのように子どもの主体性を伸ばしていくのかを学ぶ会です。

夏休みに故郷・佐渡に帰省して以来の新潟です。明日の飛行機はなにわ男子のコンサートに向かうファンで満席状態です。ビジネス客は私1人かも・・・。

さて,私は5年生の模擬授業を行います。参加者の先生方に悩んでもらう展開を考えています。一緒に悩み?ましょう!

以下のサイトから,お申し込みください。

 申込サイト
https://gakuto-sansu-seminar2024niigata.peatix.com

2024年10月3日木曜日

赤は青の何倍?

子どもたちに,赤4m・青2m・黒3mのリボンを提示します。そして,「□は□のリボンの長さの何倍ですか」と問題文を板書します。

先ずは,「□がどんな数なら簡単?」と尋ねます。子どもから生まれてきたのが「赤は青の何倍ですか」でした。そこでこの問題に取り組みます。
この問題は簡単でした。4÷2=2で2倍と関係を求めます。この問題に取り組んでいるとき「4ます表で式が分かる」と声があがります。そこで,4ます表に場面を整理します。ところが,1倍を2mの下に書くのか4mの下に書くのかが問題となりました。この悩みを子どもたちは,次のように乗り越えていきました。
「赤は青の何倍と書いてある。『は』と『の』が大切。『の』が1倍になる」
「『の』がついている方が基準だ」
「赤=青×○にできる。赤『は』だから『は』が『=』になる。青『の何倍』だから『×○』になる」
「本当だ!すごい!」
   後半の説明は,問題の文章をそのまま式に置き換えるという考えです。これには子どもたちもびっくりでした。これらの説明で,2mが基準となる1倍になることが分かりました。

次に,「いやなタイプはどんな問題」と尋ねます。「赤は黒の何倍はいやだ」と声があがります。そこで,この問題に取り組みました。
しかし,前述の考え方を使って子どもたちは問題に向き合っていきました。1つ前の問題場面の考え方を活用することで,「いやなタイプの問題」も乗り越えていくことができました。